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2017年03月15日

ヤフオクトラブル。皆さん!法定返品権って知っていますか?三流大学経済学部卒のド素人がノークレームノーリターンの壁を打ち破るために弁護士に挑む。

ヤフオクトラブル。皆さん!法定返品権って知っていますか?三流大学経済学部卒のド素人がノークレームノーリターンの壁を打ち破るために弁護士に挑む。 みんカラを始めて一番重い内容になりそうな出来事がありました。
このブログは素人なりに調べた法律がたくさん出てくるので、興味がある人だけ読んでもらえれば幸いです。
かなり長い内容ですが、ネット通販全盛の昨今、知っておいて損はないと言えるくらいの価値はあると思います。
ただし、お約束ですが、あくまでも僕個人の見解です。法律に関しては全くの素人ですので、こちらのブログを参考にして不利益が生じた場合の責任は一切負いかねます。

事の発端はヤフオクでハスラー用の夏タイヤに装着するための某純正ホイールを落札したことがきっかけでした。

まず、探していたホイールが見つかったところから始まります。
商品説明を見ると、「新車外し」との説明のみ書いてありました。
その他状態に関する説明は一切無し。写真を見る限りでも傷等は見当たりませんでした。
これは上物だと思い落札しました。

そして、落札後は普通に支払い手続きを済ませ、商品を受け取りました。ここまでは全く問題なし。

ところが、届いた商品を即座に確認したところ、同心円状にホイール表面に傷が付いていました。
ホイール表面のデザインが断面図で見るとアーチ状になっており、その膨らんだ部分に傷が付いている状態でした。(↓の画像の赤丸部分です。)

傷の付き方から、運送時に仕切り板として使われていたダンボールとホイールが擦れて傷になったんだとろうと思います。つまり、通常ホイールを発送するときに使われるようなマスカーやカバーなどの養生は一切されずに裸で送られてきたんです。

こちらをお読みいただいている皆さんは、商品説明に「新車外し」と書いてあり、その他傷等への言及が無く、写真も綺麗な状態が写っていたらどう思いますか?
また、そのような説明で傷物が送られてきたらどう思いますか?
自分は、商品説明を素直に読んだところ、傷物が送られてくるなんて到底思えませんでした。

ちなみに↓が出品時の写真です。

傷等がわかるような写真ではなく、このように綺麗な状態なホイールが写っていました。


そして↓の2枚が実際に送られてきた状態です。



写真だとちょっとわかりにくいかもしれませんが、ホイールの同心円状に示した赤いライン上で赤丸で囲った部分に擦れたような傷があります。ちなみにこの2枚の写真は同じホイールの写真ではなく別々の写真です。つまり、4本とも同じような傷があったんです。

…と、ここまでは今回の事件の原因となった出来事でしたが、ちょっと話が変わります。
(しかし、それが後々になって事件解決の決定的要因になったこともお伝えいたします。)
ヤフオクを利用された方はわかると思いますが、ヤフオクは主に個人が出品する「個人」と
法人や個人事業主が出品する「ストア」の2つに登録が分かれています。
今回の出品者は個人用で出品がされていました。ですので当然、落札前は相手方は個人だと思っていました。
ところが、落札後に判明する相手方の情報には某法人が載っていました。
本当は名前を出したいぐらいですが、関西方面でホイールやエアロを出しているカーショップでした。
ハスラーのエアロも出しています。しかもみんカラ+業者で現在も精力的ブログをに更新されています。
某業者さんが万が一、当ブログをご覧になられているようでしたら、ブログの内容ですぐにわかると思います。コメント欄を開放していますので、反論等がありましたらどうぞご自由にお使いください。

話を戻します。まず、以下のようなメッセージのやり取りをしました。

けんボーー
「商品を確認したけど傷だらけだよ。返品したいから対応してね。そこんとこヨロシク!」

某業者
「2月に新車から外したものに間違いない。返品不可で出品しているので返品は受け付けない。傷はヤマトの保険を使ってくれ。」



そうなんです、出品画面には返品不可とだけ書かれていました。
仕方ないので言われたとおり、ヤマトの営業所にホイールを梱包状態のまま持ち込みました。
保険適用について聞きましたが、予想通り適用不可。まぁ明らかに箱は壊れていないし、致命的な凹みとかも無い。状況からして自分が予想したとおり某業者の梱包方法の問題による傷だということを言われました。まさかヤマトが梱包前に箱を開けて養生してあるかなんか見る訳が無いので、ヤマトからしたら不可抗力で全く責任は無いと思います。

