ヤマハが造るストリートファイター!MT-10のSPに試乗しました。
ストリートファイター"スタイル"のスポーツネイキッドが流行っていますが、MT-10はYZF-R1の車体をベースとした生粋のストリートファイター。
低中速域に合わせチューニングしなおしたエンジンは160馬力を発生。
R1譲りのパワーセレクトやトラクションコントロール、クイックシフトシステムなどを受け継ぐハイテクマシン!
MT-10ではツーリングに便利なオートクルーズシステムが備わり今回試乗したSP仕様になるとヤマハがほこる最上級オンロードマシン、YZF-R1Mと同じオーリンズ製の電子制御サスペンションが組み込まれています。
正直MT-10そのものに興味があったわけではないのですが4気筒のクロスプレーンエンジンのフィーリングに興味があったのとせっかくこんな素晴らしい試乗車があるなら味わってみなければソンですね。
市街地を一周するだけの軽い試乗です。
跨ってみると意外とフツウ。
足つきは愛車CBR1000RRほどではなくCB1300SBくらい?
先ほど試乗したXSR700と同じかステップの位置の違いからかこちらのほうがいい気さえする。
意外にもハンドルは低くもなく。
エンジンをかけてみると・・・静か~。
ノーマルのCB1300と同じくらい。
ブリッピングしてもヒュルルンヒュルルン。
試乗スタート。
走り出してしばらくは流れが悪く発進停車を繰り返すのですが、それでもクロスプレーン独特のドロドロしたフィーリング・エキゾーストを早速感じました。
へぇーV型っぽくて面白い。
初めクセでクラッチを握ってしまっていましたがオートシフターを試してみるとアクセル一定のままギアチェンジ!
音が途切れることなく楽というかレーシー。
合間を見計らって・・・ワイドオープン!
ひょー、やっぱ!?コレコレ♪
僅かながらフロントがアレするほど蹴飛ばされるような加速フィーリング、たまりません。
近くをぐるっと一周してきて戻ってきました。
感想ですが、面白い!!
まずエンジンから触れてみましょう。
気になるクロスプレーンですがやはり独特なフィーリングですね。
そもそもそのクロスプレーンとはなんぞやという方は
コチラへどうぞ。
とりあえずコンロッドによる燃焼間隔の違いがあります。

180度間隔にコンロッドと繋がる一般的な180度クランク(フラットプレーン)に対し、クロスプレーンは90度ごとにコンロッドが繋がっています。
これにより何がイイか?というとトラクションコントロール性に優れトルクの変動が少ない・・・らしい。
普段乗っているフラットプレーン4気筒に比べると・・・フラットプレーンではクランクが回ることが動力というイメージが強く、これに対しフラットプレーンでは燃焼の一発一発が直接動力として伝わるようなイメージ。
4気筒エンジンというより短気筒が並んでいると言えばイメージが伝わるかな。
正直一般的に乗る分にはその恩恵を感じることは無いといってもいいと思いますし実際に走りこんでみないと走りにどう違いが出るかはわかりませんが、演出やギミックとしてはとても面白い。
ドロドロした不等間隔燃焼も新鮮です。
途切れないオートシフターと相まり気分はGPレーサー!
個人的にはやっぱりフラットプレーンのクランクがギューンと唸るようなあのフィーリングが好きかな。
しかし路面を蹴るようなクロスプレーンのフィーリングも面白いしもっと乗り込んでみたいですね。
そして足回りですが今回の試乗でこれに感動した!

オーリンズ製の電子制御サスペンション。
これがエロい!!(笑)
いや乗ればわかりますって。
自分のCB1300のリアショックにオーリンズ製のものを組みストロークさせた時にもこれを感じました。
あの減衰の効き方です。
試乗していてそれなりの速度から何気なくブレーキをかけてみるとスッ・・・とフロントフォークが沈み込んだのですがこれがまた。
まさにシルクを撫でるようなフィーリングでかなりビックリしました。
スタンダードモデルと直接乗り比べてみないとハッキリしたことは言えませんが恐らく同じストローク量でも違うと思います。
フロントフォークにオーリンズなんて見た目だけだろう・・・だなんて思っていましたがゴメンナサイ。
この抵抗感のないストロークや減衰感は素晴らしい。
スポーツライディングはもちろんツーリングでも乗り心地のよさから疲労感に違いが出るはずです。
まして手元のハンドルスイッチでセッティングが可能ですから・・・ハンドルどころかスマホからもできる時代ですよ。
このMT-10SPに乗って感じたのは意外にもCB1300に似ていること。
多分しなやかさからくるものだとおもいます。
とある雑誌の1ページ、「上質さ」をテーマに語られていたのですがCB1300などと並び選ばれていたのがYZF-R1Mでした。
やはりこのサスペンションに関して触れられていましたが同じ足回りをもつこのMT-10SPに試乗してなるほどナットク。
R1ゆずりの液晶メーターも綺麗で上質さを感じます。
参考までに。
カッコよすぎて笑えました。
男子はこういうギミック大好きですから(笑)
面白そうだと試乗しましたがコレ新車価格約200万します・・・。
S1000RRがデビューした当時がそのくらいの価格で驚いていましたが今や当たり前にこれくらいの値が付くようになりました。
とは言えあまり気軽に乗れる値段ではない。
しかしMT-10SPのベースマシンYZF-R1Mは300万するのでそう考えるとお買いドク?
ってまぁフレームやホイールの材質がだいぶ違うからなのですけどね。
あ、材質関係の違いもあるのかネイキッドながらMT-10のほうが若干重かったりして。
それと160馬力というパワーもYZF-R1から40馬力も落とされたうえでのパワーだったり。
リッター200馬力マシンがサラリーマンでも買える時代です・・・。
個人的にツーリング向けにハーフカウルを組んでMT-10トレーサーなんて出ないかな~なんて思いました。
国によってはFZ-10という名前ですしフェザーの再来もアリではないでしょうか。
現実的にさらに値段が上がってしまいますが・・・でもR1のフィーリングを気軽に味わえてかつツーリングも楽しめそう。
ならばFZ1フェザーにオーリンズ等の足回りを組み替えれば?とも思いましたがこのしなやかさはフレーム単位から現れるものでしょうね。
いや~面白いバイクでした。
やっぱりなんでも1度乗ってみるものですね。
サスペンションにはホント驚きましたし自分のCBにも検討するようになってしまいました。
とはいえフロントフォークは30万するんだよなぁ。
機会あらば1度乗ってみてはいかがでしょうか。
金額を考慮しなければ欲しいと思う1台です。
Posted at 2017/12/19 23:23:16 | |
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