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正岡貞雄のブログ一覧

2016年02月26日 イイね!

旧友『CARトップ』から送られた『塩』の味

旧友『CARトップ』から送られた『塩』の味~これでまた一つ『ポルシェの本』に強い味方が…~ 

 小春日和の午後。早咲きの桃の花が向かいの邸の庭で賑やいでいる。
 ふらりと駅前の書店へ。前年の秋にその閉店を嘆いていたら、つい先日から駅隣接の「LIBROエミオ」として改装オープンしていたのである。ありがたい。

 月末の26日はクルマ雑誌の発売日。ま、老舗のCGなどは1日発売と別格扱いである。狙いは「CARトップ」。カーマガジンコーナーへ直行。「ベストカー」の方は前夜、ついでがあって江戸川橋を抜ける際に立ち寄って、3月26日号の現物を受け取り済み。ある、ある。表紙は2017年登場が予測されているHONDA NSX Type Rの予想イラスト。パラパラとめくる。お目当ては、あえてお願いしておいた新刊本『PORSCHE Pride & Progress 偏愛グラフィティ』の紹介記事であった。





 ありました。中綴じ後半の活版ページの『情報最前線 CT STATION』。「往年のスタッフが制作 ポルシェの魅力が凝縮」……こんな見出しが躍っていた。

−——−クルマ好きなら一度は目にしたことのあるビデオマガジン「ベストモータリング」。その名物キャスターとして活躍した、本誌でもお馴染みの黒澤元治さんや中谷明彦さんが監修した「ポルシェ・偏愛グラフィティ」が発売中だ。911 GT3 RSをはじめとして最新モデルを、独自の目線で徹底解説。さらに両キャスターがポルシェと歩んできた歴史を振り返ってみたり、初代編集長の正岡貞雄さんによるマカンターボインプレッションなど、ポルシェファンやベスモファン必携の1冊だ。1782円(税込)。


*こんなわがままなポルシェインプレッションを10ページ、挟んでおります。(正岡)

 まるで MTのアルトワークスで長尾峠でも攻めているような、短いけれど的確で無駄のない、気分のいい書きッぷり。誰が書いたのか。ひとりの編集者の顔が浮かぶ。今度逢ったら、どんなお礼の言葉を伝えればいいのか。かつて、ある時代をライバルとしてしのぎを削り合った相手から送られた『塩』の味。ただ、ただ、嬉しさがハートに沁みるものだった。



 さて、こんな機会だからと、親しい気分で、もう一度、初めからページを開直した。おいおい、なんだか親戚のうちにお邪魔したような、不思議な寛いだ気分。そのはずだ。土屋圭市、中谷明彦という、かつてわたしが「ベスモ時代」に主軸を委嘱した「強打者」が、ここでも生き生きと自分の持ち味を発揮しているのだから。ページの作り方も、読者目線を、とても大事にしている。



 95ページにさしかかって、手が止まる。
 PORSCHE 911 Turbo フェイズⅡへ移行したフラッグシップモデル。
 名ばかりのターボは道を開けろ 史上最強のグランツーリスモ!

 あ、これは読まなくっちゃ。いま、New911カレラのことをBLOGのテーマにしているところだもの。素通りできないよ、と読み始めて、これがライトサイジングターボNew 911カレラのさらに高みにある3.8ℓ、540psの911ターボを、南アフリカのキャラミサーキットで試乗したモーター・ジャーナリストの執筆だと気付いた。911ターボをドライブしているショットをよくみると、清水和夫さんではないか。この人も、ある時代のベスモを牽引してくれた。





 そして中綴じの見開きセンターカラーページ。
 「最新モデルを雪上でイッキ乗り」と前置きして「CT雪まつり2016・国産車編」が8ページにわたって展開している。「雪道だって“走っちゃえ”NISSAN“」と、ひどく元気な中谷君がいる。このところ、やたら多忙な中谷君の一端が覗けて、こちらまで嬉しくなる……。

 さて、ことしの2月はいつもより1日長い。それでもあと3日しかない。片付けなければならないことが山ほどあるというのに。
 月曜日の午後は筑波まで一っ走りしなければならない。それが終われば、いろいろとスケジュールも決まってはっきりしてくるはず。ひと鞭、ピシリと気合を入れて……新しい、期待に満ちた3月を迎えたい。

あ、報告を忘れるところだった。本家の「ベストカー」誌の掲載は3月10日売り号だと、誰かが耳打ちしてくれた。楽しみにお待ちしていよう。
Posted at 2016/02/26 22:07:06 | コメント(3) | トラックバック(0) | 還暦+20歳の青春 | 日記
2016年02月25日 イイね!