もしかしたら、普通の人はこの時点で相手方の言っていることに同意し、返品をあきらめてしまうかもしれません。

ところが、私、けんボーーは、この程度のことでは引き下がりません。
なんとか打開策を見つけるために色々考えてみることにしました。

とにかくまず、ヤマトに行った報告と、相手にホイールの状態の写真を送りたかったので、通常、取引ナビでは写真は送れませんが、相手が法人ということもありメールアドレスを公開していたので、そちらへ写真を送ってみました。
さらに、写真に加え、まず第一の矢となる法律を出して探りを入れてみました。
以下のようなメールを送ってみました。ついでにそれに対しての返信も書いておきます。

けんボーー
「ヤマトに行ったけど保険適用できないです。傷も梱包方法が悪いとの見解で一致しています。当方は商品説明を見て傷物を買った覚えは無い。消費者契約法第8条(事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効)により返品不可は認められないから返品はOKなはず。」


某業者
「写真を見たけどただのクリア傷。その程度の傷はコンパウンドで何とかなるから返品は認めない。新車外しと言えども中古だからね。ヨロシク!」


…のようなやり取りがありました。
ここで出てきた消費者契約法について。
まず、今回の取引相手が「消費者(個人)」だった場合、消費者契約法は適用できません。
あくまで出品者が「事業者」、対する買主が「消費者」である場合に適用されます。
事業者の定義は後に出てくる法律でも重要ですのでそのときに書きます。
では、個人(消費者)間売買のようなオークションではどのような法律が適用されるかというと「民法」が適用されます。
民法は当事者が事業者・消費者を問わず適用される一般法とされ、消費者契約法は事業者と消費者間の取引に限定されるので特別法とされています。簡単に言うと民法で定められていることでも消費者契約法に当てはまることがあれば消費者契約法が優先されます。
民法に対して優先させることで、情弱な消費者を情強の事業者から守るためにできた法律のようです。
今回の件で商品説明にあった「返品不可」という文言は民法第570条で定められた「売主の瑕疵担保責任」を負わないという免責特約になります。ホイールに関して言えば、出品時にわからなかった隠れた瑕疵(傷等)があっても現状販売だから返品等の損害賠償の請求にはこたえられないよということです。
民法には契約自由の原則というのがあり、本来は負わなければいけない瑕疵担保責任も、免責特約を説明に加えることによって責任から逃れられます。つまり返品不可は基本的には有効です。(他にも色々あって単純な話じゃないけど、あくまで個人間では原則有効だと思います。)
ところが、それは個人間取引の民法上の話であって、事業者⇔消費者間の場合だとそうは行きません。そうです、消費者契約法が適用されるんです。
今回の件ではどの条文が使えそうかざっと見てみたのですが、やはり第8条の事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効が一番しっくりきたような気がしたので相手方に申し入れてみました。
返品不可というのは消費者側が一方的に不利な文言なので、いくら書いても無効です。

上であげたメールのやり取りですが、結局相手方が傷とは認めません。
消費者契約法第8条で返品不可の文言が無効となったところで、相手方が傷と認めなければ何の意味もありません。ですので、通常は相手が認めない傷をどうやって傷と認めさせるかが重要になってくると思うんですが、ホイールごときで認めさせるには労力に対して割に合いません。

そこで、第二の矢となる法律を出しました。
特定商取引に関する法律(特商法)」です。
その中でも最重要な条文の「特商法第15条の2」です。

まず、特商法についてですが、消費者契約法同様、事業者⇔消費者間取引に適用されます。
事業者の定義ですが、「営利の意思を持って反復継続して販売を行う場合」とされています。
いかにも法律臭い言い回しでわかりにくいです。実際にガイドラインも公表されているのですが、個人でも営利目的だと事業者とみなされる可能性があります。例えば転売野郎とかです。車関係に関して言えば、同一の商品を一時点で3点以上出品していると事業者とみなされる可能性があるそうです。
特商法は、対象を訪問販売、通信販売、電話勧誘販売、連鎖販売取引、特定継続的役務提供、業務提供誘引販売取引、訪問購入の取引に絞り、消費者契約法以上に細かい規定を業者に課し、消費者を守ろうとするような考えに基づいているようです。
ネットオークションはその中でも「通信販売」に該当し、今回の取引でも当然特商法が適用されます。

