
〜いろいろ、心臓に響く「うれしい出来事」が連環して〜
① 福岡空港真向かいのレンタカー営業所で受け取った3代目プリウスの「それから」。
② まだ紹介のすんでいない「Hot-version vol.138」。なにしろ、内容がふんだん過ぎて、どれから 手をつけるか、いまひとつ踏ン切れない。
③ 発売したばかりの『Porsche Pride & Progress 偏愛グラフィティ』の動向も気になる。
さて、この三つのテーマのどれからとりかかったものか。嬉しい悩み。そんな週末。ちょっとしたきっかけを求めて、ひとまず②の鑑賞から始めた。
● NEWシビックR vs.メガーヌRSトロフィーR
● 魔王決定戦2016
どちらも、伝えたいものが満載。特に魔王決定戦、そのドキュメントはちょっと書き込むのに時間がかかりそうな濃密な出来だ。あとは何があるンだっけ? つい最後まで見ようとしたのがいけなかった。『土屋圭市 生涯「走り屋」宣言!』うん!?
こんなシーンがいきなり飛び出してきた。
−−−「お祝い企画は嫌だ!!」と言っていましたが、やっぱり……そう前置きして、還暦を迎えたドリキンをいじめるお祝いパーティがはじまった。「ハッピバースデイ」の歌を唄いながら、小泉亜衣さんが特製の手作りケーキをプレゼント、そしてJ’sレーシングの梅本社長が鈴鹿専有走行券をプレゼント。そこで彼のもっとも愛している2台、ドリキンNSX-RとN2 AE86で大好きな鈴鹿130Rを攻めさせちゃおう、というのだった。
*130Rに飛び込むとき、ドリドリが雄叫びをあげた瞬間。
土屋圭市が130Rで見せた雄叫び、それは紛れもなく《土屋圭市60歳、N286 魂の走り》だった。感動が、一気に膨れ上がった。
見終わった後、その日のルーティンである夜の血圧をまだ測ってないことに気がついた。で、OMRONのデジタル自動血圧計のベルトを、いつものように左肘の関節に巻きつけ、ボタンをプッシュした。ベルトがキューと締まってきて、カウントが始まる。やがてブザーが鳴って、ベルトがシューと音を立ててゆるむ。そして数字が表示された。
190 105 75。えッ⁉︎ そんな馬鹿な! 悪いものを見てしまった。慌ててスイッチを切ってしまったほどだ。そして気づいた。土屋クンの鈴鹿アタックに同化して、血圧が破裂寸前までに上昇したに違いない。安静にして、もう一度、測ることにした。30分後、わたしは血圧記録ノートにこう書き込んだ。144 84 71と。やや高めだが、許される範囲だった。
この騒動で「ホットバージョンもの」は一旦、後回しにして、着信の通知のあったメールのチェックに移った。写真家の小林稔さんからのものだった。
小林さんはあの「CAR GRAPHIC」の社員カメラマンだった人で、独立した現在、クルマとモータースポーツを撮りつづけ、Formula NipponとSUPER GTのオフィシャル・フォトグラファーを務めている。
今回の、わたしたちの「ポルシェ本」との関係は、中谷明彦君がポルシェ962Cをドライブしている写真を探していたところ、中谷君から「小林さんなら撮っているかも」と教えられた。連絡したところ、多忙な中、1週間をかけてピックアップしてくれたのが「1989.04.09 WSPC SUZUKA “中谷FROM A”962C 翔び立つ」とタイトルした、あの写真である。こんな一文まで添えて。
何とか1枚見つかりました。
1989年の鈴鹿で開催されたWSPC(世界スポーツプロトタイプ選手権)のスタートの写真です。
向かって左から2台目のFromAポルシェが中谷さんのマシンです。
彼のマシンの存在がわかりにくいのですが、メルセデス、ジャガー、トヨタ、日産と当時のライバルたちに囲まれています。いかがでしょうか。
参考までにこのレースです。
http://www.jaf.or.jp/CGI/msports/results/n-race/detail-result.cgi?race_id=3024
結果は10位でした。写真の選択肢がなくて申し訳ないのですが、ご検討ください。 小林 稔
そのお礼として、出来上がった『ポルシェ本』を送らせていただいたことへの「受け取りました」とのレスポンスであった。あまりにも嬉しいメッセージだったので、ご本人の了解を得て、披露させていただくことにする。
ポルシェの本、お送りいただきありがとうございました。さっそく拝見しています。このサイズ、持ちやすく、読みやすく私は大好きです。
ポルシェへの愛がたくさん詰まった素敵な本ですね。
ゆっくりと読ませていただきます。 小林 稔
早速、こちらから返信のメールを。
小林様
「ポルシェへの愛がたくさん詰まった素敵な本」
どんな言葉より、嬉しいメッセージです。ありがとうございました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1135053/blog/
よかったら、この「みんカラ」BLOGをご覧いただけますか。ポルシェの広報室長になった塚原久くんの「反応」がこれです。あなたの「鈴鹿スタート」のショットを見つけて、見入っていました。彼はこの瞬間を、記者席から見ていたそうです。
もしお許しいただければ、あなたのコメントを、紹介させていただきたいのですが、よろしいでしょうか。 正岡貞雄
すぐに小林さんからのわたし宛に再びメールが届いた。
返信いただき、ありがとうございます。やはり作り手が楽しんだり、感動したり、そういったことは見ている人に伝わりますね。
正岡さんを初め、ガンさん、中谷君がポルシェが好きで、この本を作ったことが良くわかります。
最近、単に仕事だと思って本を作っている人たちとは一線を画しますね。
写真も同じで、そのクルマに自分の気持ちが入らないとそのクルマの魅力は人には伝えられないです。
今回、この本を拝見してその気持ちの大切さを改めて感じました。
ありがとうございました。
塚原君は私がCGを辞めてから入社したのですが、私がフリーになってからもずいぶん一緒に仕事をさせていただきました。彼も当時から本当にポルシェが好きで、今の仕事は天職だと思います。そんな彼が私の写真を気にしていただいたようで、嬉しい限りです。
私のコメントですが、もちろんOKです。この本、多くの方たちに手にして欲しいですね。微力ながら、私もお役に立ちたいと思っています。
小林さんからいただいた「ポルシェへの愛がたくさん詰まった素敵な本」というコピー。さっそく、版元の編集者へ伝えよう。
さて、肝腎の『PORSCHE PRIDE & PROGRESS 偏愛グラフィティ』の売れ行きの方はどうなんだろう? 在庫がなくなったと伝えられる「Amazon」の売れ筋ランキングが、一つのバロメーターだと聞いている。そこで心を躍らせながら(いやいや、震わせながらかな)、Amazonのサイトをクリックし、次にAmazonランニング→趣味・実用→車・バイク、とブリッジする。と、なんとわたしたちの「ポルシェ本」が5位にランクインしているではないか。ありがとう、ありがとう。これでは、わたしの血圧が、どこまで上昇していくか、わかりやしない。
さて、明日は2月21日か。おそらく、代官山の蔦屋書店の「クルマ関係コーナー」の責任者から、なんらかの返事がいただける約束になっている。ベストモータリング同窓会の「蔦屋書店」版が成立するといいのだが……。