一年間でバイクの旬は短い。私とってそれは秋です。もちろん春夏秋冬楽しめますが個人的には 秋>>冬≧春>夏 という感じです。花粉症がなければ春が2位になるんでしょうけど。
さてそんなわけで今回もレンタルバイクでツーリングに行ってきました。今回の相棒は
ホンダNC750S DCTを選びました。選んだ理由は以前からこの
個性的なバイクに乗ってみたかったからです。また前回の250ツーリングの高速が辛かったので、大きい排気量を選びたかったというのもあります。
私がこのNCを選んだ大きな理由は以下の2つです。
①エンジン :ホンダ「フィット」のエンジンを流用したといわれるロングストーク低回転型の二気筒エンジン。実用域で太いトルクを発生しながら実燃費30km/Lを超えるといわれる好燃費。四輪のエンジンを二輪に転用するというアイデアは異例かつ画期的。
②ミッション:デュアルクラッチミッション。二輪の世界で量産化できていているのは知る限りホンダだけ。以前VFR1200DCTを試乗(街中)し、そのダイレクト感に感動したことがあったので、長距離を走る中でどんな発見があるかということを試してみたくなりました。
前回と同じショップでバイクの使用説明を受けます。DCT車でのツーリングは初めて。スポーツバイクなのに車のサイドブレーキを小型にしたようなレバーがハンドルについていたり、通常の燃料タンクスペースが荷物入れになっていたりと、通常のバイクと勝手が違うので、いつも以上に真剣に聞きます。
諸々の手続きを終えて、街中に乗り出して感じたのは、先に挙げた特徴うんぬんなどではなく、純粋に排気量の大きさとそれに見合った車体がもたらす余裕感でした。軽く右手をひねっただけで、周りの交通を置き去りにするほどの加速と、それにビクともしない車体。ミドルサイズではあるものの、借りたバイクがそもそもの大型バイクであることを実感しながら、心に余裕が生まれるのを感じました。
高井戸ICから乗って、相模湖東ICまでは高速移動。距離にして50kmのクルージング。
前回の250ツーリングの苦労と恐怖はなんだったのか、ロングストロークエンジンの太いトルクとDCTのもたらす高速かつダイレクトな変速は、車体を継ぎ目なく直線的に加速させ、高速の合流も瞬く間に完了。このエンジンは最高出力こそ50馬力そこそことだけど「実用域では速い」と思いました。
メーター前についた小型のスクリーンはアゴから下にあたる風から身を守ってくれ、なによりも車体の安定感が段違いで快適な高速巡航。久々のラジアルタイヤの剛性感に感動しつつ、走行車線と追い越し車線を行ったり来たりしながら走れば、出口の相模湖ICはあっという間でした。
その後、定番の「道志道」を走ります。道志はいつもの道志だったけど、驚いたのはすれ違うライダーの相当数がピースサインを出してくること。ここは北海道か?と思えるほど、多くのライダーが手を振ってくれたり、敬礼のポーズをしたり。自分の認識下では全てにサインを返したと思っています。
その後、道の駅「どうし」に入ります。道の駅の入り口のところに着ぐるみをきた集団がいて、道の駅に入ってくるライダーにサインを送っているようでした。バイクの駐車場は多種多様なバイクで埋め尽くされ、さながら「秋のバイク祭り」の様相。楽しそうに会話をしているライダーを見ていて、改めて「バイクって良い文化」だなと、久しくバイクから離れていた自分は、しみじみと思うのでした。
その後、山中湖まで抜けて、湖畔の駐車場で小休憩しつつ、近くの宿にチェックイン。
本当に民家と言う感じの宿でしたが、女将さんのしてくれたもてなしは、まるで久々に遊びにきた親戚にするように、気取った感じの無い自然なもので、旅の疲れもあってか、とても居心地の良い物でした。
それにしても、
バイクでのツーリングというのはどうしてこうも旅情を引き立たせてくれるのでしょうか。これは私にとってすごく特別な感覚で、他の旅のスタイルでは味わえないもの。
おそらく大学生になって始めたバイク旅の過去の思い出たちが、脳の意識下には出てこずともその裏側で勝手に思い返され、脳をそういう状態にさせるのだと思います。
宿の部屋で休んでいると、股関節と背筋に痛みを覚えます。道志を走ったのでニーグリップ痛になったのだと思いました。久々にバイクに乗ると色々な所が痛くなりますね。
宿で寝て起きて、翌朝は青空の下を、西湖、河口湖と湖畔を周り、レンタル時間もあったので午前中の内に高速にのって東京に帰ってきたのでした。
最初はバイクの性能や特徴を意識して始めたこのツーリングも、時間を経るごとに、その事よりも、「バイクと旅」だったり「旅の中での人との出会い」など、そんな想いに脳は占められていくのでした。
最後に今回の相棒だったNCちゃんですが、結局燃費も30近くをたたき出し、ツーリングの相棒として優秀な一台でした。特にこの「花より団子」という感じの、一見地味でスペックシートに表れるような華はないものの、実際にはしっかり本質を捉えているというニュアンスは気に入りました。
ただしDCTに関しては、すごく便利で素晴らしい機構だけど、今の自分にこの楽(ラク)はまだ早いかなと言う感じで、渋滞の半クラで左手が悲鳴を上げたとしても、バイクを自分で操っている感を優先させたいと思ったので、次回このNCを選ぶ機会があったら、いわゆるMT車を選ぶと思います。
以上です。ここまでご覧いただきありがとうございました。
Posted at 2017/10/10 00:39:57 | |
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バイク | 日記