北海道胆振地方中東部を震源とする地震による被害を受けられた皆様に心からお見舞い申し上げます。
当方は、15:00の段階で、全ての関係先の無事を確認しています。
9月6日未明に発生した北海道胆振地方中東部を震源とする地震は、平成30年北海道胆振東部地震と命名されました。
気象庁が随時発表している最新の関連情報では、地震の規模(M6.7)、震源の深さ(約37km)は、暫定値のままですが、地震発生時、震度データが入電していなかった地点のデータが入電し、最大震度が7に修正されています(厚真町で観測)。
また、速報値として、東北東-西南西方向に圧力軸を持つ逆断層型の発震機構であったこと、関連が疑われていた石狩低地東縁断層帯とは別の断層の可能性が高いことが発表されています。
石狩低地東縁断層帯は、石狩平野の東の縁を苫小牧・鵡川を結ぶ海岸線付近から室蘭本線に沿う形で石狩平野を北上し、岩見沢方面へ抜ける全長120kmと推定される大断層帯です。
航空写真や衛星写真で見ると、平野部や河川と山や丘陵との境が直線的な白い筋のようになって見えていますが、これをリニアメントと呼び、侵食、堆積、断層の活動による痕跡として判別することが出来ます。
石狩平野付近にもこのリニアメントを確認することができ、その一部は、石狩低地東縁断層帯と呼ばれる断層帯と一致しています。
石狩低地東縁断層帯とは別の断層帯が石狩川と夕張川が合流する江別付近から石狩湾へ向かって、野幌丘陵断層帯、月寒断層、西札幌断層帯と列をなして続いています。
写真で見る石狩平野は、こうした断層帯による活動と河川の浸食によって出来た地形を読み取ることが出来ます。
当初、私も石狩低地東縁断層帯の活動をまずは思い浮かべましたが、発表されている震源の情報、活動域の情報をみると、どうも別の断層のように思えました。
また震源が少し深めな為、明確なリニアメントを活動域に認めることができず、断層の全容が見え難い感じがします。
ただ、この地震の活動状態、発震機構を考えると、石狩低地東縁断層帯を始め、南北に延びる断層帯が列をなしている、この地域の断層の幾つかが影響を受けている可能性は十分考えられ、暫くは余震活動とともに十分な警戒が必要と考えます。
ところで、全くの余談ですが、「平成30年北海道胆振東部地震」の名称、なんとなく定着しないように感じます。
胆振(いぶり)を読めない方も多いでしょうし(震源に近い、厚真町や鵡川町も読み難い)、マスゴミが北海道地震と使っているので…(苦笑)
北海道地震と一括りにされるのはどうかな…と思いますけどね
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Posted at
2018/09/07 00:58:47