今、安倍自民政権に猛烈に腹が立っている。
この酷さは前民主党政権以上かもしれないと思っている。
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◆ TPP参加は植民地化と国民の奴隷化 ◆
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我が国にはふたつの対米隷属政党がある。
ひとつは自・公の勢力である。
もうひとつは「民・維新・みんな」の勢力である。
ひとつの勢力が苛政を行い、売国を進める。
怒った国民がその勢力から他の勢力に政権を渡す。
しかし待ち受けているのは、同じ売国の、苛政の勢力である。
国民の人権を奪い、宗主国のために国民を奴隷化し、売国を進める実態は何も変わらないわけだ。
まったく本質の変わらない二大政党時代が、民主党の菅 直人によって定着したのである。
1月21日に、安倍晋三が50兆円を手土産に米国に朝貢した。
そして郵貯マネー約270兆円、医療保険を通じた日本人個人資産700兆円を米国に献上した。
共同声明の内容はすでにわかりきったことだった。
共同声明では、「TPP交渉参加に関し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではないことを確認する」(この醜くて用心深い、官僚の悪文!)とした。
要は日本の農産物などの聖域は守った、といい、米国の日本の植民地化を隠蔽したというだけのことだ。
「記者クラブ」メディアは相変わらず「聖域」の確保だと騒いで、国民を洗脳し、だまし続けている。
お馬鹿な政府、お馬鹿な国である。
国の景気を良くするといって、円安を誘導する。
輸入物価は跳ね上がり、今やガソリン代がうなぎ登りだ。
景気が良くなるどころかドライバーは悲鳴を上げ始めた。
円安にして、輸出を盛んにすれば景気が上向き、国民所得も増えるとお馬鹿コンビ(安倍晋三・麻生太郎)は考えたのである。
しかし現在の我が国の、グローバル企業は、
これまで急ピッチで進んだ円高に対応して、すでに海外に生産拠点を移している。
円安が景気の浮揚に結びつかない構造が出来上がっているのだ。
早くも逆の結果が出た。
1月の貿易赤字は、過去最大に膨らんだ。
輸入額から輸出額を差し引いた貿易収支は1兆6294億円の赤字である。
お馬鹿な安倍晋三は、産業競争力会議で、「農業を成長分野の産業として伸ばしたい」と話した。
ほとんどの外国が日本の農産物の輸入を禁止していることを知らないらしい。
まずは福島原発事故の収束に全力を挙げることが景気浮揚のためにも必要なのだ。
ここでTPPの本質と問題点についてについてまとめておこう。
1 米国でも、TPPをほんとうにやろうとしているのは、グローバル・エリート(世界政府主義者)に引っ張られる
米国の1%のグローバリスト(グローバル主義者)にすぎない。
その事情は日本も同じでTPPに本気で打ち込んでいるのは、「国益」よりも「社益」を優先する1%のグローバ
ル主義者である。
このグローバリストにとっては、民族意識などはない。
無国籍の守銭奴だと思っていた方がいい。
2 TPPは表面的には政治家によって推進されているように見える。
しかし、その本質は世界的な経済人によるコーポラティズム(Corporatism)であり、グローバル企業による世界統治の試みである。
端的にいうと世界的な金持ちたちによる世界支配のことだ。
3 TPPの中核を占めるISD条項は、米国のグローバル企業による、他国への内政干渉であり、国家主権の侵害で
ある。
4 TPPは、「日米経済調和対話」(「年次改革要望書」)の条約版である。
TPP 参加によって、これまで米国の政治家が日本に要求していたものが、米国の企業人の、有無を言わせぬ裁判所命令に様変わりする。
5 米国の本当の狙いは日本の植民地化であり、日本のすべての富の簒奪である。
具体的にいえば、金融(郵貯マネー約270兆円)、医療保険を通じた日本人個人資産700兆円の簒奪である。
日本の農林水産業の年間総生産高は13兆円ほどであり、これは米国にとってはたいした額ではない。
もちろんTPP参加によって日本の農業は壊滅するが、本丸ではなく砦である。
砦の攻防をあたかも主戦場のように装うことで国民の目を本丸からそらそうという策動が
日米両政府と「記者クラブ」メディアによって行われている。
6 弁護士の岩月浩二が、TPPと憲法との関係について彼のブログ「街の弁護士日記 SINCE1992at名古屋」で次
のようにまとめている。
「ISD条項は
(1) 司法主権を侵害する結果、さらに
(2) 行政主権、立法主権を侵害し、
(3) 地方自治を無効化し、
(4) 人権体系全体を書き換えてしまう。
憲法破壊であり、一種のクーデターのようでもある」
(引用終わり)
実は自民党の憲法草案において「(4)人権体系全体を書き換えてしまう」準備はすでに完成している。
