トヨタ「究極のエコカー」一般発売へ 価格は700万円
(痛いニュース(ノ∀`) 2ちゃんねる、2014年6月25日)
国内最速!世界初!トヨタ 燃料電池車を一般向け販売へ ホンダも続く
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、同日)
以前からそれとなく話だけはあった、トヨタ自動車の次世代エコカーである、燃料電池車。
・トヨタ、水素1回注入650キロ走行、15年発売へ
(アルファルファモザイク、2013年10月13日)
・トヨタの新しいコンセプトカーをご覧下さい
(ゆめ痛 -NEWS ALERT-、2013年11月6日)
水素で動き、EV(電気自動車)と同等のゼロ・エミッション。
ボディ形状は、一般的な5人乗りセダン。
それが
FCVセダンとして、遂に市販化されるそうです。
ハイブリッドカーは、日本だからこそ人気のある、ガラパゴス規格です。
北米ではEVが、欧州ではクリーンディーゼルやダウンサイジングターボが、今のエコカーの主流となってきています。
どんなに高い技術水準であっても、国内でしか通用しないのであれば、それは宝の持ち腐れ。
何より、世界中で売れてくれないことには、企業として開発資金を回収できない。
しかも、トヨタのハイブリッド技術は、2016年に特許が切れるといいます。
それ以前に、2009年にアメリカで起きた集団訴訟事件において、マスゴミを通じて全米に、NASAさえ動員されてまで、ノウハウを丸裸にされてしまった。濡れ衣にも拘わらず。
だからトヨタとしては、その悔しさもあって、尚更ハイブリッドに代わりつつ、世界で通用する次世代エコカーを開発する必要性があったのでしょう。
折しも最近では、日本海に眠るレアアースやメタンハイドレードの採掘や、実用化への研究が進められています。
それは天然資源に乏しいちっぽけな島国と思われていた日本にとり、一挙に資源大国になれる可能性を示唆します。
そうなれば、中東で戦争が起きる度にガソリン価格が高騰し、その度に車だけでなく会社の操業や家庭の電気代に、一喜一憂することもなくなります。
資源の有無や、それを国民が気兼ねなく使えることは、武器であり、国力なのです。庶民が当たり前の生活を当たり前に送れるというのは、それだけで国の繁栄を象徴するのです。
EVの場合は、電気で走る無公害車とはいえ、「ではその電気は、誰が、どこで、いつ、どうやって作るの? どうやって供給するの? ユーザーはどうやって入手するの?」という問題があり、結局は輸入資源に頼らざるを得ません。少なくとも、今のところは。
原子力発電であれば半永久的な供給が期待できるものの、東日本大震災があった以上、一刻も早く新技術を確立して、老朽化の目立つものから段階的に廃炉していくのが理想的(因みに僕は、反原発派ではないので、念の為)。
それを思えば、国産資源で賄えそうな燃料電池車のほうが、日本では分がありそうです。
それらを鑑みるに、燃料電池車の普及とは、単なる一企業による先進技術のお披露目というのみならず、周辺技術をも含めた国家プロジェクト的な意味合いも帯びています。
政府が燃料電池車を支援しようとしているのは、それが理由です。
集団的自衛権の喧しい昨今、燃料電池車の普及から、国防を考えるのも一興です。
・
「新しい時代の車だ」 「1台につき少なくとも200万円を国が補助していく」 安倍首相、水素自動車を運転
(アルファルファモザイク、2014年7月19日)
他ならぬトヨタが発売してきたということは、燃料電池車の実用化の目途が立ってきたということなのでしょう。
しかし個人的には、まだまだ懐疑的です。
EVやPHEVですら充電スタンドは依然として普及していないというのに、ましてや水素充填スタンドなど。
燃料電池車そのものよりも、周辺のインフラストラクチュアの整備に、それこそ莫大な費用と人手と時間が必要なのは、素人でも想像できます。
そうでなくとも水素というと、取扱いに厳重な注意が必要というイメージです。
