2010年07月12日
無敵艦隊の終着点
長いようで短かったワールドカップも気が付けば決勝戦。これで寝不足が解消されるが、終わってしまうのはやっぱり寂しい。そして、初優勝を目指す欧州の強豪対決となった一戦は、期待を裏切らない好勝負となった。
Final スペイン1-0オランダ : 圧倒的なポゼッションサッカーで初の決勝に駒を進めたスペインと、手堅いサッカーで32年振り3度目の決勝になるオランダの対戦。どちらが勝っても初優勝になる注目のカードとなり、出場停止者等無くベストメンバーで試合開始となった。
試合は、スペインのポゼッションサッカーに対して、オランダが強烈なプレスとコンタクトで対抗。中盤での激しい攻防となり、両チーム合わせて14枚のイエローカードが乱れ飛んだ。両チーム共に決定機を迎えると、今度は両GKスペインのカシジャス、オランダはステケレンブルフが好守を見せてゴールを割らせない。そのまま90分を終了し、2大会連続の延長戦に突入する。
延長後半にオランダDFハイティンハが退場になると116分、スペインMFヘスス・ナバスが自陣から長い距離のドリブルでオランダ陣内に入り、PA外での混戦からMFセスク・ファブレガスがPA内右にフリーで入り込んできたMFイニエスタへパス。MFイニエスタは落ち着いて右足を強震。遂に先制点を奪う。オランダはパワープレー気味に反撃を試みるが、スペインゴールを割ることは出来ず試合終了。スペインが8ヶ国目のチャンピオンとなった。
スペインは欧州勢としては、欧州以外で開催されたW杯で初めての優勝チームとなった。そして、1次リーグ初戦を落としながらの優勝はW杯史上初の記録。また、大会7試合で8得点というのは、W杯優勝国では史上最少となる。
オランダは3度目の正直とはならず。またしても決勝で涙を飲むことになった。激しいプレスで対抗したが、体力的に厳しい延長になって退場者が出たのが響いたか?FWロッベンが決定機を2度外したのも痛かった。
2010年ワールドカップ南アフリカ大会のMVPは、ウルグアイのFWフォルランが選出された。フォルランは5得点を挙げて、ウルグアイの4位に貢献した。シルバーボール賞はオランダのMFスナイデル、ブロンズボール賞にはスペインのFWビジャが輝いた。
得点ランキングは5得点でFWフォルラン(ウルグアイ)、MFスナイデル(オランダ)、FWビジャ(スペイン)、MFミュラー(ドイツ)が並んだが、アシスト数を考慮されてミュラーが得点王に贈られるアディダス・ゴールデンブーツ賞に選ばれた。ミュラーは最優秀若手選手に送られるヒュンダイ・ベストヤングプレーヤー賞との2冠を達成。ビジャがシルバーブーツ賞、スナイデルがブロンズブーツ賞となった。
また、最優秀GKのアディダス・ゴールデングローブ賞はスペインのカシジャスが選ばれた。
この試合で日本の西村雄一・国際主審が第4の審判員、相楽亨・国際副審が副審の控えを務め、日本人で初めて決勝の審判団に名を連ねた。この経験を是非再開されるJリーグにフィードバックしてもらい、日本のリーグ、審判員のレベル向上に尽力してもらいたい。
今大会は、負けないことを第一に守備的なシステムで挑んだ国が多い大会だったが、最終的に優勝したのはパスサッカーのスペイン。現在世界で最も美しいサッカーとされるバルセロナ(スペイン)のメンバーが中心となって、同様のパスサッカーを展開。決定力に問題を抱えていたが見事に優勝を得た。W杯はこれからの世界サッカーのトレンドを示すことが多く、今後この様なパスサッカーが主流になるのか?と考えてしまうが、あのレベルのパスサッカーを実現するのは並大抵ではいかないだろう。2014年ブラジルW杯までの4年間で、どの様なサッカーが主流となっていくのか楽しみにしたい。
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サッカー | 日記
Posted at
2010/07/12 20:59:06
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