FINA FIRST 0W-40
走行距離:45,842㎞
購入価格:15,000円(税込,工賃込,フィルター交換込)
クリスマス3連休にエンジンオイル交換を実施したので『今まで入れていたオイル』のパーツレビューを記します。「入れた瞬間+α」のインプレッションだけではなく、使用期間全体のインプレッションをお伝えしたいので、今回も交換後に書いています。
※ オイル使用期間 : 2005年5月 ⇒ 2005年12月
※ オイル使用距離 : 7,453㌔
前回のオイル交換時(http://carlife.carview.co.jp/UserCarPat.asp?UserCarPatID=99755)ボブ氏との会話で、REDLINE以外で+S-で取り扱っているオイルを投入したことは上記のパーツレビュー通りである。銘柄は『FINA』。(現在+S-はFINAを止めCASTROLに変更されている)。
ヨーロッパのレースシーンではポピュラーな存在で、取り分け印象的なのはFINAカラーでETC(ヨーロッパツーリングチャンピオンシップ)を闘った80年代のM3ではないだろうか。
また、嘗てはBMWのディーラー扱いのオイルを占めていた時期もあったようだが、近年BMWユーザーになった私にはその時代を知る由もない。
一般的な量販店では1L=2500円前後で販売され、100%化学合成オイルとしてはごく普通な価格のオイルではある。ユーザーのインプレッションを読むと特に悪いことが書いてある訳ではないが、残念なことに輸入元のHPの充実度は低く、何が売りの(特徴の)オイルなのかが解からない。
尤もオイルメーカー全体に言えることなのだが、耐久性・洗浄性・低フリクションなどというセリフはどのメーカーも謳っているものの、ベースストックまで踏み込んで解説をしているメーカーは非常に少ない、私の知る限り数社(NUTECやMOTULなど)だけだ。
また、この回のオイル交換にあたって、自分にある種のテーマを与えてみた。『環境に配慮して使用期間を延ばしてみる』がそれだ。REDLINEから入れ替えた時、メカさんから「まだイケる」とのアドバイスと昨今のオイルのロングライフ化を考慮したのだが、自身の精神衛生とエンジンオイルの変化に気がつく能力との根競べである。
私の場合、市街地走行を中心に週末が峠という使い方で1ヶ月で約600㌔走行する。市街地走行と峠走行の距離比率は4:1である。尚、通勤には使用していない。
- 交換直後のインプレッション -
REDLINE10WからFINA0Wに低温度域の粘度指数が落ちたのだが、低温時での吹き上がりの向上は見られなかった。エンジンが温まっても、REDLINEよりフリクションが大きいのか回転フィールが重い。また、6000㌔以上使用したREDLINEより新品のFINAのほうがメカニカルノイズが大きく感じられた。上記の3点から「交換直後にキモチイイ」という感覚を味わうことはなかった。
- 交換後1000㌔のインプレッション -
ゴールデンウィーク直前の交換から約2ヶ月。この頃になるとメカニカルノイズの増大とフリクションの増大に戸惑い始めた。峠を走ると回転フィールが重く、エンジンブレーキが強く掛かる傾向が一層顕著になってきた。ただし、燃費には影響はないようだ。
- 交換後4000㌔のインプレッション -
交換から5ヶ月。夏から秋にかけて遠出が多かった関係で、かなりの距離を高速道路で過ごした。メカニカルノイズは相変わらずだが、フリクションが減ってきたように感じた。普通はオイルが劣化し始めると回転フィールが重くなるのだが、軽くなってきたのだ。また、市街地走行燃費が約0.5㌔アップした。オイルレベルゲージで確認すると、ザラツキ感もまだ少なく、汚れも酷くない、オイル量の減少は200cc程と思われた。
- 交換後7000㌔のインプレッション -
12月初頭7000㌔に突入!私にとって未知の世界。メカニカルノイズは更に増し、エンジンのムービングパーツが動く音まで感じられるようになってきた(おそらくロッカーアーム)。オイルのザラツキ感は今まで体験したことのない程であるが、オイルの汚れは少ない。オイル量の減少は約300ccで、レベルゲージの下限より1mm程上を指していた。
- 総評 -
0W-40という比較的柔らかい指数のオイルなのだが、私の実感からいえば粘度が高いオイルなのだと思う。距離を使用して「タレ」てきた段階で回転フィールが軽くなるのがその根拠であり、また、エンジン温度が低い時の重さが使用期間を通じて感じられたからだ。
対フリクション性能は並であろうと思う。交換直後からメカニカルノイズが大きく、REDLINEと比較すると劣ると言わざるを得ない。
洗浄性能に関しては評価し難い。7000㌔以上使用した交換直前でもオイルは非常にキレイなままであった。それだけ洗浄能力が無いのか、車の状況が比較的良好で、スラッジや燃料が混ざらないだけなのかも知れないかだ。
使用開始から交換まで一貫して基本的なフィールが変わらない。これは一つの美点だとは思う。タレのサインも分りやすく、ショートサイクルで交換を行う人には向いているかもしれない。
オイルの汚れ方だけを見るならば、まだ走行可能だと思うのだが、触った時のザラツキ感が気になって7500㌔でリタイヤしてしまった。環境を考え10000㌔以上を目標にしていたのだが、峠で高回転域を使う私には無理なようだ。
私は別段オイルマニアという訳ではないが、今回のインプレッションは非常に厳しいものになってしまった。自身非常に驚いている。
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