防衛省は15日、中国当局の航空機1機が沖縄県・尖閣諸島付近の空域に接近したため、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進したと発表した。領空侵犯はなかった。統合幕僚監部によると、接近したのは中国国家海洋局所属のプロペラ機Y12。これまでと同様、同日昼ごろに北西方向から飛来し、尖閣諸島の北約120キロまで接近した後、Uターンして再び北西方向に戻っていった。
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小野寺五典(いつのり)防衛相は15日の記者会見で、中国など他国の航空機が日本領空を侵犯した場合の対応について「さまざまな警告をしても退去しない場合、国際的な基準に合わせて間違いのない対応をする」と述べ、警告の一環として射撃を行う可能性に言及した。領空侵犯した航空機への警告射撃は自衛隊法で認められている。過去には1987年12月、沖縄本島上空を侵犯した旧ソ連の爆撃機にえい光弾と実弾で警告した例がある。
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中国で軍事評論員として活躍している解放軍の彭光謙少将は14日、中国新聞社が運営するニュースサイト「中国網」の座談会に出席し「日本が(警告射撃として)曳光弾を1発でも撃てば、それは開戦の1発であり、中国は当然、遠慮なく反撃せねばならない。(日本に)2発目は撃たせない」と述べた。
彭少将は、日本の防衛省と自衛隊が尖閣諸島付近の空域で中国の公務機と軍用機に「警告のための曳光弾で射撃」を検討していることについて「日本の一部の学者と右翼の人物がわざとあおっているのだろう。ただし、中国に対して武力で威嚇しようとしている人物が日本に確実に存在することを意味している」と論評。釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)を武力で解決しようという重要な分岐点であり、中国側は日本の動向に警戒を極度に強めていると主張した。
彭少将は「曳光弾と言っても実弾だ。表面に(発光させるための)燐(りん)を塗ってあるだけ」と主張。曳光弾による射撃は挑発であり「開戦の1発。日本に開戦の1発を打つ度胸があれば、中国は当然、遠慮なく反撃せねばならない」と主張した。
「日本が曳光弾を撃てば、中国側も曳光弾を撃つべきだ」との主張があることについて彭少将は、「それは違う。中国がどんな弾丸を撃つかは、日本側に関係ない。中国は別の種類の弾丸を撃ってもよい」と述べた。
もうほとんど売り言葉に買い言葉と言う感じで過激な、あるいは威勢のいい言葉が飛び交っている。尖閣に上陸して測量するだの、対日開戦しろだのとさらに過激な言動もあるようだ。日本の警告射撃と言うのはどうもあまり芳しい方法ではないように思う。相手の前に出て曳光弾を射撃しても何の脅威にもならないし、却って相手に付け込む口実を与えるだけだろう。
尖閣諸島を実効支配しているのは紛れもなく我が国でさすがの中国も「他国が実効支配している島に上陸して測量と言うのは現実的ではない」という冷静な意見もあるようだ。現状で日本にとってもっとも賢い方法は淡々と冷静かつ強かに現状を維持することだろう。今は下手に動く時ではないように思う。しっかりと備えて現状維持に徹する。これが一番だろう。実効支配と言うのはあの中国様をも躊躇わせるほど重い現実だからだ。
Posted at 2013/01/15 23:46:16 | |
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