今回の取引に特商法がどのように関わってくるかですが、まずは相手方と以下のやり取りがありました。

けんボーー
特商法第15条の2(通信販売における契約の解除等)に基づき、法定返品権を行使します。あと、すでに色んなところに問い合わせてるから、そこんとこヨロシク!」

某業者
「特商法15条の2では返品特約に関する表示(今回の件で言えば返品不可という表示)があればその特約が優先される。よって返品は不可です。尚、これからはうちの顧問弁護士がおたくの対応にあたるから、そっちで文句言ってね。ヨロシク!」


けんボーー
「返信ありがとう。最初のメッセージに返信したってことは当方からの法定返品権行使の意思表示を確認したわけだね。あと、当方はおたくの返品特約の表示が適切だとは思っていない。しっかりとした法的根拠に基づくご回答をいただきたいので、顧問弁護士さんに連絡しておいてね。ヨロシク!」


…のようなやりとりがありました。

法定返品権やら返品特約やら特商法第15条の2など、聞きなれない文言が登場します。
当然、自分も今回の件があるまで全く知りませんでした。
簡単に言うと
法定返品権:条件がそろえば返品できるという法律によって定められた権利
返品特約:法定返品権を制限する特約
特商法第15条の2:法定返品権と返品特約に関係することが載っている条文
以上3点の基本を押さえておいてください。ここ、テストに出ますよw

ちょっと話が逸れますが、法定返品権に似た制度でよく聞く文言として「クーリングオフ」とうのがあります。返品できることに関しては共通ですが、手続きや権利を行使できる条件が違うので注意が必要です。これはおいおい説明していきます。
特商法ではクーリングオフに関する条文があり、簡単に言うと、訪問販売等の対象となる取引で購入した商品は、事業者からの契約書面を受け取った日を1日目として8日以内に決められたことを書いた書面を発行して相手に送れば問答無用で返品できる制度です。返送料も業者持ちです。
実は勘違いしている人がたまにいますが、今回のようなネットオークションなどの特商法上で通信販売に該当する場合の取引にはクーリングオフは適用されません。
クーリングオフは業者からの圧力に屈した消費者を保護する目的ですが、通信販売は消費者自らの意思で商品を買っているのでクーリングオフの性質に合わないのも納得できます。
しかし、ネット通販全盛でトラブルも絶えなかったので、平成20年に特商法が改正され、法定返品権が認められました。

話を戻しますが、法定返品権が認められる要件は、
1.商品または指定権利の販売条件について広告をした販売業者との売買契約の申込みまたは締結であること
2.売買契約にかかる商品の引渡しまたは指定権利の移転を受けた日から起算して8日を経過するまでの間であること
3.申込みの撤回又は契約解除の意思表示をすること
4.広告等に返品の特約の表示が消費者に容易に認識できるようになされていないことです。

今回の取引に関して言うと、
1.に関しては当然OK
2.と3.は7日目に相手に意思表示したからOK
4.が相手方との交渉の本丸となります。

意思表示に関してですが、クーリングオフと違い、書面での意思表示は不要です。
クーリングオフは解除の書面を発行した時点で認められる「発信主義」を採用しています。つまり期限内の消印があれば期限を過ぎていても有効です。
それに対して法定返品権は相手に届いた時点で有効な「到達主義」を採用しています。さらに、書面での意思表示は不要で、電話、メール等でも大丈夫なようでした。ただし、確実に相手に届いたことを証明するには書面(内容証明や書留)が適切だと思いますが、今回の場合だと期限が迫っていたので、取引メッセージを利用して意思表示をしました。「到達」の定義がサーバーに届いたことを意味するのか、それとも相手がメッセージを確認したのかのどちらかわかりませんでしたが、自分の意思表示に対して返信があったことで法定返品権の効力が確実に発生しました。
「最初のメッセージに返信したってことは当方からの法定返品権行使の意思表示を確認したわけだね。」…と、わざわざ確認したのには訳があるんです。

