某メーカー(以下、ツッカー、ク○○イと呼称する。)先般の試運転を兼ねた圃場での耕起作業において、あまりにも性能が不良であったため、本日再度性能試験を実施した。
前回の目的はあくまで「耕起作業」にあり原因特定ではなかったが、今回は「原因特定および対処」を目的に行った。
試験諸元として、エンジン:水冷灯油エンジン、常用6馬力、最大8馬力。
圃場の状態は数日前に降った雨によりやや水分を含んでおり、前回の乾燥状態よりも悪くなっている。
また、原因ではないだろうと思いつつも前回運転終了後ベルトの張りをきつくしており、その状態からのスタートとなった。前回の圃場とはまた別のろころで試すが、土質はほぼ変わりなし。
試験開始。
進度:1、ロータリギア:大、耕耘深さ:最深に設定。
クラッチを入れるが、動かない。ここまで想定通りである。
それどころか開始前から圃場への進入に3速突入したら畔のところで動かなくなる。
前回の経過も踏まえ整理すると、
・走行、ロータリー機構は問題なく動く。
・ただし、上記負荷がかかると動かなくなる。
・ベルト滑りが原因ではない。
・エンジンは動かなくなっている間、負荷がかかっているような音ではない。
・動かない間も異音なし。
以上、上記の結果から
クラッチが入りきれていないのではないか?という結論に達した。
ではクラッチがぶっ壊れているのかと言うとそうではない。
この機種のクラッチ機構、通称ツッカー式クラッチは(正しくは円錐摩擦クラッチだそうで)、クラッチの加減をボルトで調整出来るのである。(下写真)
調整前切り
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/015/922/924/7ded9b5329.jpg)
調整前入り
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/015/922/958/8f0f5469bd.jpg)
このボッチの飛び出し具合で、クラッチの入り切りを操作する。そのため右側のボルトとナットでクラッチの加減を調整できる仕組みになっている。
調整後切り
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/015/922/922/e28d9e7b60.jpg)
調整後入り
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/015/922/923/621f8f3aaf.jpg)
(写真を見ても調整前後が良く違いが分らないですね(^_^;))
これを調整したところ問題なく深起こしが出来るようになった。
よって、問題は解決でき、性能に支障はなくなった。
前回とは打って変って深起こしが出来るようになったク○○イツッカー式耕うん機(下写真)
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/015/922/959/69fcf57fea.jpg)
他クラッチ以外に気になった点を記す。
・ロータリーサイドカバー欠品。これにより土ぼこりが多く立つためベニヤか何かでカバーを自作しなければならないかもしれない。
・タイヤカバー欠品。
・残耕処理爪欠品。多分あまり問題ないと思われる。
私が最初に買ったのもこのツッカー式耕耘機だった。
そういえば私が最初に購入したのもこのツッカー耕運機だった。その時は今回とは全く逆で、ミッションが1かRにしか入らないという現象が購入当初あった。つまり
常にクラッチが入った状態になっていたのである。
買った機械屋に言っても「そんなはずはない。問題なかった」と回答された。仕方がないのいで自分でいじっていたらこのクラッチの調整ねじに行き着き無事に解決できたのだが、家にあるツッカー2台あるうちの2台ともクラッチ不良が起きるってどうかという思いである。
クラッチ不良を起こす原因はなにか?
原因は断定はできないが輸送時の振動ではないかと考える。
少なくとも最初に買った方はそれだろう。
今回のクラッチ入りきらない現象を起こしたツッカーも、県内業者から買い自分がトラックで持ってきたとはいえ、業者も何処で仕入れてきたのか分からんし、全所有者がこの状態で使っていたとは考えにくい。
ギアを入れたままにすると勝手に動く
今回のツッカー式、問題なく動くようになったものの、引き揚げる直前になってクラッチを切った状態でも動き出した。どうやらねじを緩めすぎたようである。
再度調整し、耕起テストも再度行い問題ないようにしておいた。今後問題あるようなら再度調整の繰り返しだろう。
クラッチ機構は
本製品のカタログにはこうある。
「主クラッチはスリップしない円錐摩擦クラッチを採用しました。伝動効率が高く、構造が簡単なので、故障の心配もありません。」
「故障の心配もありません。」
・・・・
ツッカー「うちのクラッチは故障しないよ。ただし調整しないと不良を起こすがな!」
まさに外道!!(画像省略)
今回の件、もし同種の耕耘機をお使いの方で同様な症状が出た場合、少しでも解決に役立てれば幸いです。
Posted at 2014/05/24 10:38:31 | |
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耕耘機 | 日記