
タイヤをコンチネンタルに変更する際、同じサイズでもMO、AO、その他で品番が異なり、また値段も違ったため、興味を持って、少し調べました。
変更したタイヤサイズは以下の通りです。
255/35/19 (フロント)
285/30/19 (リア)
メーカーのスペック表を調べました。すると、コンチネンタルのサイトでは国により販売しているタイヤサイズに大きなばらつきがあり、タイヤの種類が最も豊富な国は、本社のあるドイツでした。以下にドイツを例にしてタイヤのサイズ別の種類を示します。
19インチ、扁平率35、幅255
255/35 R 19 96Y TL XL FR MO
255/35 R 19 96Y TL XL FR SSR MOE
255/35 ZR 19 (96Y) TL XL FR AO
255/35 ZR 19 (96Y) TL XL FR MO
19インチ、扁平率30、幅285
285/30 R 19 98Y TL XL FR MO
285/30 ZR 19 (98Y) TL XL FR MO
285/30 R 19 98Y TL XL FR SSR MO
略語一覧
R:ラジアル, ZR: 240km/h以上のラジアル, Y:300km, (Y): 300km以上, TL: tubeless, XL: 耐荷重強化, FR: リムガードあり, MO: Mercedes Only (Original), SSR: Run flat tire, AO: Audi Only
上記の製品の品番はすべて異なっていました。
次に価格を調べました。
同じサイズでも価格差がみられ、その違いはYと(Y)の違い、そしてランフラットであるか否かの場合でした。MOとAOとの間には価格差はありませんでした。
トレッドパターンに関しては、販売センターのサイトの写真を見た限りでは、素人目にはどれも同じに見えました。しかし、二次ソースの情報のため、本当に各品番のトレッドを示しているのかは不明なので、あまり当てにできません。
自動車の殆ど全てのパーツが厳格な品質管理のもとで製造されている現状を踏まえるならば、ハイエンドのパフォーマンスカーの場合、一定のレベル以上の性能をタイヤに求めるのは十分に理解できます。その一方で、全てのタイヤに対して、走行テストを含めて検査することは現実的ではないため、自動車メーカーとタイヤメーカーとの間で、納入価格やその他の契約条件などを加味して、数種類のタイヤに限定して、試験を実施し、認定を与えていると推察します。そのなかからOEM (Original Equipment of Manufacturer)製品として新車時に装着されるタイヤが選定されるだろうと考えます。
一番興味があることは、(すべての条件が同一の場合)MOやAOのありなしで、性能が異なるかどうか?あるいはMOとAOとの間で性能に差があるかどうか?
これらはメーカーの出荷規格に関係しており、それらが開示されていないため不明ですが、おそらくは大きな違いはないと思います。自動車メーカーがタイヤの走行試験を実施しても、それは事前に決定した規格値に適合するか否かを判定するためであり、タイヤメーカーと共同開発を実施して、コンパウンドの配合を含めて、詳細にテーラーメードでベンツ専用タイヤをOEMとして製造しているとは思われません。同じ車種の新車でもタイヤは異なることはよくあります。また、ベンツだけでも相当数の車種があり、そのようなことを実施するリソースがあると思われないこと。さらには、販売店でMOやAOタイヤの使用を厳格にはユーザーに求めていない現状では、たとえ変更点があったとしてもかなり軽微なものではないかと思います。
結論としては、周辺状況から判断して、MOやAOにこだわる必要はないが、最低限、タイヤのカタログスペック表に適合した製品を選択している限りは、大きな問題はない、に辿り着きました。
なお、例外はポルシェで、新車以外の車に対しても承認タイヤリストを継続的にアップデートしており、こだわりが感じられます。真偽は不明ですが、ドイツでは非承認タイヤで事故があった場合、保険金の支払いに影響があるそうです(P限定)。
この件で詳しい方がいれば、ぜひ、教えてください。
Posted at 2012/07/07 13:05:39 | |
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