あと、言い忘れていましたが、法定返品権は消費者契約法を使えない場合にかなり強力な武器となります。
それは、返品する商品が瑕疵がない状態が原則だということです。
今回の場合、相手方は僕が傷だと主張していることに対して傷とは認めてくれません。
つまり、全く問題ない状態の商品だと相手方自らが認めていることになり、法定返品権行使の際の大前提である、瑕疵がない状態の確認が取れたことになります。
もはや傷があるかどうかの問題は全く関係なくなります。これが今回の狙いでした。

傷の問題はクリアしました。
あとは相手方に法定返品権を認めさせるために、「返品特約」表示が不適切だということを証明しなければなりません。

法定返品権行使の最大の壁である「返品特約」表示。
この返品特約の表示が適切になされていれば、法定返品権の行使はできなくなります。
今回の件で言うと、相手方は「返品不可」との表示のみで適切な表示と言い張っています。
つまり、その主張を覆す証拠や根拠があれば、いくら返品不可と書いたところで全く無意味になり、買主の返品を認めざるを得ないということになるんです。

返品特約が認められる条件は、商品等に瑕疵がなく販売業者に契約違反がない状態において
(ア)返品を認めるか否か
(イ)返品が可能である期間等の条件
(ウ)返品に要する送料の負担の有無等について
さらに、消費者にとって見やすい箇所において明瞭に判読できるように表示する方法など容易に認識することができるような表示。
以上の表示が絶対に必要とのことでした。

話が少し逸れますが、上で書いた相手とのメッセージのやり取りの中で「すでに色んなところに問い合わせてるから、そこんとこヨロシク!」…に関連して、実は地元の消費生活センターや無料弁護士相談などを利用していました。ところが、相談した弁護士は法定返品権を知りませんでした。消費生活センターの中の人も同様に知らず…。正直、行った意味があまりありませんでした。
まぁかなりレアなケースなので致し方ないか。

話を返品特約に戻しますが、具体的にどのような場合が良くて、どのような場合が不適切なのか条文だけでは判断がつきません。しかし、世の中便利になったもので、経済産業省や消費者庁が公式インターネッツwでガイドラインを公表していました。
その中にhttp://www.no-trouble.go.jp/search/what/P0204004.htmlというのがありまして、その中に今回の件で参考になりそうな記載が見られました。
以下、関係ありそうな記載です。

「返品の特約(商品に瑕疵がなく、販売業者に契約違反のない状態において返品を認めるとする特約)については、返品を認めるか否かその際の条件は何か送料の負担の有無等を広告に明示することが必要です。
また、商品に瑕疵がある場合の販売業者の瑕疵担保責任について特約する場合には、そのことを表示する必要があります。
瑕疵担保責任について特約しない場合には、民法の一般原則に従うことになります。なお、隠れた瑕疵があるとき、当該瑕疵により消費者に生じた損害を賠償する事業者の責任の全部を免除する条項は、消費者契約法第8条第1項第5号によって無効とされます(同条第2項第1号または第2号により、瑕疵のない物と交換したり、修補したりする責任を負うこととされている場合等は除きます)。」

上記のようにまとめられていました。
何気に自分が第一の矢で引用した消費者契約法第8条についても書かれています。

さらに、以下のような具体例が示されていました。

[不適切な表示例]

「商品到着後10日間の初期不良については、返品・返金にて対応します」

「ノークレーム・ノーリターン」



あれ、今回の件がまさにこの不適切な表示そのものじゃないのか?

