きよ、ひさしぶり。今でもポニーテールに執着していますか?「ポニーテールじゃなきゃ女じゃない」と毎日私に言っていたきよをなつかしく思います。泣きじゃくる私にきよが「好きだけど別れなくてはいけないときもある」などときれいごとを並べてお別れすることになったあの日から、もう19年が経ったのですね。月日が流れるのは早いものです。お手紙を書いたのは、何か伝えたいことがあるとか用事があるとかではないんです。ただなんとなく学校の前を通ったらなつかしくなって、思いつくままに書いてみようと思い立っただけなんです。ふふ。思い返してみると、いつも恋愛の主導権を握っているのはきよのほうでしたね。何を言っても言いくるめられたし、いつも夜に電話して泣かされていたから、寂しくて5人ぐらいキープをつくっていたような記憶があります。そういえば何を勘違いしたのか「おまえにはおれがいないとダメなんだよな」なんて言っていましたね。それを伝え聞いた学校の女子全員が爆笑していたのを覚えています。私はともかくきよにとっては初恋の相手が私だったんですよね。そうそう、最初のころのきよは、手をつないだときに手汗をびっしょりかいていましたね。家に帰ってからすぐ洗ったけど、きよが幸せそうだったからそれでいいんです(笑)。私たちが付き合い始めたころ、きよは「こんな気持ちになることはもう一生ない。ずっと一緒にいてくれ」と言ってくれましたよね。「それはちょっと・・・」と思ったりもしましたが、嬉しかったです。そういう口だけなところもきよらしかったですね。総括して言えば、私はきよと付き合ったことを決して恥とは思っていません。もっと素敵な人がいたかもと言えばそうですが、イライラする自分をこらえられるようになったのもきよのおかげだし、感謝しています。いろいろ書きましたが、私はきよのことがそれでも好きでした。これからもきよらしくいられるよう、そして当時のように武器屋になる夢をあきらめないで(笑)、幸せをふりまいてください。またいつか会いましょう。では。P.S. きよが貸してくれた秘孔の本(北斗の…)、もう売っていいですか?