昔は水素というと、即ち水爆。『宇宙水爆戦』に『ゴジラ』に『猿の惑星』に、とかくネガティヴなイメージが植え付けられました。
折しも明日は、広島原爆忌。
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ツァーリ・ボンバとかいう水素爆弾wwwwww
(アルファルファモザイク、2013年12月22日)
燃料電池車そのものは、以前から存在していました。
本田技研工業 FCXクラリティです。
あちらは、FCVセダンに先駆けること、2008年。
同じく水素で動き、同じく4人乗りのセダン。よって普通のガソリン駆動のセダンと同じ感覚で運転できる。
日本では、基本的に官公庁へのリース。
しかし、インサイトが後発のプリウスによって駆逐されたのと同じように、FCXクラリティも同じコンセプトを持つFCVセダンによって駆逐されてしまうような気がして、何ともはや…。
ホンダが早すぎたというのもあるでしょうし、国産資源の発見とタイミングを合わせたトヨタが強かというのもあるでしょうし…。
本当にトヨタは、後出しじゃんけんで他社を潰すのが得意だなあ(つД`)
とはいえFCVセダンが普及したら、マツダが長年温めていた
水素ロータリーエンジンが、日の目を見る可能性も高まってくるというものです。
マツダの黄金時代を象徴するにも拘わらず、時代にそぐわなくなってきた、RE。
しかしその灯を決して絶やすことなく、細々とでも地道に研究を重ねて、REを何とか未来へ繋ごうとしてきた。その成果が試される可能性が、一気に高まります。
そういえば今年初め、
トヨタはハイブリッドを中国へ技術供与すると発表し、話題になりました。
【自動車】トヨタが虎の子ハイブリッド技術を中国生産に「技術流出は織り込み済み。中国の技術向上に繋がるなら嬉しい事」
(アルファルファモザイク、2014年8月1日)
いえ、正確には、話題になったというよりは、阿鼻叫喚。
「余計なことするな!」
「トヨタにとって虎の子じゃなかったのか?」
「中国人と朝鮮人は、どんなに尽くしたって恩なんて感じない連中なのに」
「中国市場は旨味があるのはわかるけど、何でよりによってハイブリッドを…」
「フォルクスヴァーゲングループに売り上げで抜かれたからって、形振り構わなくなってきたな」
「心血注いで開発してきた技術者の気持ちはどうなるんだよ?」
「親日国ならともかく……この売国奴め!」
等々。
そして多分に漏れず、当初の僕もそう思っていました。
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毒ガス発生国家・中国に未来があると思う方がどうかしている
(DARKNESS、2014年1月7日)
ですがトヨタのこと、きっと政治的な勝算があると見込んでのことと思われます。
冷静に考えれば、冒頭でも言った特許切れが目前に迫ってきただけでなく、スバルやマツダにも技術供与しており(彼ら流のアレンジを加えられているとはいえ)、アメリカ集団訴訟事件においてNASAの力を以てしてハードウェア面は丸裸にされた。そしてこの度の燃料電池車の実用化の成功。
だから今更隠す必要性がなくなってきたのでしょう。
「中国に対して弊社はこれだけやっていますよ」「現地生産・現地移譲を、これだけ進めていますよ」という、世界へ向けてのアピールも兼ねているはずです。
そういうことをするのは、欧米のビジネス界では優良企業と見做される風潮があるようですし。
何より、ハイブリッド技術とは、ハードウェアよりもソフトウェアが肝なのだとか。
だからその部分さえ秘密であれば、どんなに猿真似されても完全再現など不可能。
そうでなくとも中韓は、オリジナルを生み出してブランドを育てるという概念が根本的になく、劣化コピーで成り済ましてその場しのぎで上前を撥ねるのが関の山。
どんなにパクられようと痛くも痒くもない。
勿論どれも僕個人の憶測の域を出ないものばかりですが、此度のFCVセダン発売の報を聞いて、腑に落ちたというのはあります。