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　全国紙・朝日新聞が運営するニュースサイト「朝日新聞DIGITAL」の配信記事から『ラーメン「一蘭」社長ら書類送検へ　不法就労助長の疑い』に注目。


　ラーメン好きを自称する方であれば、一度は「一蘭」の暖簾を潜った経験がおありだろう。
　そして、あの独特な供食空間を印象に刻まれているはずだ。

　独り々々、明確に区切られたカウンターテーブルは、厨房側も御簾で隠され、他の客だけでなく従業員の視線からも隔絶されている。


　表向き、顧客がラーメンを堪能する時間に集中して貰うためのシステムだったはずが、顧客の目が届かないところで違法行為が罷り通っていたことになる。
　「一蘭」のコアコンピタンスであり、特許権で保護されているビジネスモデルが、不法就労を助長し、温床となっていなかったか、役員および関係者の取調と並行して検証が必要なように思う。



　やはりラーメン好きである弊ブログ主は「一蘭」の味を認めつつも、顧客要望へ真摯に応えようとしない硬直したサーヴィスに対し、記事を通じて苦言を呈した。
　また、新宿や新橋などの店舗では連日盛況で賑わう一方、その内実は日本人の数倍もの外国人旅行客(概ね大陸中国からの訪問者)で溢れている。
　九州ラーメン愛し特徴をよく知る日本人に対しても、適当にあしらうような接客姿勢を見れば、所詮は一見さん相手に、創業当初の心意気から乖離した粗雑な店舗運営を黙認していたのではないか。

　サーヴィスの硬直化と、今回の不法就労摘発は、表面的には別の問題であるように見えて、実は根深いところで繋がっているように思える。



　今日び、コンプライアンスに努めるのは企業として最低限のラインであり、「一蘭」は早急に外国人労働力の適正化を進めなければならない。
　しかし、それだけでは「人気ラーメン店」として、顧客の期待に応えたことにはならない。

　これをチャンスと捉え、早急に各店舗の立て直しを図って貰いたい。
　前世紀に北九州で最初の一杯を味わって以来のファンから、心を尽くして願うところである。