…ってな具合で徐々に情報武装を強化していきました。



そしてとうとう相手方顧問弁護士様の登場です。


以下のメッセージのやりとりがありました。

相手方顧問弁護士
「やぁ、けんボーー君。ダンボールとの摩擦でけんボーー君が主張している傷らしきものは、拭けば消える汚れみたいなものだということは認めるよ。つまり瑕疵じゃないよ。さらに、確かに新車外しと書いてあって、その意味は新品同様ということも認めるけど、今回の傷の程度ではすでに言ったとおり瑕疵とまでは認められないね。だって中古品って書いてあるでしょ?当然、傷じゃないから消費者契約法第8条も使えないねぇ。どうしても傷って言うんなら法的手続きしてもかまわんよ。けんボーー君の自由だからねw。あと、特商法第15条の3についても、ちゃんと返品不可ってわかりやすく書いてあるから返品はできないよ。そこんとこヨロシク!」

※特商法第15条のではなく特商法第15条のと書いてあるのは後で説明します。
顧問弁護士様に出てきてもらいましたが、たいして最初に業者が言っていることとかわりがありませんでした。


けんボーー
「ほぅ。そもそも拭いて取れるような汚れなら返品要求なんかしねーよ。あと、特商法第15条の2についてだけど、おたくの主張は認められねーよ。だって、こっちで調べたら不適切な表示に該当するもん。あと、特定商取引に関する法律施行規則(特商法省令)第16条の2で、インターネットオークションみたいな電子消費者契約に該当する取引は、商品説明画面はもちろん、いわゆる最終申込み画面にも返品特約の表示が無いと不適切な表示になっちゃうよって、経済産業省の準則に書いてあったよ。加えて、ネットで調べただけだと心配だから、ちゃんと経済産業省に問い合わせ済みだよ。おたくの出品画面を見てごらん。仮に商品説明ページの返品不可が有効だとしても、最終申込み画面で返品不可表示が出てこないよ。何でかわかる?坊やだからさ。個人用ページを使っちゃってるからだよ。もう法定返品権を行使して売買契約は解除されているんだよ。特商法第14条第1項第1号で返品を拒否したり引き延ばしたりしたらダメって書いてあるよ。だから早く対応してね。とりあえず3日待つけど、連絡が無かったり要求を拒否した場合はおたくが言うように法的手続きを喜んでさせてもらうよ。そこんとこヨロシク!」

ちなみに、地元の消費生活センターや無料弁護士は使えなかったけど、問い合わせをした経済産業省本省の電話対応してくれた中の人はとてもお世話になりました。しっかりとした回答をしたいので1日くれと言われ、ちゃんと翌日に回答をしてくれました。

…てなやり取りがありました。

ついに出してしまいました。第三の矢、「特商法省令第16条の2」

メッセージのやり取りの中でも書きましたが、ネット取引は特商法上の通信販売からさらに絞られた対象である電子消費者契約に該当し、返品特約の表示に関する規則がより厳しくなっています。
今回はヤフオクについてですが、最初のほうに書いた出品登録種別の「個人」、「ストア」が大きな鍵を握っています。

まず、適切と思われる返品特約の表示方法というのは、基本的には商品説明画面、最終申込み画面の両方で常時わかりやすい表示がされていることです。
ただ、スペースの関係で常時表示することは逆に分かりにくくなる恐れがあるため、消費者庁のガイドラインによると、わかりやすいリンクを貼るなどして、返品特約の表示がされている別ページ(いわゆる共通部分)に誘導する方法でもOKらしいです。

このように、消費者庁のガイドラインでは図入りで詳しく説明してあります。

では、ヤフオク上での個人とストアの比較をしてみます。

まずストアの商品説明画面の例です。
赤丸で囲った部分にリンクが貼ってあり、共通部分に誘導されます。



こちらが共通部分です。しっかりと返品特約の表示がされています。
ここまでしっかり書かれていれば、今回のように法定返品権を行使するのは不可能でした。



こちらは最終申込み画面です。
申込みボタンの近くに「返品条件についてはこちらをご確認ください。」と明確に共通部分へのリンクが貼ってあります。
普通、こんなところは気にしないかもしれませんが、こちらの画面は特商法第15条の2の返品特約を意識したページ構成だということがわかります。


続いて、個人出品画面です。

当然ですが、共通部分の存在すらないので、リンクも何もありません。


最終申込み画面です。
こちらも共通部分が存在しないので、「返品についてはこちら」的な表示は全くありません。

今回の件では、繰り返しになりますが、相手方は法人です。
法人=事業者になりますので、自動的に特商法が適用されます。
ところが、事業者にもかかわらず個人用ページを使っていることによって、商品説明画面では返品特約を適切に表示することができるのですが(共通部分ではなく常時表示による方法)、最終申込み画面では表示することがシステム上できません。つまり、個人用ページで出品している事業者は、永遠に適切な返品特約表示ができないことになっていると思われます。言い換えれば、通信販売にもかかわらず、事実上クーリングオフが可能になってしまっている状態ともいえます。