ドキュメント New 911 Press Conference

ドキュメント New 911 Press Conference〜そこは《わが再生の地》と隣り合わせの海沿いエリアだった〜

 都営地下鉄大江戸線汐留駅で改札を抜けてから、地上への出口を探してしまった。地下通路は、新しくって、だだっ広い。案内ボードがどこにあるのやら……。やっぱり、初めての「場所」は事前にチェックしておくべきだった。

 ポルシェJapanからの案内状によれば受付開始が13:30、プレス発表は14:00とある。時計をみると13:40。時間に余裕がないわけではないが、初めての場所とあって、心が急ぐ。小ぶりな案内板を見つけた。「ベルサール汐留」は⑤⑥出口から、か。



 エスカレーターなしの階段を上って、地上に出た。2月の空はいまにも崩れそうな気配で、吹き付ける風が顔を打つ。プンと海の匂い。そうか、浜離宮の傍に出たのか。頭上を首都高速道路が走っている。電通ビルの脇を抜け、朝日新聞方向へ横断歩道を渡る。高層の真新しい住友不動産ビル、それが大型イベントホールのあるベルサール汐留だった。





 発表会場に繋がる地下へのエスカレーターで、懐かしい顔と遭遇した。ずっと昔に『NAVI』の編集長だった鈴木正文さんである。いつもながらの翔ンでる扮装は、ちっとも衰えていない。エスカレーターを降りきったところで「やあ、やあ」と握手を交わす。いまではライフスタイル情報誌『GQ』の編集長を務めている御仁。ちゃんと手袋を取ってから差し出す右手。30年来、同じ志の交友を重ねてきた温もりがあった。言葉にはしないが、現役を退いてもなお、こんなステージに足を運んでくるのは「なぜ?」と、わたしに問うている。

「ああ、今度、ポルシェの単行本を創ってみたものだから……」
 細かい話は会が終わってからにしよう、と約束を交わして、イベント会場入り口の「プレス受付」へ。動いているからこその出会い。会場の中に入れば、さらにいろいろと……。それにしても、このイベントホール、初めて来たはずなのに、見覚えがある。中へ案内されて、思い出した。ステージの造りといい、椅子を並べただけの記者席。そうだ! MAZDAロードスターの発表イベントが、当時オープンしたばかりの東京日本橋ベルサールだった、と。




*こちらは2015年のRoadsterの発表会の模様


 あの日のムンムンした空気は、ここにはない。押しかけたマスコミの数も、圧倒的に違う。しかし、クルマ関係の選りすぐられたジャーナリストたちが、今度の911がどんな進化を遂げているか、しっかりと見極めてやろう、と駆けつけてきた良質な好奇心。こちらの落ち着いた空気が好ましい。

 いいカメラ位置を求めて、前から3列目に腰をすえる。目勘定で120人ちょっとか。場内のライトが絞られて、前方のスクリーンに映像が流れる。いよいよ、Press Conferenceがはじまるらしい。ここからは画像で速報していきたい。そのつもりで、今回はできるだけカメラ撮影にしやすい場所を選んだのだから。

 まず、発表会のスタートする前の雰囲気から。






 ライトが絞られて……「未来のために。」という文字が読めるだろうか。そしてNew911がこちらに向かって……。


 ポルシェJapanの七五三木(しめき)俊幸社長の登場。





 今回の911に搭載した新開発のライトサイジングエンジンについて、こうはっきりと宣言した。「エンジンの水冷化と同等か、あるいはそれ以上の大きなマイルストーン(達成すべきプロジェクトの重要な節目、といいう意味か)である」と胸を張る。その技術的な説明を、ドイツ本社から技術責任者がする予定だったが、都合で来日できなくなった、という。急遽、代役をバトンタッチされた広報室長の大奮闘が、そこから始まる。 (この項、速やかに連載します)








 
Posted at 2016/02/25 00:46:51 | コメント(2) | トラックバック(0) | 還暦+20歳の青春 | 日記
2016年02月22日 イイね!

