兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相
一部、加工(太字・大文字 等)を加えてありますが
文章はそのままです。
================================
◆ 原発に支配される日本の未来 ◆
今朝、みのもんたに関するツイートをした。
それは以下のものだ。
みのもんたが、島倉千代子の葬儀に参列する参列時刻を明言し
「(島倉に)私のカムバックにふさわしい舞台を用意していただいた」と。
テレビは、身内びいきで、みのをかばう。
死者も自分のために利用するのはいかにもみのらしい。
小沢一郎の人物破壊を企てたA級戦犯は、破壊された人物だった」
(引用終わり)
みのもんたといえば
朝っぱらから脂っこい毒々しい仮想の料理を出されて
辟易した、という記憶ばかりが残っている。
しかし、既得権益支配層にとっては、小沢一郎の人物破壊を実現してくれた最大の功労者である。
どれほど朝から気分を害して勤めに出たかしれない。
あまりにも小沢バッシング、小沢リンチ、小沢テロが偏向してひどいので
途中からみのの出るテレビは見なくなってしまった。
新聞もテレビも、実はこういう姿勢が一番いいのである。
視聴者・読者が離れてしまえば、かれらもおしまいだ。
みのもんたを冒頭に採り上げたのは
日本人の健忘症に触れたかったからだ。
日本民族は、カッとなって一斉に走り出すわりには
とにかく忘れっぽい民族である。
現在も、みのの旧悪をほとんどの人が忘れている。
この忘れっぽい民族が、もし失敗すれば、北半球の生物環境に
致命的な悪影響を与える福島第1原発4号機共用プールの
1535体の燃料集合体の取り出しを始める。
この人類史的な大仕事を、初歩的な失敗続きの東電がやる。
これだけでも十分恐ろしいが、実はこの取り出した燃料集合体は
地上に降ろして保管するというだけなのだ。
最終的な核廃棄物貯蔵施設は日本のどこにもないのである。
原発から出る高放射性核廃棄物、いわゆる核のゴミは
最低でも数千年間、理想的には25万年間安全に保管し続けなければならない。
この長さは、もはや終わりが消滅したことを物語る。
わたしたちは、終わりなき永遠のプロセスに呪われて生きることになろう。
ちなみに日本のわずか1万年前は旧石器時代である。
この頃、日本列島はアジア大陸と陸続きになっていた。
保管場所を何か記録に残すとしても、それは古文書の世界の話になる。
1万年も経てば、おそらく日本の国語は英語になっているだろうが
その英語自体、現在とはまったく異なった言語になっているだろう。
いや、日本の国家自体がなくなっている可能性が高い。
ホモ・サピエンスが地球上に現れたのが10万年前である。
10万年、20万年の単位は地震ばかりではなく
巨大隕石の落下や地球の大陸移動を含み
現在の人類の変異を含むスケールの大きい時間単位なのである。
気の遠くなるような過去の古文書を、どうやって誰が読み解くのか知らないが
それより恐ろしいのは、この忘れっぽい民族が10万年も20万年も核の墓場の管理ができるかという問題だ。
現在の作ったばかりの原発さえ管理できなかった民族なのだから。
核のゴミはどこに捨てるか。
それは現在の原発の立地場所に置くしか仕方がないのかもしれない。
沖縄の米軍基地と同様に
どの県も高濃度の放射性廃棄物など引き受けないのだから、仕方がないだろう。
もうひとつの可能性は、福島第1原発を核のゴミ捨て場にする可能性だ。
おそらく自民党の一部が考えているのはこの案だろう。
世界一の地震大国で、地下に埋蔵するわけにはゆかない。
これが世界の学者たちの共通見解だ。
忘れっぽい、のんきな民族性を考えると
地上のオンカロ(フィンランドにある、地下の核廃棄物の最終処分場)しかない。
これにはひとつだけメリットがある。
地上にあるために比較的忘れにくく、現場の異常も目視できるということだ。
もちろん、地上のオンカロも地下のオンカロも
絶えず修理し、作り直さねばならないだろう。
その膨大な、天文学的な建設と維持管理費用を考えると
いかに原発が、コストのかかる、罪作りで愚かな電気製造機であったかがわかる。
しかも自民党はまだ原発を作り、外国に売りさばく気である。
世界の原子力マフィアが現在
日本に求めているのは、原発再稼働と核のゴミ捨て場の設置だ。
それの見返りに、バカな安倍晋三にオリンピック開催国をあてがったのである。
山田元農水大臣の暴露によると
安倍はすでに原発輸出に関して、核のゴミの引受を実行している。
日本を世界の核のゴミ捨て場にする気だ。
現在の原発の立地場所が、あるいは福島が地上の日本の
オンカロなのであり、世界のオンカロなのだ。
よくもこのような愚かなものを作ったものである。
日本が誇った偏狭なテクノロジーによって日本は滅びるのである。
日本のテクノロジーに欠けていたのは、哲学であり、文学であり、想像力であった。
要は、理系の高校・大学生に、文学書や哲学書を読ませない
しかもセンター試験の暗記中心で学生を選別する教育システムが
今日の惨状を生んだのである。
だから技術者たちはトイレのないマンションを嬉々として作ったのだ。
