前回の日記の続きです。
更に車を進め、新潟市へ。
トヨタ自動車 カローラフィールダーを試乗した次は、
フォード・モーター マスタング(5thジェネレイション後期型)を見に行きました。
実は最初からマスタングが目当てではありませんでした。
試乗車が入ったという情報は聞いておらず、当初の目的は別だったのですが…w
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ヽヽ___ノ フォーカスを試乗するはずが
なぜかマスタングばかり見ていたでござる
の巻
14ヶ月ぶりの、
フォード新潟 新潟店です。
新発田は暑いくらいの晴天だったのに、新潟市は曇りです。
ここで、店舗の隅のほうにマスタングを見付けてしまったのが、運の尽きw
目立つエントランス中央にはエクスプローラーやクーガが、奥の方には白と青のフォーカス2台が、それぞれ置いてあり、マスタングは端の方。売れ筋が判るなあ(;´Д`)
後で調べたら、年末には入っていたんですね。でもその際は、昨年催された
プレミアム試乗キャンペーンのときと同様、エントランス中央に置かれていたようです。
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スタッフブログ、2012年12月7日
ところで、店内に入って早速写真を撮っていたら、営業マンの方が入れ替わり立ち代わり覗いてきて曰く、
営「あれっ? あなた確か前にも来たよね?(・∀・)ニヨニヨ」
俺「えっ……? そ、そ、そ、そうですけど…。なんで速攻分かったんですか…(;゚Д゚)」
営「いやあ、だって、あんな目立つ車乗ってるし、何より前の試乗会で一番熱心に見てたし(*゚∀゚)」
とっくに忘れられてると思ってたのになあw
2012年10月にマイナーチェンジを受けた、後期型(2013年モデル)です。
グレードは、V8GTクーペプレミアム。
全長4815mm、全高1415mm、全幅1880mm、最低地上高140mm、重量1680kg(コンヴァーティボルモデルは1740kg、V6モデルは1620kg)。
日本仕様は総て左ハンドルと6速SST(セレクトシフト・オートマチック・トランスミッション)のみ(3月16日に25台限定販売された
V8GTパフォーマンスパッケージのみ6MT、通常の日本仕様にはない緑が専用色)。
「リヴィング・レジェンド」を謳った前期型から、
中期型を経て、随分変わりました。
目付きは精悍になり、シャークノーズとフロントグリルアーチが強調され、エンジンフードには
サリーン S281・エクストリームクーペのそれのようなエアベントが設けられ(V8モデルのみ)、3連リアコンビネーションランプも総LED化。
クラシカルな雰囲気のあった前期型から比べると、随分モダンになりました。心なしか、シェルビーGT500・スーパースネークに似ており、興奮を禁じ得ません。
でありながら、3連リアコンビネーションランプの形状は初代により近付くなど、「リヴィング・レジェンド」の精神は健在です。
中期型のリアバンパー直下はディフューザー形状になっていたにも関わらず、この後期型では廃止されたのが個人的には残念。
因みに外見だけでは分かりませんが、サイドミラーは日本の歩行者衝突安全基準に対応するため、樹脂製となり、衝撃を受けたら付け根から脱落するようになっています。
これは日本仕様だけであり、前期型からの機能です。
上下に薄く、精悍になり、HIDやLEDなど様々なランプが内蔵された、近代化されたシグネチャーランプ。
中期型以降、リアスポイラーにはバックカメラ内蔵。映像はルームミラー左端にリアルタイム再生。
クラシカルな見た目に反し、近代装備を身に付けています。
サンシェードには、よく見ると、“ギャロッピング・ホース”が。
気分を盛り上げてくれます。
シートは本革一択。
外装色をブラックにすると、内装色は自ずとサドル(茶色)に。それ以外の外装色ではブラックの組み合わせ。
この色使いも、マッスルカーとしての荒々しさよりは、大人の落ち着きを思わせます。
シートは若干バケット形状になっており、見た目からは想像付かないほど、体を包み込んでくれます。それでもアメリカ人サイズなので、日本人の僕にはやや大きめです。
相変わらず分厚くて重いドアです。効率を考えれば必要最低限を超えていますが、この重量感もまた、マッスルカーとしての雰囲気を盛り上げてくれます。
中期型からの装備として、スカッフプレート・フットエリア・ドア・カップホルダーに、連動して光るイルミネーションが内蔵されるようになりました。メーター照明と併せて任意に色を変えられて、これも又モダンです。
古めかしいデザインのインストゥルメントパネル。
豊富な収納スペースがあるでもなく、実用性よりもデザイン優先なのを感じます。
インパネスイッチも、四角く、均一で、シンプルで大きいので、古めかしさに拍車を掛けます。ダッシュボードだけでなく、この計器類までが左右対称に規則正しく配置されています。
メーターの形といい、そこに刻まれた字体といい、ステアリングホイールのデザインといい、“古き良きアメリカ”の再現です。
マスタングは、マッスルカーの中では、比較的パイクカー寄りのキャラクターなのでしょうね。
でありながら、ステアリングスイッチが内蔵されていたり、シフトレバーの親指位置には加減速を微調整できるセレクトスイッチがあったりと、近代的な機能も搭載されています。
