本勢では、マツダが「ロードスター」の25周年を祝う展示を行い、会場の注目を集めた。迎え撃つアメリカ勢の展示と合わせて、その様子を紹介しよう。
■主役は小さなオープンカー
日本のメーカーで最も注目を集めていたのは、マツダであろう。ディスプレイは2つに分けられ、メイン会場となったジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンターの3階を占めたのは「MX-5」すなわち「マツダ・ロードスター」であった。実はロードスター、今回のショーで25周年の記念イベントを催したのである。デビューは1989年のシカゴショー。以来総生産台数は90万台を超え、このジャンルのモデルとしては今もギネス記録を更新し続けている。そして、このうちの大半が実はアメリカで販売されているのだそうだ。
そんなロードスターの25周年を記念して、アニバーサリーモデルが披露された。といっても販売されるのはアメリカ市場のみ。それもわずか100台の限定生産だそうだ。「ソウルレッドプレミアムメタリック」という鮮やかな赤のボディーに、黒のリトラクタブルハードトップを装備したこのクルマ、ほかにもヘッドランプベゼルをブラックにしたり、ガンメタリックの17インチ10スポークアルミに205/45R17サイズの「ブリヂストン・ポテンザRE050A」を装着したりといったドレスアップが図られている。またボディーには、シリアルナンバーの入った記念プレートが装着される。なお、この記念車に限らず2014年モデルのMX-5は、シートおよびスカッフプレート部分に、25周年のロゴが入れられるという。
さらにマツダは、25周年の記念ディスプレイとして、歴代ロードスター全11台を展示。中にはレアなクーペモデルやアメリカのレースを戦った競技用車両などもあり、「ミアータ」の愛称で親しまれたこのクルマが、いかにアメリカの車社会にしっかりと根を下ろしているかを伺わせた。
■次期モデルはより軽く、よりコンパクトに
もちろん、展示はこれだけには終わらない。ハイライトは、次世代ロードスター用のニューシャシーが披露されたことだ。一見現行型と大差ないように見えるそのシャシーについて、カンファレンスでは主査の山本修弘氏が「サボったように思えるだろうが……」というジョークを交えながら解説し、周囲の笑いを誘っていた。しかし実際には、そのシャシーはロードスター史上最もコンパクトかつ軽量に仕上げ、さらに重量物を車体中心に寄せた構造としているのだとか。また、ロードスターとしては初めて、直噴エンジンに代表される「SKYACTIV(スカイアクティブ)」技術と組み合わされることも注目に値する。似て非なりとはまさにこのことで、見た目は似ていても使用パーツは全てニューだそうだ。
そして、このシャシーはアルファ・ロメオの次期型「スパイダー」に使用されることでも注目されている。アルファは今回のショーに「4C」を持ち込んでおり、発売の暁にはおそらくスパイダーもアメリカ市場における戦略車となるだろう。なお、マツダとの共有パーツは60%ほどではないかといわれている
Posted at 2014/04/22 19:14:00 | |
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