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国産バイク黄金期の1980年代、ジェットサウンドを引っさげて登場した250マルチ(4気筒)を。
ヤマハモトーレンヴェルケより。
【YAMAHA FZ250 PHAZER】
｢ヤマハ FZ250 フェーザー｣です。
250cc初の4気筒の座は｢スズキGS250FW｣に譲りましたが(いずれやります)、スズキの2バルブに対してこちらは4バルブのまさに精密機械でした。1985年～1986年の間で生産販売、比較的短命なバイクでした。
スペック
水冷DOHC4バルブ並列4気筒、排気量249ccで馬力は45ps
このエンジン、シリンダーブロックを45度に前傾させ、ダウンドラフトキャブレターを採用していました。そう、このレイアウトと言えばヤマハのお家芸｢ジェネシスエンジン｣ですね。このフェーザーもFZ750(以前紹介済)と同じくジェネシスの一族なのです。最高16000回転という高回転マルチエンジンでした。
特筆はその排気音、ノーマルでも集合管なんですが、最初はモーターのように、やがてはジェットエンジンのように金属音が混ざった甲高い音へと変わって行きます。この音が良いんですよ～。
ただ、ノーマルだとこの音を楽しめるのは前期型のみです。後期型では仕様変更によりマフラーにも手が入って、この金属音は聞けなくなってしまっています。
前期後期の簡単な見分け方は、リヤブレーキがドラムなのが前期、ディスクが後期となります。
テストコースでは、同じヤマハのRZ250を追い回したと言われていますが、実際の所は案外おとなしいタイプで、また、非常にコンパクトで軽量な車体と相まって、女性にも好まれたバイクです。
ただし、それは7000回転までで、その先のトルクの谷を越えて8000回転を越えると性格が豹変しますよ。
そこからは天井知らずタイムに突入、トップエンドまで激しく回ります。このように、二面性のあるエンジン特性なのです。細身なバイクですが男性でも楽しめます。
現在、中古相場は後期の走行が少ない程度の良いもので30万行かないあたり、初期型の走行2万キロ前後の物だと10万円以下で買えるものも散見されます。お買い得なバイクかもですよ。
国産各メーカーに苦言!!。
最新の250はスポーツ系もコストダウンのためにシングルやツインばかりですが、それではときめきに欠けると思うのです。価格は60万円を越えてもいいので、最新技術の250マルチを作ってくださいよ!!。