相手方顧問弁護士への反論に3日待つよと書きましたが、翌日に見知らぬ番号から着信が!。
電話に出てみると、相手方顧問弁護士様でした。

相手方顧問弁護士
やっぱり返品認めます。




認めた理由をあえて聞きませんでしたが、「家に帰るまでが遠足ですよ。」と同様、返金を確認するまでは安心できません。


返品についても最新の注意を払いました。
まず、相手方顧問弁護士様へ確認のメールを送りました。

けんボーー
「現在、商品は受取時と全く同じ梱包状態で保存されています。輸送時にダンボールとの接触でホイールに傷が付く恐れがありますが、養生等不要で受け取り時と全く同じ状態の梱包方法でよろしいでしょうか。今回の返品に至る原因となった傷がすでに付いていますが、輸送にともなう傷等が発生した場合も、当方の責任は一切問わないことにご了承いただけるようでしたらそのまま送ります。 」

相手方顧問弁護士
「OKよ」


なぜここまで慎重になるかというと、民法第548条第1項で、返品するものを自らの過失で壊したりしてしまうと、解除権が消滅してしまうということになっているからです。
せっかく返品したのに、今度は逆に相手方から傷が付いてるよ!と言われかねなかったので、確実に返品を履行するために相手方顧問弁護士様に確認を取ってもらいました。

梱包方法については問題ありませんでしたが、最後の最後でまたもや問題が。
特商法第15条の2第2項によると、返送料は購入者負担となっています。
法定返品権がクーリングオフと決定的に違う点です。残念ながら送料自己負担は逃れられません。
当然、法律に従い、こちらからは元払いで発送し、商品代+購入時の送料の合計額の返金を求めました。
ところが、相手方顧問弁護士様からセコいメールが届きました。

相手方顧問弁護士
「返送料は法律に書いてあるとおり、もちろんけんボーー君負担だけど、購入時の送料もけんボーー君が負担してね☆。つまり、商品本体の分しか払えまへん。ほな、ヨロシク!」


それに対して返信しました。
けんボーー
「ちょ、待てよ!本体分しか返金されないの!?そんなの聞いてないよ。当然商品代と購入時送料の合計額が返金されると思っていたよ。おたく弁護士でしょ?だったら購入時送料が返金されない法的根拠を示してよ。それだったら納得するから。そこんとこヨロシク」

とりあえず商品は発送済みでした。
翌日、安定のガラケーに銀行口座入金お知らせメールが入っていました。
2台持ちなのでスマホで口座を確認したところ…
「全額入金(本体+送料分)」
あれ?メールの内容と違うぞ。
すぐさま相手方顧問弁護士様からメールが。

相手方顧問弁護士
「商品到着確認したよ。しょうがないから今回に限り送料分も返金してあげる。ほな、さいなら」



結局、全額返金はされましたが、法的根拠を求めたことに対して一切回答がされず、なんともしょっぱい結果になりました。

なんかムカついたので、相手方顧問弁護士に自分なりの総括のメッセージを送ってみました。

けんボーー
「わざわざ顧問弁護士様に出てきてもらったけど、結局何の意味も無かったね。」
「おたくが特商法第15条のと言っているけど、それってまだ施行されてないよね?確かに昨年6月に改正特商法が成立したけど、消費者庁のページを見たら、施行期日は公布日から1年6月以内と書いてあったよ。だから、まだ15条のじゃねーの?現状でどうなっているか素人の自分じゃわからないんで、早速経済産業省に聞いてみたよ。そしたらね、やっぱりまだ施行されてないって言ってたよ。もしかして、経済産業省が間違ってるの?素人相手には条文は適当でいいって考えだったの?」
「購入時送料分返金の件だけど、素人なりに調べてみたら、売買契約解除の際には民法第545条第1項により双方が原状回復義務を負うんだよね?今回の件での原状回復って、僕が払ったお金が全額返ってくる、某業者の元にホイールが戻ってくるってことじゃねーの?最初に払わないと言い張った根拠についてまだ教えてもらってないんだけど結局どーなの?返金したから、ハイっ終了ってこと?もしかして、僕がゴネたからクレーマー扱いしてるのかな?某業者の対応もすげー残念だけど、顧問弁護士様の対応にもがっかりしたよ。全国展開しているショップとしての対応レベルとは程遠いと思うよ。」
「あ、今某業者のヤフオクを見たけど、早速返品したホイール出品してるね。個人登録で出品してるのが今回返金を認めざるをえない原因だったのに懲りないねぇ。それに出品説明に『神経質な方は入札ご遠慮ください』って書いてあるじゃない。ふーん僕って神経質なクレーマーだったんだね。」