土屋圭市「魂の走り」とランク5位の「ポルシェ本」

土屋圭市「魂の走り」とランク5位の「ポルシェ本」〜いろいろ、心臓に響く「うれしい出来事」が連環して〜

① 福岡空港真向かいのレンタカー営業所で受け取った3代目プリウスの「それから」。
② まだ紹介のすんでいない「Hot-version vol.138」。なにしろ、内容がふんだん過ぎて、どれから 手をつけるか、いまひとつ踏ン切れない。
③ 発売したばかりの『Porsche Pride & Progress 偏愛グラフィティ』の動向も気になる。

 さて、この三つのテーマのどれからとりかかったものか。嬉しい悩み。そんな週末。ちょっとしたきっかけを求めて、ひとまず②の鑑賞から始めた。

● NEWシビックR vs.メガーヌRSトロフィーR
● 魔王決定戦2016





どちらも、伝えたいものが満載。特に魔王決定戦、そのドキュメントはちょっと書き込むのに時間がかかりそうな濃密な出来だ。あとは何があるンだっけ? つい最後まで見ようとしたのがいけなかった。『土屋圭市 生涯「走り屋」宣言!』うん!?




 こんなシーンがいきなり飛び出してきた。
−−−「お祝い企画は嫌だ!!」と言っていましたが、やっぱり……そう前置きして、還暦を迎えたドリキンをいじめるお祝いパーティがはじまった。「ハッピバースデイ」の歌を唄いながら、小泉亜衣さんが特製の手作りケーキをプレゼント、そしてJ’sレーシングの梅本社長が鈴鹿専有走行券をプレゼント。そこで彼のもっとも愛している2台、ドリキンNSX-RとN2 AE86で大好きな鈴鹿130Rを攻めさせちゃおう、というのだった。






*130Rに飛び込むとき、ドリドリが雄叫びをあげた瞬間。


 土屋圭市が130Rで見せた雄叫び、それは紛れもなく《土屋圭市60歳、N286 魂の走り》だった。感動が、一気に膨れ上がった。

 見終わった後、その日のルーティンである夜の血圧をまだ測ってないことに気がついた。で、OMRONのデジタル自動血圧計のベルトを、いつものように左肘の関節に巻きつけ、ボタンをプッシュした。ベルトがキューと締まってきて、カウントが始まる。やがてブザーが鳴って、ベルトがシューと音を立ててゆるむ。そして数字が表示された。

 190 105 75。えッ⁉︎ そんな馬鹿な! 悪いものを見てしまった。慌ててスイッチを切ってしまったほどだ。そして気づいた。土屋クンの鈴鹿アタックに同化して、血圧が破裂寸前までに上昇したに違いない。安静にして、もう一度、測ることにした。30分後、わたしは血圧記録ノートにこう書き込んだ。144 84 71と。やや高めだが、許される範囲だった。

 この騒動で「ホットバージョンもの」は一旦、後回しにして、着信の通知のあったメールのチェックに移った。写真家の小林稔さんからのものだった。

 小林さんはあの「CAR GRAPHIC」の社員カメラマンだった人で、独立した現在、クルマとモータースポーツを撮りつづけ、Formula NipponとSUPER GTのオフィシャル・フォトグラファーを務めている。

 今回の、わたしたちの「ポルシェ本」との関係は、中谷明彦君がポルシェ962Cをドライブしている写真を探していたところ、中谷君から「小林さんなら撮っているかも」と教えられた。連絡したところ、多忙な中、1週間をかけてピックアップしてくれたのが「1989.04.09 WSPC SUZUKA “中谷FROM A”962C 翔び立つ」とタイトルした、あの写真である。こんな一文まで添えて。

