4日目:1月1日(火)その1
新年あけましておめでとうございます
元日です
とはいうものの、何度も言うように中国ではお正月感は薄いです。
ホテルのロビーでも、春の海のお琴演奏があるわけでもないし←日本じゃないので当たり前
朝食ブッフェにお雑煮があるわけでもないし←日本じゃないので当たり前
この日は、中国版食べログ的なサイトで探したある店に昼ご飯を食べに行くことにしました。
また路線バスに乗って、升州路·三山街のバス停で降りて…
全然分からん
そこそこ有名な店らしいのに、通りすがりの人に聞いても知らない
商店の人に聞いてやっとわかりました。
「この大通りを渡って、そこの道をまっすぐ」
「そこの道」ってのがこんな感じ
開発から取り残された感じの路地
文化大革命当時を描いた中国映画に出てきそうな感じ
名古屋にも戦前からあるような建物に「屋根神様」っていうのがあったりするんだけど、よく似てる
これは建築史的にも重要な家みたいで(知らんけど)
年季が入った感じのこの家
文化財扱いみたいです。
「中華民国時代に建てられた家で、勝手に壊したりしちゃいかんよ」
って書いてある模様。
合掌造り集落の家みたいなものなのか?
この路地を歩いていると塀に絵が描いてあるなぁ、なんて思いながら
よくよく見てるとこんなものだったり(苦笑)
タイトルには日本では使わない文字もあるけど
「社会主義核心価値観」
って書いてあります。
12個の二文字熟語、実はこれ以外にも街中で普通に何回も見かけました。
経済が日本を追い抜いても忘れちゃいけない、中国は共産党の一党独裁の国なんですよね。
でも、北朝鮮や旧ソ連とはちょっと違うのが、「庶民が活き活きしてる」ところ。
(お前は北朝鮮にも旧ソ連にも行ったことないだろ!)
「上に政策あれば下に対策あり」と言われるお国柄なだけに、共産主義とかそんなことには関係なくお金儲けが一番大事と思いながら生きている人が多いのかな、と。
あと、
「言論の自由が無い」とか
「人権問題ががが」ってことを中国批判のお題目にしている日本人が多いです。
私もそこは重要な問題だと思いますが、実際に中国にいる中間層の庶民はそんなこと気にしてません。
ちょっとこの問題を吹っ掛けたら、
「民主主義でおなかはいっぱいになるのか?私は毎日お腹いっぱいだから共産党に文句はないよ!」
ってガチで言われたことありますもん。(苦笑)
共産党員じゃない普通の庶民にです。
さて、そうこうしているうちに5分くらい歩いてお目当てのお店を発見。
「李記清真館」
清真というのはイスラム料理(ハラル)のこと
ハラルであることが重要というより私にとっては「新疆料理」が重要。
そう、私は新疆料理が大好きなんです。
日本にはまだまだ本物の新疆料理が食べられる専門店は少なく(全くないわけではない)、中国に行ったら何はなくとも新疆料理が食べたい!
だいぶ前ですが、新疆ウイグル自治区の首都であるウルムチに行って、その後はトルファンに移動して、完全に本場の新疆料理を食べてはまりました。
基本、肉は羊肉
この、裸で肉の塊が放置してあるのも中国感が強くていい感じ。
いい感じという感想を持つ日本人は少ないかもしれないけど、気温も0℃~3℃くらい、しかも北側の日陰なので少なくとも今の時期には全く問題はない。
真夏はどうなるか知らん(笑)
最近はあんまり見なくなりましたが、せいぜい20年前の中国では市場の中の肉屋さんではこんな感じで板の上に肉を置いて売ってました。
この大行列は、「食券を買うための行列」
忘れてませんか?
1月1日ですよ。
どこにお正月の風情があるでしょうか?(笑)
これが中国での新暦正月の現実です。
さて、食券を買う→別の場所にある注文窓口に券を出す→待つ→完成した料理を受け取る
食券はレジ係が3人くらいいたんですけど、これが自販機だったらSAPAのフードコートと同じシステムです。
店内で色々食べるにはまずこの大行列をクリアしなければいけないので、とりあえずキャッシュオンで買える串焼き肉を食べることに
お顔が漢民族ではない感じですが、ウイグル族というより蒙古族のようにも見えます。
私には「言葉の訛りで出身地を判別する」ほどの中国語力は無いのでよく分かりません。
聞きもしなかったし。
頼んだのは羊肉と鶏の手羽先。
上に振りかける香辛料が新疆料理の醍醐味というか、ちゃんとした店は香辛料を自家製ブレンドしているので店ごとに味が違うんです
これを屋外で食べて腹ごしらえをしたら、改めて行列に並びます。
頼んだのは、ワンタン2つと牛ホルモンスープ
これがまた、美味い。
餃子は日本と中国では大きく違いますが、ワンタンはよく似ています。
皮がトゥルッとしていて、肉はジューシーで。
清真なので豚肉ではなく牛肉です。
牛肉のうま味とワンタンって初めてかもしれないですが、絶妙なうまさです。
ホルモンはどこの部分かよく分かりませんが、澄んだスープで絶品でした。
そして餃子
これは揚げてあるんですが、中国の黒酢で食べる人が多いみたいです。
黒酢も唐辛子も使わず、そのまま食べても十分美味しいですね。
これも清真なので、牛肉です。
さらにもう一回串焼き(食べすぎだろ!)
店内はこんな感じ
お盆や年末年始のサービスエリアのフードコートを想像してもらえばいいかと
私たち夫婦は運よく他の人が座っていた席に相席で座りましたが、みんな席を探して右往左往しているんです
ただ、昔だったら殺気立って喧嘩っぽいことも起こっただろうなと思いますが、今回は意外と静かというか、うまいこと順番に食べていました。
上のほうの行列の写真では、左のほうに席に座るのをあきらめて立って食べているおじさんがいますけど(笑)
これだけ食べて
ワンタン 14元(7元×2)
餃子 8元
牛スープ 12元
羊串焼き 24元(4元×6)
全部で58元(約930円)
もうね、高級レストランとかショッピングモールの中にあるきれいなお店とか行ってられないでしょう。
下町の庶民が押し掛ける安めの食堂にこそ美味いものがあるというのは、世界共通だと思った昼食でした。
日本語の旅行サイトにも紹介されていたりしますが、基本的に地元の人のお店で、私が行ったときには旅行者っぽい人は見ませんでした
まぁ、日本人や韓国人なら見た目では分かりませんけど。
このあと、すぐにホテルに戻らずにまた付近を散歩です。
続く