~帰ってきた長谷直美さん~
7月9日のお昼に「何シテル?」の欄で、「これより、有楽町へ。憧れの女性と真夏のデートです」なんて浮かれた予告をしてしまった。お恥ずかしい。
それにしても、この暑さだ。最初は電車を利用して有楽町へ向かうつもりだったけれど、冷房のきくクルマに変更。これは正解だった。市ヶ谷の防衛省を抜けるあたりで、わたしの携帯電話が鳴る。当然、プログレを路肩に寄せて停車。長谷直美の文字が光っている。約束の時間まで、たっぷり40分はある。
「あ、長谷直美です。いまどの辺ですか? わたしは所用が早めに終わって、有楽町の駅前にいますけど……」
あと、20分くらいで着けるでしょう、と伝えると、じゃあ、その辺でお茶を飲んでいますから、どうぞごゆっくり」
30年前によく聴いた、歯切れのいい、明るい声が懐かしい。浮き浮きと、靖国神社前から、千鳥ヶ淵通りへ右折する。お濠端に沿って日比谷の交差点を目指す。順調なクルマの流れ。計算通りに20分で数寄屋橋に着く。
かつての朝日新聞社はショッピングモールに変身している。IKEA BRADAの前に停車して、今度はこちらからコールする。と、そこで待ち受けてでもいたように、サングラスをかけた直美さんが長い髪をゆらしながら現れる。もう50歳台になったはずなのに、雰囲気がちっとも変わっていない。たいしたものだ。
涼しいホテルのティールームで、となると、得意の東京プリンスホテルが近い。1Fのティールーム「ピカケ」に落ち着いた。
なぜ、こんな嬉しい時間がやってきたのか。やっぱり説明の要ありか。ことの起こりは「みんカラ」にあった。ご記憶の向きもあるかもしれないが、およそ2年前の8月14日付けのBLOGで《「新・編さん」の茨の道》の第2回として『雨中の激走! 美女と野獣の凸凹コンビ』というレース挑戦にひきずり込まれてゆくレポートを紹介しているが、その時の伴走者として、当時、眩しい青春のシンボルだった長谷直美さんを起用。なかよく「日産レーシングスクール」を受講したものだった。
その翌年、凸凹コンビは日産レーシングスクールをそろって修了し、それぞれのカテゴリーからレースデビュー。とくに直美さんは、日産がラングレーのレ―シング仕様でレディース軍団「チーム・エンジェル」を結成した際に、専属ドライバーの一人に抜擢され、スポットライトを眩しく浴びたものだが、あれから30年近く経って、いまはどうしているのだろうか。聞くところによれば、幼馴染と結婚してフランスに住み、ルマン24時間レースのどこかのチームの広報担当として活躍しているらしい。1956年生まれか。逢いに行きたい人の候補としてリストアップしておこう……などと、フレッシュマンレース時代のエピソードにかこつけて、ひそかにラブコールを謳いあげていたものだ。
それがなんと、つい一月前に、わたし宛にこんなメッセージが、みんカラBLOGを通して届けられた。
——ご無沙汰です。長谷直美です。
大変ご無沙汰しています。お元気のご様子、何よりです。こちらはいろいろあって、長い外国暮らしから、昨年日本に帰ってきました。正岡さんのブログ、時々拝見しています。先だっては懐かしい頃のお話を書いていただき、ありがとうございました。今日は、実はお願いがあり、思いきってメッセージさせて頂きます。正岡さんとモータスポーツを楽しん出た頃の、私の写真がありましたら、お借りできないでしょうか? TBSの番組内で使用させて頂きたく、お願いメッセージしました。これを機会に、またよろしくおねがいします。
直美
もちろん、直ちに手元にある彼女の写真をピックアップし、メール経由で届くように手配した。その時のお礼を言いたいからと、連絡が入り、この日の「ミーティング」が実現したわけだった。
帰国してからの芝居やTV仕事の話やら、これからの取り組みやら、長谷直美復活のシナリオは固まりつつあるようだ。いい機会だから、ベストカー創刊当時の彼女の「姫ドラ」ぶりや、彼女の連載ページだった「直美のパッシングレポート」など、改めて検証してみようか、なんて会話している間に、彼女が昔ながらのお茶目ぶりを発揮した。なにやらスマートフォーンにとりついているな、と見ているうちにFacebookを通して、「コメント」をお仲間に流していたのだ。
「今日は懐かしい方とお茶しています。カーキチ時代を共に楽しんだ……」と前置きして、わたしを紹介している。と、同時に、前日、わたしがアップしたばかりの「あっぱれ『闘うオヤジ』讃歌」をシェアしてくれていた。それを、こちらは持参したiPadで確認するという不思議な時間。
「え!? なに、この勢いは」
みるみるうちに、「いいね!」のカウントが殖えていく!
アッという間に100を超えてしまい、瞬く間に200も超えてしまうではないか。さすが、長谷直美。参りました!
その夜、この稿に取りかかるに当たってチェックしてみると、なんと450人。
お陰で「みんカラ」フレンズ以外の方々からの「回想の中山サーキット」への感想も頂戴できた。この思いがけない副産物に感謝。この稿、さらに続けたくなったが、どうしようか?
Posted at 2013/07/10 03:40:35 | |
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