   何とか1枚見つかりました。
   1989年の鈴鹿で開催されたWSPC(世界スポーツプロトタイプ選手権)のスタートの写真です。
   向かって左から2台目のFromAポルシェが中谷さんのマシンです。
   彼のマシンの存在がわかりにくいのですが、メルセデス、ジャガー、トヨタ、日産と当時のライバルたちに囲まれています。いかがでしょうか。
   参考までにこのレースです。
   
   http://www.jaf.or.jp/CGI/msports/results/n-race/detail-result.cgi?race_id=3024
  
   結果は10位でした。写真の選択肢がなくて申し訳ないのですが、ご検討ください。                                                                                       小林 稔



 そのお礼として、出来上がった『ポルシェ本』を送らせていただいたことへの「受け取りました」とのレスポンスであった。あまりにも嬉しいメッセージだったので、ご本人の了解を得て、披露させていただくことにする。

   ポルシェの本、お送りいただきありがとうございました。さっそく拝見しています。このサイズ、持ちやすく、読みやすく私は大好きです。
   
   ポルシェへの愛がたくさん詰まった素敵な本ですね。
   
 ゆっくりと読ませていただきます。   小林 稔

 早速、こちらから返信のメールを。

  小林様
  「ポルシェへの愛がたくさん詰まった素敵な本」
  どんな言葉より、嬉しいメッセージです。ありがとうございました。
  
  https://minkara.carview.co.jp/userid/1135053/blog/

  よかったら、この「みんカラ」BLOGをご覧いただけますか。ポルシェの広報室長になった塚原久くんの「反応」がこれです。あなたの「鈴鹿スタート」のショットを見つけて、見入っていました。彼はこの瞬間を、記者席から見ていたそうです。
  もしお許しいただければ、あなたのコメントを、紹介させていただきたいのですが、よろしいでしょうか。            正岡貞雄

 すぐに小林さんからのわたし宛に再びメールが届いた。

  返信いただき、ありがとうございます。やはり作り手が楽しんだり、感動したり、そういったことは見ている人に伝わりますね。
  正岡さんを初め、ガンさん、中谷君がポルシェが好きで、この本を作ったことが良くわかります。
  最近、単に仕事だと思って本を作っている人たちとは一線を画しますね。

  写真も同じで、そのクルマに自分の気持ちが入らないとそのクルマの魅力は人には伝えられないです。
  今回、この本を拝見してその気持ちの大切さを改めて感じました。
  ありがとうございました。
  塚原君は私がCGを辞めてから入社したのですが、私がフリーになってからもずいぶん一緒に仕事をさせていただきました。彼も当時から本当にポルシェが好きで、今の仕事は天職だと思います。そんな彼が私の写真を気にしていただいたようで、嬉しい限りです。

  私のコメントですが、もちろんOKです。この本、多くの方たちに手にして欲しいですね。微力ながら、私もお役に立ちたいと思っています。



 小林さんからいただいた「ポルシェへの愛がたくさん詰まった素敵な本」というコピー。さっそく、版元の編集者へ伝えよう。

 さて、肝腎の『PORSCHE PRIDE & PROGRESS 偏愛グラフィティ』の売れ行きの方はどうなんだろう? 在庫がなくなったと伝えられる「Amazon」の売れ筋ランキングが、一つのバロメーターだと聞いている。そこで心を躍らせながら(いやいや、震わせながらかな)、Amazonのサイトをクリックし、次にAmazonランニング→趣味・実用→車・バイク、とブリッジする。と、なんとわたしたちの「ポルシェ本」が5位にランクインしているではないか。ありがとう、ありがとう。これでは、わたしの血圧が、どこまで上昇していくか、わかりやしない。



 さて、明日は2月21日か。おそらく、代官山の蔦屋書店の「クルマ関係コーナー」の責任者から、なんらかの返事がいただける約束になっている。ベストモータリング同窓会の「蔦屋書店」版が成立するといいのだが……。




Posted at 2016/02/22 08:15:16 | コメント(3) | トラックバック(1) | 還暦+20歳の青春 | 日記
2016年02月17日 イイね!

