夏です。暑いです。 だからちょっと涼しくなりたいのだ。 私の家族は霊感の強い人が多い。 いつだったか、祖母がお通夜に行った日の翌日に 叔父が 『母さん昨日連れて帰ってきたろ。夜中歩いてたぞ』 なんて言っちゃったり 母が友人との旅行先で子供の笑い声と駆け寄る足音を聞いて 思わず私の名を呼んだらしいが、当然私は祖母宅へ預けられていていない。 『足音がベッドに近付いて、潜り込んできてね。ベッドが人型にへこんだのよね~』 とか悠長に語る。 その時の写真を見せて貰ったが 部屋を写したその一枚には、無数のオーブが写り込んでたり。 しかし私自身はそのような経験がない、と思ってる。 夢の中で白い服着た少女に 重そうなフロアランプを倒され殺されかけて はっと目を覚ました瞬間に 横を走り去るその少女のスカートの裾と下半身を見たくらい。 寝起きだったから怪しいもんだが 動悸は暫く止まらなかった。 まぁ私の部屋にはフロアランプも無いし、何事も起きず至って普通に過ごしてるけども。 そういう存在を信じているかと言われれば いたら面白いよね、レベルではある。 いないと言いきってしまうのはつまんないという程度だ。 よくお化けトンネルなんて耳にするし どこかの峠は危ないとかも聞くし 廃墟近くを通り過ぎたら無数の手形が車についてたとかあるけど そんな事コペ子にされたら 『汚れちゃったじゃんばかーーーー!!!』となりそうな予感いっぱいである。