ここしばらく、国産が続いたので久しぶりに外車を。
ある意味、ハーレーと等しく「バイク人生の上がりの1台」かと、今回はドイツから。
【BMW R100RS】です。
このバイク、一度生産終了した後に復活を果たしています。
よって、大別すると「2本サス期」と「モノサス期」に分けられます。
まずは、2本サス期から。
1976年にデビュー、実はこれ市販バイク初のフルカウルモデルなんです。
風防効果の高いカウルや、見た目的にもツアラーな感じですが、RSの名は「Renne Sport」(レン・シュポルト、ポルシェのRSもこれですよ)から来ており、当時としてはスポーツフラッグシップな位置付けだったのです。
ではスペックを
空冷水平対向2気筒OHV、排気量980cc、最高出力は70馬力です。
1984年まで生産販売されました、結構息の長いモデルです。その巨大なカウルから来る効果で、アウトバーンでの200km巡行も楽々、そして、トルクフルな空冷水平対向エンジン、そのパワーをスムーズに伝達するシャフトドライブと相まって、遅い速度でもスルスルと走れると評判です。
当時としてはスポーツフラッグシップでしたが、優秀なツアラーとしての素養も既に兼ね備えていたんですね。
では、モノサス期へ。
生産終了から2年後の1986年に、顧客の声に答える形で新しいRSとして復刻されました。それだけこのバイクが愛されていた証拠ですね。
ただ、そのままの復刻ではなく、新機構も取り入れられています。モノサスモデルのベースとなったのはこちら
BMW R80です。これも好きですね、これをカフェにするとこれまたカッコ良いんですよ・・・話がズレましたこちらもそのうち。
モノサスのスペックはこちら。
空冷水平対向2気筒OHV、排気量980cc、最高出力は60馬力です。
2本サスより10馬力ほど出力が落ちていますが、これはその分低回転域でのトルクを太らせた結果なんだそうです、これにより更に低速で、それこそ人の歩く速度ぐらいでもスルスルと走れるようになったんだそうです。
新機構としては、ブレーキ強化、外観の小変更、フロント19インチを18インチへ変更、これにより軽快なハンドリングを獲得。また、リヤサスを2本サスからモノサスへ変更、合わせてリヤスイングアームをモノレバーへ、つまりホンダも一時期採用していた「片持ちスイングアーム」と同じですね。BMWは既にこの時代に採用していたのです。最近は高出力化とそれに見合うコストの問題で、市販車には採用されなくなりましたが。
BMWってわりとサスの新機構は素早く取り入れるんですよ。フロントサスのテレレバーも然りです。
モノサスモデルは、1992年まで生産されました。BMWはこの時期Rシリーズエンジン(つまり、空冷水平対向)からKシリーズエンジン(水冷の横向きの直列4気筒)への完全移行を考えていましたから、2本サスより短い生産期間、少ない生産台数(2本サスは約30000台、モノサスは6000台ほど)になりました。よって、R100RSの後期モノサスモデルって希少なんですよ。後継は水冷のK100RS(以前紹介済)ですかね。
さて、中古市場ですが。
上は120万円(モノサス最終、希少です)、下は60万円台(2本サス初期)とわりと価格の幅が広いです。
このバイクの中古車で変わった所は、走行距離での価格の変動が少ないこと。50000km走った個体と、30000kmぐらいの個体が同じ100万円台というのが散見されます。
つまり、走行距離で論じるのは論外なのです、その整備状態が価格を決めるそうで。
こんな話も「RSは50000kmを越えたらナラシが終了」と、流石にこれは言い過ぎではと思いますが、エンジン自体は非常にシンプルで耐久性が高く、海外では10万キロを越えた個体も珍しくないそうです。
ただし、これはあくまで「規定どおりにちゃんと定期的な整備をされた個体」の話です。
オイル漏れ、電気系不良はよくある事だそうで、また、基本的にBMWバイクの整備費用は高額なので有名です(^_^;)。
K100で聞いた話で、ショップでのオイル交換では万札が飛ぶとか、本当なんでしょうか?。
振り分けのパニアケース(クラウザー製の純正OP)を付けた旅仕様が基本ですが。
こんな風にスポーティーにもイジれちゃいます。お金はかなりかかりますが、この2台本当カッコええなぁ!!。
1日1000kmも楽勝で走れる万能スポーツツアラー、それがこのR100RSなのです。
上がりの1台に・・・したいなぁ。
Posted at 2016/11/24 22:59:52 | |
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