「Amazon」と「Porsche」の近すぎる関係

「Amazon」と「Porsche」の近すぎる関係〜こんな嬉しい『再会劇』もあって、無事発売へ〜

【左の356も偏愛グラフィティに登場します】


 面白いこともあるものだ。その朝(2月15日)の午前10時41分に「Amazon」からのメールを受信した。タイトルに「PORSCHE Pride & Progress 偏愛グラフィティなど……」とある。

 うん!? 見慣れた、親しすぎる文字が並んでいる。なにごとだろう。慌ててクリックしてみる。と、わたし宛のAmazonからのメッセージ。「お客様がこれまでに購入された商品、またはご覧になられた商品に基づいて紹介させていただきます」と断ってから、「PORSCHE Pride & Progress 偏愛グラフィティ 黒澤元治、中谷明彦、ベストモータリング同窓会、下邑真樹、正岡貞雄」を、商品群のトップとして紹介されたのである。
 そこで「詳しく見る」のボタンをクリックすれば、内容が説明され、気に入っていただければ、その場で「事前予約注文」ができる仕組みだった。なんという見事な「商法」だろう。データ管理の一端もうかがえた。思わず、ありがとうございます、と頭を下げてしまった。Amazonが顧客の趣味・嗜好などを購入履歴に基づき把握した上で、メールでコンタクトする手法は知っていたが、それにわたし達の創った本が採用されているとは、幸先がいいじゃないか。



*Amazonのリンクはこちらです。

 なにしろ、この半年間の我が心とエネルギーを傾注して、若い仲間と一緒になって創り上げた『PORCHE偏愛グラフィティ』がいよいよ、2月18日から書店の店頭に並ぶ。すでに見本として4冊だけ入手し、直接、制作に関わったメンバーには手渡している。その出来栄えについての感想も悪くない。一刻も早く、協力をいただいた方々にもお届けしたい。そんなこちらの逸る心を察してか、版元から「2月の15日、月曜日のお昼には、印刷所から納入されますから……」と嬉しい連絡が入っていた。

 だから、2月15日午後のスケジュールはその関係だけで、ビッシリと埋まっている。
 
 Pm:2.00 ポルシェJapan広報部(目黒)
 Pm:4:00 ベストカー編集部(音羽)
 Pm:5.00 カートップ、GT-Rマガジン編集部(後楽園)

 このスケジュールをこなすためには、少なくとも、午後0時30分には「Porsche」本を、必要な冊数で受け取っていなければならない。そこで、すぐに確認のTEL。ところがなんと、印刷所からは2時半にしか届かないことになったという。

 やむを得ない。早速、アポイントの修正にとりかかった。幸い、ポルシェは4時ならOKという返事。然らば、ベストカーを6時に下げて貰えばなんとかなる。その途中にカートップに寄ればいい。辛うじて軌道修正ができた。とにかく、一休みしたら昼食を済ませ、督促をかねて版元の有峰書店新社へ顔を出すことにした。



 午後2時半ジャストにプログレを駆って、版元へ到着。ちょうど茶色のカバー包装紙を剥いて、担当の編集者が出来立ての「ポルシェ本」を取り出しているところだった。小ぶりだが、ホワイトの厚手の板表紙が、存在感を主張している。

「じゃあ、とりあえず10冊だけ、いただきましょう」
 多分、わたしの声は、いつになく弾んでいたのだろう、担当のS君が、用意してあった布製のトートバッグに10冊の「ポルシェ本」を入れながら、「嬉しそうですね」と言葉をそえて、手渡してくれた。外へ出ると、パラパラっとくるものがあった。慌ててトートバックを抱くようにして、通りの向かい側にある駐車場へ駆けていく……山手通りの地下を走る首都高速を使えば、目黒まで40分も見てやれば大丈夫かな、と計算しながら。

 改めて約束してあった時間の10分前にプログレを地下の有料パーキングに駐めた。ポルシェJAPANのあるタワービルのエレベーターに乗る前に、確か16階だったな、と確認するために案内のボードを見て、アッと息をのむ。なんと「ポルシェJapan」を挟むようにしてインターネット通販の巨人「Amazon Japan」の受付と本部機構の頭脳部門が同じタワービルで同居していたとは! 不思議な1本の糸が、ポルシェ、アマゾン、わたしへとつながっている。



