先日お伝えした
第9次交通基本計画のサマリーを斜め読みしていて、気づいたこと思ったことを書きます。
日本はかねてより高齢化社会への歩みの早いことが懸念されていましたが、じつは交通事故死者の高齢化も世界平均の一歩先をいっているのです。下に欧米諸国の人口のなかで高齢者(65歳以上)の比率と、交通事故死者数の高齢者比率を並べてみます。
アメリカ 高齢者人口12.8%(高齢事故死者数15.7%)
イギリス 高齢者人口16.4%(高齢事故死者数18.5%)
フランス 高齢者人口16.7%(高齢事故死者数18.6%)
スウェーデン 高齢者人口17.8%(高齢事故死者数25.7%)
ドイツ 高齢者人口20.4%(高齢事故死者数26.6%)
日本 高齢者人口22.7%(高齢事故死者数51.2%!)
これは2009年のデータですが、現在も大きくは変わらないと思います。軒並み人口における高齢者の比率よりも事故死者の数が高いのですが、日本の比率は飛び抜けて高いことがわかります。
さらに警視庁によると昨年交通事故で死亡した高齢者のうち、約66%が歩行者で、さらにそのうち半数近くが自宅から500mで事故にあっているそうです。なぜ自宅の近辺で事故が多発してるのでしょうか? 高齢者の行動範囲の狭さという意見もありますが、これは日常使い慣れた道だから、「クルマが来ないのが当たり前」という油断もあるように思います。
そして、そういった高齢者の狭い行動範囲のなかにある生活道路を裏道として通過する“だけ”の車両の多さという問題もあると思います。
ともあれ、教訓として日頃から交通安全に注意して……という総論的なハナシに陥りがちなのですが、事故死者の高齢化問題とも関連がありそうな生活道路の通過交通問題は、ゴールデンウィーク中にゼロクラッシュジャパンメンバーが取材に行きますので、メンバーの意見もぜひ聞いてみたいですね。
Posted at 2011/04/29 19:00:19 | |
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