柑のブログ一覧

夕方６時少し前、姑が血相変えて二階に上がってきました。
「むーちゃんが外に出ちゃった！うっかり網戸を開けちゃってたら、ピューンと飛び出して行っちゃったの！！」

「そりゃテーヘンだあ！」
私はむーたんの大好物のおやつ“猫用煮干”の袋をひっつかんで、大急ぎで外へ出ました。
家の周囲、すぐ前の路地を歩きながら、およその家の庭をのぞきこむようにして「むちゃん♪」と呼び続けましたが、むーたんはドコにもいません・・・。

やっべー、韋駄天走りして、だいぶ離れた家の庭にもぐりこんじゃったのかなあ・・・などと思いながら汗びっしょりになって帰ってきたら、あらま、むーたんはスグ隣の家の柵の向こうにいました。
「むちゃん♪おやちゅだよ♪」“猫用煮干”を見せます。
「うにゃ！」
「おいで♪」
「うにゃ！」
返事をしてこちらに来ようとはするんですが、なんせおデブさんなもんだから、柵にカラダが挟まっちゃって、にっちもさっちもいかないんです。
「あんたどうやって入ったのよ！？」
「うにゃ！」
そんな問答の末、むーたんはお隣の家の玄関の方にまわり、その先にある家庭菜園に入って行く様子。ウチからは、門を出てぐるりと回らなければ行かれないところです。

ウチの１階の窓からは、みーたんがどうしちゃったんだと思うような声で鳴き続けています。
いつの間に来たのか近所のおばさんが、裏庭で姑を慰めていました。「帰ってくるわよう・・・」

家庭菜園は狭いのだけれど、しっかりした柵と門扉があり、鍵がかかっていてヒトは入れません。
むーたんは蝶々を見つけて走り回っています。
「お～い・・・むちゃん、おやちゅはいらないの？」
「うにゃ！」
“ちょっと待ってて！”と言ってるような感じ。
柵ごしに私のそばに来ては、「うにゃ！」と言ってまた奥へ入って行きます。

路地には帰宅を急ぐ車が裏道としての利用で入ってくるし、お散歩の犬さんたちもひっきりなしにすれ違う時刻。
家庭菜園で遊んでるうちはいいとして、道に出たら危険がいっぱい。
でも私にはなすすべなく、ただ待つほかありませんでした。

「もうお家に帰ろう♪」
「うにゃ！」
「みーたんが待ってるよ」
「うにゃ！」
「いちいち返事するんならこっちへ来いばか者」
「うにゃ！」
そんなこんなしてるうち、蝶々はどこかへ行ってしまいました。
「もうおいで・・・」
「うにゃ！」
むーたんは私に近づいてきました。
門扉の下から少し手を伸ばして、首根っこをつかんでひっぱり出し、抱き上げました。
「いい子だ！お家に帰ろう♪」
「うにゃ！」

大冒険をしたむーたんにはあっという間だったでしょうが、私と姑にとってはたいそう長く感じた、ほんの３０分の出来事でした。

ホントは今夜は家の小さな笹に願い事を書いた短冊をつるして、ブログにするつもりでしたが・・・。
今短冊に書くとすればこう書きましょう。
「七夕さまよ、七夕さまよ、むーたん無事ですありがとう」

画像はソファで何事もなっかたようなふうに寝転がっているむーたんです。
おっと日付が変わってら・・・(^^ゞ