 16階に着いた。受付用の呼び出し器で、この1年ばかり、頻繁に面会している木内広報室マネージャーをコールする。やがて、人懐っこい笑顔がガラスドアの向こうからあらわれ、応接室へと導いてくれる。
 
 挨拶もそこそこに、真っ先に直接に手渡したかったものを、3冊、差し出す。この深く、大きな安堵感はなんだろう。達成感というべきか。

 受け取った木内さんも、大きくうなずくと、何かを味わうかのように、1ページ、1ページとゆったりめくっていく……。手が止まった。真っ直ぐ、こちらに顔を向けると破顔した。そう、この人の魅力は、その笑顔にある!



「ありがとうございました、お貸出ししたクルマをこんなに躍動したかたちで見せていただけるとは。それにしても富士スピードウェイで走らせた(ポルシェの)RS&GTSグループ9台で総額1億7500円ですか、1億円は超えていると思っていましたが……この『走りの化身たち』を、巻頭の方のページで中谷さんのドライブでアタックしてくる。その他、黒澤さんのニュルブルクリンクでのお話など、読みでもありそうで、あとで楽しみに読ませていただきます」

 広報担当マネージャーの感想を伺っているときのわたしは、どんな表情をしていただろうか。折良く、ドアをノックして、前年の12月から「広報室長」に就任したばかりの塚原久さんが、やっぱり口元を綻ばせながらテーブルについた。元CGの編集長で、丁度、わたしがレースから身を引くころから活発にレース活動を展開していて、注目していた編集者であった。たしか、菅生のN1 500キロ耐久レースや筑波のメディア対抗ユーノスレースで、一緒に競い合った記憶がある。顔を合わすのは、先の9月ポルシェ「走りの化身たち」の走行会以来であった。そうだ、菅生で乗ったRODEOシティの写真はどこかに保存してあるはずだ。そしてユーノス耐久の時のものも。できればその時のリザルトも確認してみたい。

 当然、昔話に花が咲く。一世代分以上のギャップが確実にあるというのに、顔を合わせた瞬間に同化できるのだから、不思議だ。

 届けたポルシェ本を手にして記念写真を撮っておこう、と話が決まって、シャターを切る役は木内マネージャーに。
「発売はいつですか?」
「2月18日」
「わたしは、この見開きページが気に入りました」
  なんと中谷君のポルシェ962Cで活躍していたころの初々しい表情のアップと、鈴鹿サーキットでのスタートシーンが組み合わされた黒地のページを開いてくれた。題して『911に恋初めし時……』
「そうか。じゃあ、ぼくはこれでいこう!」
 ガンさんが真っ赤な911 GT3の前で腕組みをしているページである。『PORSCHE TALK 01』として用意したページ。ぜひ、読んでいただきたい。そんな想いのこもった1冊がいよいよ船出する。

 

 さてこのあと、2つのクルマメディアの本拠地訪問を消化しなければならなかった。弾む足取りで「ポルシェJapan」を辞して、アルコタワーの1Fフロアーに降り立った。
 
 そうだ、もう一つのお目当てを失念するところだった。この時期、ポルシェはどの車種に力を入れているかがわかる展示を、このフロアーでやっているはずである。それを確認するために、真っ直ぐ地下の駐車場行きのエレベーターへ行かないで、一旦、1Fのホールを目指した。ありました。やっぱりネ。

 答えは、そのときi Phoneで撮ってきたショットでどうぞ。






Posted at 2016/02/17 16:33:49 | コメント(6) | トラックバック(1) | 還暦+20歳の青春 | 日記
2016年02月10日 イイね!

ああ、「還暦+青春20歳」宣言はカラ元気か?

