実は、今回キャッチタンクをつけようと思った理由がありまして。私が軽自動車を買う直前、車検切れ直前のぼろぼろなワゴンRに乗っていた頃の話です。
そのワゴンR,ハンチングやアイドリングが不安定で、頭を抱えておりました。
で・・・
しらべたらスロットルやISCV(が)原因のトラブルが結構あるようで。
動画などでも、そのスロットルやISCVの汚れの堆積が原因でセンサーが正常に動できず動作不良になってることが多い印象でした。
実際最近の軽自動車のスロットルには、ISCVと呼ばれるスロットルのセンサーがついており、そこのトラブルがエンジンの回転数の不安定(ハンチング現象といわれるものです)や、回転数の低下によるエアコン停止現象の原因になっていることがあります。それを清掃すれば治ることが多いのですが、それにしてもその汚れ方が気に入らない。
けっこう油などでベットベトになってたり固着してたりするので・・・
そもそもシンプルに考えれば、スロットルが油でベトベトになる、ということは本来考えにくいはずです。外からの空気だけで油汚れなんてのはありえないのです。
ですが、実際の汚れを見てみると、油汚れが大いに関与していることがほとんどです。
油が付着し、そこに埃がつき、それが堆積することで、前述のようなトラブルを引き起こしやすくなります。
そしてその「油」の原因、それは・・・
ブローバイガス。
ブローバイガスとは、エンジンのシリンダーの裏側、つまりオイルの潤滑する内部から出るガスのこと。
・シリンダーからの僅かな圧縮漏れ
・熱による内部の空気の膨張
・熱によるオイルの蒸気
これらは密閉してしまうとエンジンの動きを妨害するフリクションとして、燃費を落としかねませんし、オイルゲージのところからオイルが吹き出したり、いろいろなトラブルの原因になります。だからどこかから抜くことになります(基本的にはヘッドカバーあたりから抜くのが一般的)。
ところが、環境汚染を踏まえた法律上から、ブローバイガスは大気開放が許されません(大気開放や繋がってるチューブが抜けそうだと車検通りません)。
なのでスロットルにつなげ、燃焼させようとするのです。
当然ブローバイガスをスロットルに直結していれば、オイルの蒸気なんかも混じって出てくるわけで、それが冷えて各所に付着するので、それが粘着剤となって、埃やススをインテークやスロットル、ISCVなどに付着・堆積させてしまうわけですね。
コレがなければ、この手のトラブルは大幅に減るはずです。
実はコレは、軽自動車を多く整備している車屋さんの多くが知っています。
でもこれ、誰も指摘したがりません。
理由は実に簡単。
ある意味「飯の種」でもあるからです。コレの整備で工賃取れますからね。
※メーカーもお客さんに手間かけさせるものつけたくないでしょうし(オイルキャッチタンクの整備は基本はユーザーです、本来はないものだしキャッチタンク自体理解してなかったりそうしようとしない整備工場も多いです。純正のままのほうが面倒なことになりませんし、わかってないユーザーも多いですからね)。キャッチタンク自体「邪道」「不要」と言い切る車屋さんもけっこうあります。
然らば、その原因をある程度とりのぞけば、結果として多少なりともお財布に優しい車になるはずですし、結果的に車屋としても、トラブルの原因をみつけやすくなり、お客様からの信頼を勝ち取る意味でもおおきいのですけれどね。
とは言え、キャッチタンクは乗る側で理解してないといけないパーツなので、車の知識はからっきし・・なオッサンや女性ドライバーとかは嫌がるかも知れませんが。
皆さんも、自動車学校とかで折角学んでいますし、点検はドライバーの義務ですから、もし日常点検やってないならぜひ(毎日とは流石に言いませんが)ときどきボンネットを開けて見ることから始めて、最低でもオイル量の点検ぐらいはできるようになることをおすすめします。
その一環として、オイルキャッチタンクのチェックができるなら完璧でしょう。
もちろん皆さんのやらなければいけない量はふえますが、日常点検は当たり前ですから、その一環でやってしまえば良いのです。オイル交換時に一緒に作業するとかで大丈夫なはずです。
整備工場やディーラー、ガソリンスタンドに丸投げする時代は、私は終わったと思います。これから家の家計を節約するという意味でも、知識武装は必須です。
Posted at 2022/11/03 13:17:07 | |
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