2022年07月24日
メジャーな音響改善の一つとして
デッドニングがあります。
私がカーオーディオにハマった20年位前は、そこまでメジャーではなく、材料の調達に苦労した記憶があります。
今の車は、昔に比べて鉄板が薄くなっていて、コスト削減により吸音材も
最小限になってきてますね。
コレによりデッドニングは車内静粛化の方がメジャーなのでしょうかね?
デッドニングは、肯定派と否定派に
分かれていて、様々な見解や意見があります。
車内静音化にも効果てきめんでドアのみならず、ルーフ、フロア、ホイールハウス内他、施工する程静音化には効果的です。
今回は、カーオーディオの音響改善的な見方でデッドニングの私見を
述べたいと思います。
まず、ドアのデッドニングについては、私は肯定派です。
インナーバッフル派は特に必須対策ではないかと思ってます。
アウターバッフル派は、どうしても土管形状になりがちなので、背圧の抜けやドア内の拡散性を考慮すると
かなり難しいチューニングになると思います。
(アウターでも独立したエンクロージャーを設置する方もいらっしゃいますね。コレは別次元です。)
ドアをエンクロージャーに見立てた
施工をし、インナーパネルはサービスホールを閉塞するのが良いと思います。
(但し最近の車は衝突時の衝撃軽減から発泡スチロールが内張についているので、それは破壊しなければなりません。)
また共振を抑える為に、ホール以外の鉄板部分に制振シートを貼ります。
特にスピーカー廻りは、インナーバッフルも巻き込んで施工するのが良いでしょう。
またインナーパネルは両面から制振
シートの貼り付けが出来るので
スピーカー廻りをより強固に仕上げることが可能です。
アウターパネルの制振シートはガラスとの干渉に注意して、インパクトビームも巻き込んで貼っていきます。(ビームとアウター取り合いに
シーリングを充填する方法も良いと
思います。)
また、スピーカー背面は音が拡散するものを貼ります。
レアルシルトディフュージョンの
様な専用品もありますが、高価なので、私は100均の隙間スポンジを
スピーカー背面に横方向に音が拡散する様にストライプ状に流しています。(長さ25cm程度)
内張トリムもビビりが出ないように、制振と吸音を行います。
特にスピーカー廻りを重点的に
行うと良いと思います。
あと、発泡スチロールがあれば破壊します。
スピーカーから車内へ出る音の位相が0°とすると、スピーカー背面から
ドア内に出る音は180°反転しています。双方の音が出会うと、エネルギーを打ち消し合って、減衰します。よって、ドア内の音をできる限り車内へ入れないことが重要です。
音が空気を振動させて進むスピードは、どの周波数も同じです。
仮にスピーカー背面からドア内に発せられた音が瞬間位相180°だったとします。
その音が次の瞬間にいくらかドア内で放射的に拡散されていく中で
幾許かの音のエネルギーは内側に
発散されます。
この時の位相反転の具合は周波数ごとに違うのです。
(時間軸に対して、波長の振幅間隔が異なる為)
また、車内へのスピーカーからの音も同じスピードで発散されているので、周波数によってピークやディップが出来るわけです。
(極端にスピーカー音の0°とスピーカー背面の漏れ音の0°が出会うと
その周波数はピークになる。)
音は位相のルーレットの様なもので
発散しているので、どの周波数が
ピーク、ディップになるかは
かなりの経験と知識が必要で
車種やドア容量によっても変わってくるとおもいます。
よって、デッドニングとは、一度の施工で完結出来るはずなく、施工後に再度足し引きの調整が必須だと
思っています。
ですから、スピーカー廻りのインナーパネル周辺は、集中的に制振を行った方が良いと思っています。
(位相180°で発散された直後の音を
車内へ入れない意味で。)
良くドアも共振させた方が良いとの意見もありますが、コレはスピーカーから発せられた音が音離れして
そのコンマ何秒後かの位相が正相に
近くなった音を共振させて取り込むので有れば、私は賛成です。
但し高度な調整技術と根気が必要だと思います。
以上の事から、私はフロントSPは
波長の長い150hz以下を-24db/oct
でバッサリ切っているので、フロントドアは完全閉塞デッドニングとしていて、リアSPは150hz以下を
担っているので、スピーカー周辺の
デッドニングのみとして積極的に
ドアを共振させています。
(トライアンドエラーの末に)
まぁ色々勝手に述べましたが
そもそも、自己満足の世界なので
自分が納得出来れば良く、そこに行き着くまでを、それぞれ楽しみましょうとのことですね!
Posted at 2022/07/24 23:00:23 | |
トラックバック(0)