ああ、「還暦+青春20歳」宣言はカラ元気か?〜『ポルシェ』からやっと解放された旅の日記ⅱ〜

 福岡空港をめざすJAL309便は、南アルプスの白い景観をサービスしてくれたところで分厚く広がる雲海の上へ。琵琶湖あたりの眺望を楽しみにしていたのを諦める。
 それにしても、よく間に合ってくれたものだと、改めて練馬の自宅を出てからのドタバタ劇を苦々しく反芻していた。


*今回の取材先である《秋月郷土館》

 AM5:00にi Phoneが律儀に鳴った。少なくとも8時には羽田に着いていたい。となると、羽田空港までの所要時間を1時間半として、6時過ぎを目安に西武池袋線の近くの駅へ向かう必要があった。今回は朝倉市秋月郷土館で「島原陣図屏風」の撮影をするための三脚や300ミリのレンズを携帯しなければならないし、大事な「撮影・閲覧許可書」を忘れないように、などと出発前の準備にも、普段以上に気を使った。加えて出発するまでに「みんカラ」原稿を、できるだけ書き込んでおくつもりだったから、前夜は12時近くまで頑張ってしまった。

 動作が鈍くなっている自覚はあったが、なんだかんだで、結局、小ぶりなキャリーカートを引っ張りながら、予定より20分遅れで、家を出る。練馬駅で都営地下鉄・大江戸線に乗り替え、次に芝大門駅から京急で羽田空港を目指す。まあ、あと1時間20分で着くだろうから、充分、余裕があるね。そう、自分に話しかけながら、このところ外出時にはルーチンにしている口元のマスクに手をかけて、「あっ」と異変に気づいた。なんと「マウスピース」を装着してないのだ。さて、どうしよう⁈ 出かける直前に、歯磨きをしておこう、と洗面所に立ち寄ったのがいけなかった。そこで取り外したままだったのだ。

 マウス無しで行くわけにはまいらぬ。が、スペアはない。どう計算しても、これから取りにもどったのでは飛行機の時間には間に合うわけがない。すぐに家人に電話を入れるしかない! 大江戸線の改札口まで持ってきてほしい。焦る心を抑えて、そう伝えた。幸い、すぐに家人が持ってきてくれるという。

 祈るような想いで、改札口で家人の到着を待った。その間、ここから芝の大門駅までの所要時間を駅員に確認してみると、意外とかからない返事。それなら、なんとか大丈夫そうだ。そこへ家人の慌ただしく、通勤者の波を掻き分けるようにして駆けつけてくれる姿。「大丈夫なの?」いろんな意味のこめられた声だった。

「還暦プラス青春の20歳」などとはしゃいでいてはいられない。確実に「老い=ぼけ」の魔手に揺さぶられ、周りに迷惑をかけ始めている。家人も単身での遠出に、珍しく声を荒げて反対してくれた。が、今回は空港へ着けば「正岡会」の会長と若手メンバーが待っていると知って、渋々承諾したいきさつもある。


*あの時、フルサポートしていただいた時の波田カリスマ教官

 そういえば、3年前に第1回「ベストモータリング同窓会」を中山サーキットで開催すると宣言したのはいいが、2月中旬に心臓を支える冠動脈3本が閉塞していて、「労作性狭心症」の宣告を受けてしまった。すぐにでも入院・施術をするように、とすすめられたが、4月の岡山行きだけはもう約束してしまったから、と手術の方を延期してもらった。
「神様に祈りましょう」そういって送り出してくれた担当医。そして、岡山空港で心配そうにわたしを出迎えてくれたカリスマ教官・波田さん。いまでもおふたりの表情を忘れることはない。その辺りの心情は、すでに2014年の元旦所載の『名もなき“いのち坂”を今日も往く』にくわしく触れている。

 機首を下げてJAL機が雲海をぬける。明るい玄界灘の海面が光っている。「海の正倉院」の異名をとる沖ノ島がポツリと……。あわててiPhoneのカメラを向けたが、翼に遮られてしまった。
 




 着陸態勢にはいったことがアナウンスされ、左旋回をきっかけにして、博多湾が眼下に大きくひろがった。おっ、あれは、志賀島だ。海の中道が鎖となって、九州本土と繋がっている姿を、上から見るのはいつ以来だろう? 確か「ベストカー」を月2刊にシフトチェンジした1985年に、いまや「EVカー」の大御所、舘内端さんと連載企画『卑弥呼の国へクルマでようこそ』の北九州編取材に来た時以来だから、30年以上も昔のことだったのか。