…てな具合でメールを送りました。現時点で、返信はありませんw

そして、今回個人用IDを使っていた某業者ですが、実はちゃんとストア登録したIDも持っていました。
ストア登録IDでは、しっかりと共通部分に返品特約の表示がされていましたw
個人出品ページのIDを裏ID、ストア登録済みIDを本IDとします。
ためしに、裏IDの出品物に入札しようとしたところ…

ブラックリストに入れられたw

よーし、本IDの方に入札しちゃうぞ…
入札でけたw

本当に脇が甘いなぁ。
しょうがないからメールで教えてあげた。

けんボーー
「わざわざ裏IDでブラックリストに入れてくれてありがとう。一つ教えてあげるけど、おたくの本IDではまだブラックリストに入っていないよ。早くしてねw」


…って教えてあげました。
するとすぐにブラックリストに入っていましたw
こういった対応は迅速且つ正確だなw

長くなりましたが、こんな感じで一応の決着は着きました。

現時点で、某業者の裏IDで「新車外し」と称するホイールは現在もたくさん出品されています。自分とのトラブルに懲りたのか、はたまた以前からそうだったか知りませんが、今回落札した商品とは違い現在出品されている多くの商品説明に「傷が付く可能性があるからホイールをラップで巻いて発送するよ」って書いてあります。わかってるんなら最初からそうしてくれよ。
エアロやホイールを製作しているという、ある意味、美観に対して一番厳しい姿勢でいて欲しかったショップが、このような事件を起こしたことに対してムカついています。

いやぁ、色々勉強になりました。
相手が返品を認めなかったら実際に提訴する気満々でした。
額が非常に少額なんで、少額訴訟を検討していました。
証拠書類もしっかりと集め、万が一強制執行になった場合を考えて、相手方の口座情報とかもしっかりと調べていたのになぁ。
返品拒否してくれれば少額訴訟編のブログも書けたのになぁw

今回はあんまり役に立たなかった消費者センター、無料弁護士相談ですが、全て無料でできますので、使えるサービスは全て使ったほうがいいですね。
一個人の糞みたいな少額の案件に対しても、さすが本省の中の人はしっかりと話を聞いてくれて適切な答えを返してくれました。
あと、参考文献を見つけるために数十年ぶりに図書館に行きました。
いやぁ、タダで色々見つかったんで、本当に参考になりました。

あ、なんでタイトル画像がミナミの帝王かと言いますと、今回の件でVシネマのワンシーンが頭によぎったんです。
何話か忘れましたけど、冒頭のシーンで、「萬田からたった1万を借りたけど、逃げ切ってやったぜw」みたいなことを飲み屋で自慢している男がいました。遠方なので、たった1万ごときで追いかけてくることは無いだろうとドヤ顔で話していました。ところがそこへミナミの鬼・萬田銀次郎が登場します。そこで発せられた台詞…
「ワシ等金貸しは『顔』で商売してまんねや。この顔に泥を塗られたら明日からミナミの街を歩けまへんねや」

顔で商売もしてませんし、名古屋の街も歩けますがw気持ちは一緒でしたw

傷と認めれば消費者契約法でノークレームノーリターンが無効に、
傷と認めなければ特商法で売買契約解除。
今回の件をミナミの帝王風で言い換えると
キッチリ型に嵌めて、しっかりと切り取らせてもらいましたは。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2017/03/15 22:48:27

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