※映像は、神奈川県温泉地学研究所が公開している箱根火山の観測データ及びJAXAの提供データのハードコピーです。
箱根火山(大涌谷周辺)の火山活動が活発化し、小規模な噴火の危険性が指摘されています。
2012年頃から地震活動や傾斜計に変化が現れる様になり、今年に入り顕著化していたにも関わらず、GW明けを狙ったが如くの報道に、経済活動優先の配慮が見え隠れする等の憶測が出ました。
この他にも何かと地元経済(観光)に配慮した報道が目立つことが、却って不審感を増長している感じがします。
確かに、連動して富士山が大噴火するだの、首都直下型や東南海地震の予兆だの、箱根山(外輪山全体を含む)全体が大噴火するだの…等々、出来の悪いSFの題材にすらならない様な話しが広まることは、日本人の知的レベルとして問題だと思います(ワイドショー好きのバカなら信じるかも)。
しかし、生きている火山ですし、まだ火山学的によく分からない事象もある訳ですから、過小評価したり、科学的観測データに、人間の都合を加味して判断または、報道することは、絶対にあってはならないことだと思います。
あるニュースで、火山学の知識があるらしい専門家を名乗る人物が、「有史以来噴火していない、約3000年前の冠ヶ岳の噴火が最後なので、大噴火する可能性は低い」と言っていました。
この方、こう言っている時点で、最近の研究結果を知らない門外漢で、最近の研究結果では、約2800年前、約2000年前、約1000年前の比較的短い期間に水蒸気爆発型の活動を繰り返していることが明らかになっています。
また、仮に3000年前が最後だとしても、そんなの地球の歴史からすれば一瞬のことですし、有史以来初の噴火…なんて言う例は幾らでもあります。
地元の方々にとっては、不安でしょうし経済活動の制限は死活問題になることは重々理解できますが、変な根拠のない安全発言も、問題であることを認識して欲しいと思います。
あと、毎々、「いつ噴火しますか?」「どの位の確率で噴火すると思いますか?」と聞いているマスコミ関係者
君たちの様な科学的な知識が皆無で、自然に対して無知な人間が、そう言う情報を発信することで、間違った認識を広め、風評被害と言う魔物を生み出している元凶であることを認識して欲しいです。
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Posted at 2015/05/14 02:04:11 | |
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