因みに、中期型ではホワイトメーターであり、二つのメーターの間には小さなメーターが四つ配置されていました。
それがこの後期型では、ブラックメーターとなり、二つのメーターの間は液晶インフォメーションディスプレイに。
見た目以上に近代化が図られています。
但し、相変わらずナビは無しであり、日本向けオプションとして後付けされるのみ。それもオンダッシュナビとして。
今時はオーディオとテレビを兼ねたタッチパネル式インダッシュナビが常識であり、
シェヴォーレイ キャメーロ(5thジェネレイション)や
ダァヂ チャレンジャー(3rdジェネレイション)や
SRT ヴァイパー(3rdジェネレイション)や
シェヴォーレイ コーヴェット・スティングレイ(C7)も搭載しているのに…。
後席は、流石に狭い。
シート自体は大柄なアメリカ人の体格に合わせているのでゆったり座れますが、足元がぎりぎりであり、頭もリアウィンドウにぶつかります。
センターコンソールボックスは、蓋は後ろ向きに大きく開き、後席からも取り出せます。中にはUSB端子やら何やらが。
今回は、ゆっくりエンジンルームも見させて頂きました。
水冷V型8気筒DOHC、自然吸気NA、排気量5リットル(4951cc)、最大トルク529Nm/4250rpm、ハイオクガソリン使用。
これが漢(おとこ)のV8エンジンですか…。これで、この大きくて重い巨躯を振り回すのですね。
左右のシリンダーヘッドカバーに刻印された「POWERED BY FORD」の文字が誇らしげです。同等の性能を持つ日本車や欧州車とは、異質の凄さを秘めているのでしょうね。
でありながら、シリンダーブロックはアルミニウム製であり、時流に沿ったDOHCとなり、
気筒休止機構を備えたり、鋼鉄製
ラダーフレームへの拘りを捨てたり、電子制御に基づくABSやESC(横滑り防止装置)やトラクション・コントロールやEBA(緊急ブレーキ補助装置)を装備したりなど、近代化が進められています。
更に、マスタング生誕50周年として来年発表と目される次期
6thジェネレイションでは、世界戦略車として、フォード・ヨーロッパ主導の「
エコブースト」エンジンを搭載するという噂もあります。
マッスルカーも大人になりました。
ところで、エンジンフードは、物凄~~~く重い!(゚Д゚|||)
なんでアルミニウム製じゃないの?
閉じるときも、日本車みたいにそっと下ろしてから体重を掛けてロックしようとしても、一向にロックされません。
やむなく営業マンの方に閉じてもらいましたが、フード自体の重みを利用して、思い切り振り下ろすようにして閉じていました。さ、流石マッスルカーだ、何ともないぜ(;´∀`)
YouTubeで発表されている幾つかの動画レヴューで、外人さんたちが力任せに振り下ろしてフードを閉じていた理由が、やっと分かりました。
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/ _ノ ヽ、_ \
/ o゚⌒ ⌒゚o \ 夢のような時間を過ごしてたのに、一気に現実に引き戻されたお…
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乗り出し500万円か……。やっぱ俺には無理だわ⊂(。A。)⊃コテッ
消費税・取得税・重量税・諸経費・保険料・等々込みで最低550万円は見込むとして、加えて毎月の税金、毎日のガソリン代やオイル代、19インチだからタイアだってとんでもなく高いし、車検では3ナンバーしかも外車として30万円は下らないだろうし…。
外車を買って維持できるだけの財力がある人が、軒並みドイツ車に流れる理由が判ります(´Д`)=3
最後にカタログと、今回DVDも配布されていたので、それももらいました。
よく「欧州車はお洒落だ。色数が豊富に選べて」という声がありますが、それはマッスルカーも同じです。
マスタングも、本国ではカラーヴァリエーションが9色もあるのに対し(ルビー・レッド=深いワインレッド、ディープ・インパクト・ブルー=濃い青、ゴッタ・ハヴ・イット・グリーン=黄緑、スターリング・グレイ、インゴット・シルヴァー、ブラック、グラバー・ブルー=水色、オクスフォード・ホワイト、レース・レッド)、日本仕様ではV8モデルで黒・白・赤・青・銀の5色だけ、V6モデルに至っては黒・赤・銀のたった3色しかありません。冒頭でも書いたV8GTパフォーマンスパッケージの6MT仕様にのみ、辛うじて黄緑が専用色として宛がわれているだけです。
右ハンドル仕様すらないし、本当に日本で売る気があるのかなあ(´ω`) それで
TPPで「お前らジャップがアメ車を買わないのが悪いんだ!」と申されましても…。
その代わり、レーシングストライプが、従来の白だけでなく黒も選べるようになったのが、ささやかな前進ですw
気が付いたら1時間もいましたw
正直まだまだ物足りないですね。ずっと眺めていたいくらいでした。
マスタングはマッスルカーでありながら、パイクカーとしての側面をも有しています。各所に気分を盛り上げてくれるアイコンが散りばめられています。
でありながら、単に古典の文法を現代流に再構築しただけではありません。様々な近代的な価値観や安全意識に基づく最新装備をも内包しています。
一口にマッスルカーと言っても、そこに含まれる車たちは百人百様。マスタングはマスタングらしい個性を放っています。
次期6thジェネレイションでは、もっと買いやすい価格とサイズとスペックの、真の意味でのポニーカーの復活となるのでしょうか。