2005年03月29日
この話は、馬鹿にする人がいても共感してくれる方はいないだろうと思って今までUPしてなかったんですが、今でも気持ち悪い位はっきり覚えているし、友人がこれに関連して事故を起こしたりしているので思い切ってブログに上げようと思います。
なんの話かって、幽霊の話です。
この手の話が嫌い、苦手な方は読まない方がいいかと思いますが、もし不快になるようならすぐに消去しますので、一応UPさせてもらいますので、その旨をコメントしてください。
神奈川県の中央部から北部にかけて、秦野から相模湖や宮ヶ瀬ダムに抜ける「ヤビツ峠」という有名な峠道があります。
ここは登坂途中に南神奈川の夜景を一望できる展望台と、その先にはドライブインがあったりしてドライブスポットとして有名なんです。
そして、夜になると激減する交通量と激しいアップダウンから走り屋もかなり多いことで有名で、一時期は夜中のバイクでの通行が禁じられたことでも有名。
高校時代(もう五、六年前)、バイクにイレ込んでいたK坊はバイク仲間のAと二人で夜のヤビツに繰り出したことがある。
K坊は当時CBR250Rハリケーン2という、レーサーレプリカのマシンに跨がり、ちょっとしたスピード自慢を自負していた。
下りなら車より早い立ち上がりで直線勝負を挑めるし、コーナーも膝パットを擦るくらいに倒すだけの走りはしてたからだ。
ところが、ヤビツ峠は地面がバンピーな上、アスファルトが崩れて砂粒になり、予想以上に走りにくい。
まあそれを楽しんでいたわけですが(^^)
そんなこんなでコーナーをいくつか抜け、テンションがかなり上がってきたとき、「その存在」に気付いた。
展望台をこえてすぐだろうか、アスファルトの状態がよく、右がガケ、左が岩壁になった緩やかな左高速コーナーを切り返した低速右コーナー。
バイクをきれいに切り返してコーナーリング体制を作り、視線をコーナーの先に向けようとしたとき、右の崖下から道路に向かって「彼」が覗き込んでいるのが見えた。
虚ろでどこも見てない目。
ギャラリーするにはなにもなさすぎる。
間違いなく生きていない人だ、と危険信号がともる。
今考えるとバイクのヘッドライトの明かり以外ほぼ真っ暗な状況で、崖したから覗き込んでる顔を判別出来る訳無いのだけど、間違いなく男だった。
K坊は「彼」と一瞬目が合ってしまい、頭の中を「ヤバイ!」という言葉が駆け巡った。
そのとき、
「フゥゥ…」
背筋がぞっとする。
「何か」が後ろのシートに乗っかり、お腹に手が回り込んで来た感覚が…
Aは先のドライブインで休憩している、といっていたな…
頭でどうするか考えながら、首筋に当たる息にその都度背筋を凍らされる。
少ししてドライブインに差し掛かる。
とりあえず落ち着こうと思ってAの隣に単車を止める。
Aを動揺させずに峠を降りて、「彼」を置いてくるにはどうすればいいか?
この時点でAは全然気がついていない。
二人で地図を見ると、宮ヶ瀬ダムに抜けるより秦野に折り返した方が断然早い。
そこで、Aに「ぼちぼち疲れて来たからお前ん家までゆっくりもどろうぜ」と切り出した。
二人でバイクにまたがると、さっきまでの寒気や重量感がすっと消えていた。
前に目をやるとAのXJRのタンデムシートに黒いモヤモヤが見える。
う~わ…
とりあえず気付かないフリをしてもとの道をもどる。
ゆっくり、という割には早いペースでAが下り始める。
と、展望台の前のヘアピンでAがスリップするように転倒。
Aは体を丸めて転がり、車体は火花を出して滑る。
さいわい、ペースを下げていたのでXJRはガードレールで引っ掛かり、Aには怪我がなかった。
止まったバイクの向こうに「彼」がいて、バイクを見るわけでもなく虚ろな目をしてエレベーターのように崖下に下がっていったのが見えたが、崖下を覗き込んで見る気にはならなかった。
なんとかXJRを自走させてAの家までは帰れたが、あの時かいた冷や汗は忘れられない。
Aには家に着いた後、何があったかを詳しく話した。
Aもドライブインを出てから妙な重さとバランスの悪さを感じたらしく、今でも「なんでこけたかはわからない」とはっきりいう。
ヤビツ峠の「心霊スポット」としての噂はそのあときいた。
「首無しライダー」や「真夜中のギャラリー」という噂の絶えないところなんだと。
きっと「彼」だけでなく沢山の人がいるんだろうな…。
結局それ以来一度もヤビツ峠には行っていない。
皆さんも、そういう噂のある場所は極力避けてくださいね。

Posted at 2005/03/29 02:05:30 | |
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