●志賀島(しかのしま) 博多湾の先端にあるこの島は、海の中道(なかみち)である志賀島橋で博多と結ばれていて、クルマで行け、グルッとまわると3キロの島である。金印(「漢委奴国王」と記されている中国の皇帝から授けられた印璽)金印が発掘されたという場所にある金印公園、元軍将兵を弔う蒙古供養塔、レジャー施設の志賀島国民休暇村、海の神様の志賀島神社などがある。島に打ち寄せる玄界灘の荒波がきれいだ。(そのときのガイドコラムより)

*参考までに当時のページの前半を掲載






 あのときはまず博多に泊まって、次の朝から志賀島をめぐり、その足で(たしかカリーナEDであった)約1時間余で、当時、卑弥呼の邪馬台国比定地としてにわかにクローズアップされた甘木市まで南下している。

 今回、これから訪れる秋月郷土館は、かつて甘木市(いまでは朝倉市に吸収合併されて、その市名は存在しないが)と呼ばれた町にある。そして今回、その懐かしい30年前の足跡に何度も遭遇することになるのだが、ともかくJAL309便は定刻通り、AM11:00に福岡空港の第2ターミナルにすんなりと到着。あとは、大阪伊丹空港から20分ほど前に先着しているはずの「正岡会」の二人と合流すればいい。待たせるといけないから、とキャリーカートを機内持ち込みにして、時間のショートカットを心がけていたのに、約束の出迎え口に彼らの姿は見当たらない。さて困ったぞ。   

 空港の外へ出てみても、やっぱりいない。ふと気がついて、通りかかった空港関係者を呼び止めて、大阪伊丹空港からの到着ターミナルを確かめてみると、それは第1ターミナルの方だという。やっぱりね。彼らはきっと自分たちの降り立ったターミナルの出口あたりにいるに違いない。
 キャリーカートを引きずりながらの移動。予想通り、人待ち顔で、二人は第1ターミナルのロビーのベンチに腰を落としていた。
 直ぐに予約してあるレンタカー営業所に、迎えに来てもらえるよう、電話を入れる。    


*今回の旅のお供は3代目Priusと正岡会のおふたり。向かって左が徹会長。この国の白血病研究の権威。右は〈天才君〉の異名をもつ孝一さん。高校生のとき、パソコンのウィルス排除のソフトを開発して、当時、話題となった。
 
 スカイレンタカーの営業所でわたしたちを待っていたのは、3ナンバー、3代目プリウスであった。これは意想外の車種であった。今回は航空券、ホテル、レンタカーを「楽天トラベル」経由のワンパッケージで予約、レンタカーは「コンパクトクラス」となっていたので、デミオか、ヴィッツあたりを予測していた。これは嬉しい誤算じゃなかろうか。さて、秋月の目的地を、NAVIにセットして、プリウスを九州自動車道に持ち込んだ。
 AM11:30。少々、空腹を覚える時間帯だった。ラーメンを秋月で食べよう。そう決めて、1,8ℓ、直4DOHCのエンジンを、試してみることにする。ドライバーはもちろん、わたしである。
               (この項、さらにつづく)

 
Posted at 2016/02/10 01:57:54 | コメント(3) | トラックバック(0) | 還暦+20歳の青春 | 日記
スペシャルブログ 自動車評論家&著名人の本音

プロフィール

「3連休中日、富士フレッシュマンレースで青春を燃やした中・老年男の同窓会をFBで速報。今を支えるエネルギー源を確認。そのせいか翌24日のみんカラPVレポート欄の第1位は【還ってきた愛しのEXA】。FBレポート末尾でリンクした8年前のみんカラブログに未読の仲間が訪問してくれたわけか。」
何シテル?   02/25 09:59
1959年、講談社入社。週刊現代創刊メンバーのひとり。1974年、総合誌「月刊現代」編集長就任。1977年、当時の講談社の方針によりジョイント・ベンチャー開...
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