核廃棄物の何十万年もの管理など、こんな亡国の民にできるはずがない。
このようなスケールの大きい問題意識に立って原発問題を考えている政治家は少ない。
小沢一郎はその数少ない政治家のひとりである。
小沢一郎のインタビュー記事が、月刊『宝島』(2013年11月号)に掲載された。
小沢の発言の一部を紹介すると以下のとおりである。
「放射能汚染によって国民の健康問題が懸念され
次には太平洋諸国へ迷惑をかけるなど、今や国際的な信用問題に発展しつつあります」
「非常に恐ろしい状況。
地下水が汚染されているなんて当初からわかっていたことで
またそれが海に流れるのは自然の理。
それを意外なことだとする政府・東電もまったくおかしい。
また、あえて言いますと、このままでは福島の子どものがん発症は増える。
既に県の調査でも、今年8月で小児甲状腺ガンが18人、疑いは25人と発表されている。
チェルノブイリを現時点では上回る数字です」
「なぜ国民が思わないのか不思議でなりません。
自分だけが良ければいいのかな。
でも、この事故を放置していたら景気もヘチマもないですよ。
この間、米国の臨時代理大使が来た時に、
「このままだと汚染は合衆国まで広がる」という話をしていたし、
韓国では海産物輸入の規制を決定しようとしている。
次は中国やロシア、EU諸国がこれにならうかもしれない。
海産物から飛び火して、いずれ輸出品全部が対象になりかねない。
その流れが広がりだしたらこれは経済封鎖的危機になる。
それをずっといい続けていたら『小沢は左翼にでもなったのか』なんて言う(笑)。
冗談じゃない、現在は原発事故有事であり、核戦争級の危機なんです。
なのに福島の皆さんでさえ怒らない。
国会議事堂を取り囲むような事態が起こってもおかしくないはずなのに」
「事故現場周辺は安全には住めない。
だから住民に正直に説明し、第二の故郷と再出発の支援をする。
仕事も用意し、前向きな人生を送らせるべき。
しかし、今の政府はわずかのお金だけ渡して無為に時間を過ごさせている。
これほど残酷なことはない。
ましてや帰還を促すような動きさえある。
チェルノブイリ原発30キロは27年経っても立ち入り禁止区域です。
なのにチェルノブイリを超える福島事故を
政府が環境や人間への影響が少ないとミスリードしているのは、無神経極まりない。
故郷を破壊したことを率直に詫び、新しい人生を約束する政治家がいないんです」
皮肉なことに、日本の優れた政治家は
米国を含むアンシャン・レジームに狙われることで証明される。
狙われる政治家とは、次のようなものだ。
1 スケールの大きい、全体的なビジョンをもっていること。
2 正直に、国民に耳の痛いことをいえること。
3 1%の富裕層(原子力村)のためでなく、99%の国民のために考えていること。
4 この国の厄災が、官僚・メディア利権に由来しているとの洞察力をもち、改革の志をもっていること。
5 政治力の背景に、哲学や文学があり、かつ想像力があること。
6 発想が、観念的でなく、状況的現実的であること。
7 現在の状況的な課題に解決策を持っていること。
この7点をもっていると、具体的には司法官僚(検察)とマスメディアに狙われる。
だから現在の政治家は、上記の逆の生き方をするのである。
これが国会で圧倒的多数の政治家であり、したがってこの国がよくなる筈がないのだ。
さもあれ、原発はこの国の本質をあぶり出した。
棄民は今に始まったことではない。
近くでは太平洋戦争自体が、敗北必至の、棄民策に裏打ちされた戦争であった。
現在の、原発輸出・消費税増税・NSC法案・特定秘密保護法案・共謀罪法案
・国家安全保障基本法案・TPP参加・解釈改憲・新ガイドラインと続く政策は
すべてフリードマンの、危機による国民のパニックを利用して
平時なら不可能な棄民政策を打ち出したものである。
この悲惨な現実は2012年暮れの衆議院選挙、2013年の参議院選挙がもたらした。
棄権者が多かったために、全有権者の4分の1で自・公は衆参とも安定過半数を獲得した。
原発を作ったことで、さらにその原発が事故を起こしたことで
日本の歴史は消えたといってよい。
後は終わりなき、原発に支配された経済的政治的奴隷のプロセスが何十万年と続く。
プロセスに呪われた時間が続くのであるが
わたしたちは少なくとも生を享けた何十年かでも
自らの愚かさを教訓として次の世代に語りついで行かねばならない。
次の選挙には前のふたつの選挙に棄権した有権者も戻ってくるはずである。
小泉純一郎の、自民党による、自民党のための脱原発運動に
またぞろB層がだまされる可能性もあるが、それも阻止してゆかねばならない。
地方選で自・公は敗北し続けている。
遅ればせながら自・公を勝たせてしまった愚かさに気づいた国民の胎動を信じて
わたしたちも走って行こう。
================================
メルマガ『兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相』(無料・ほぼ週刊)はこちらから!!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相