現行憲法「第十八条 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない」
自民党憲法草案「第十八条 何人も、その意に反すると否とにかかわらず、社会的又は経済的関係において身体
を拘束されない。
2 何人も、犯罪による処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない」
つまり現行憲法の「何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない」が削除され、人権は大幅に後退している。
自民党草案で「社会的又は経済的関係において身体を拘束されない」と、わざわざ限定したところを見ると、
政治的思想的理由によっては奴隷的拘束を受けるケースが出てくる余地を残したことになる。
さらに決定的なのは現行憲法で「第九十七条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわた
る自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵す
ことのできない永久の権利として信託されたものである」
とされたものが、自民党憲法草案では丸ごと削除されている。
国民の人権を奪い、国民を奴隷化する憲法は、TPP参加後に合わせて、整合性を持たせるために、すでに完成し
ているのだ。
7 TPP参加後の国内の惨状に気付いて、もとに戻そうと思ったとしよう。
しかしラチェット規定で、もはやもとに戻せないのがTPP参加である。
米韓FTA(自由貿易協定)にはこのラチェット規定が入っている。
情報が隠蔽されたままの日米TPP参加にもこのラチェット規定が入っていることは間違いない。
人間は間違う存在である。
したがって政治家もまた間違う。
しかし利口な人間は反省して、修正する、後に引き返す。
ところが、元に戻るのを許さないのがラチェット規定なのである。
この異様な条約には、人間を見下し、あざける精神を感じる。
だまして約束させ、いちど乗ったらそのバスが地獄行きだったと気づいたとしても 、
決して窓もドアも開かないのだ。途中下車できないのである。
そのことに多くの国民が気づくのを恐れるからこそ、参加後も4年間は一切情報は開示されないのだ。
こんな異様な条約があるだろうか。
以上、TPP参加の問題点についていろいろと指摘してきた。
「売国」といったTPP参加の本質の指摘については、すでに多くの識者も指摘しているところだ。
自民党国会議員のうち、6割を超える議員が反対もしくは不安を抱いていると一部で報道されている。
もちろんパフォーマンスであり、真っ赤な嘘である。
孫崎享は本日(2月24日)のツイッターで次のように
ツイートした。
「TPP:自民党議員のTPP反対はポーズだけ・23日日経新聞
「自民党の高市早苗政調会長は”交渉参加の判断は
政府の専権事項だ”と述べ、安倍晋三首相に一任したい
考えを示した。首相が交渉参加を表明した場合でも”党
の分裂につながるような要素はない”と述べ、党内の意
見集約に自信」」
「TPP/公明党:はい、自民党議員と同じです。反対の
ポーズはとってきましたが、皆さんの想像通り抵抗はし
ません。権力側につくことはおいしいこと。雪崩をうっ
て。23日産経「公明党の山口代表は23日、TPPの
交渉参加判断について”政府に最終的に一任することに
なるだろう”と述べた。」」
(引用終わり)
その証拠に、自民党は昨年暮れの衆議院総選挙にあたって、TPP参加について次の6項目を公約としていた。
(1) 政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。
(2) 自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
(3) 国民皆保険制度を守る。
(4) 食の安全安心の基準を守る。
(5) 国の主権を損なうようなISD条項は合意しない。
(6) 政府調達・金融サービス等は、我が国の特性を踏まえる。
しかし選挙が終わると、手のひらを返したように政府は
2月12日に、衆議院予算委員会の理事には方針転換した。
すなわち「TPPの交渉参加に対する基本方針」と題するペーパーでは、上の(1)だけが記されていただけだった。
(2)以下はあっさりすべて削除されていたのである。
民主党も嘘つきなら自民党も同じ穴のムジナである。
本質的に米国隷属の政党であるから嘘によってしか政権を運営できないのであろう。
国民は首の皮1枚残した状態で参議院選挙を迎える。
TPP参加に賛成する政党に投票する行為は、国を売る行為と同じである。
しかし3.11以降、この国の大人たちには希望しか残されていない。
わたしたちにはあとの世代のために諦めることも絶望することも禁じられているのだ。
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