〜『萎んだままの風船』再生への道、再び〜
【左のカットは5月7日の広島戦。ベテラン勢の活躍で6-0で3連勝】
いつのまにか大型連休も最終日。薄曇りの午前8時、4日続けて近くのコンビニまで、阪神タイガース御用達として名高いスポーツ専門紙『デイリースポーツ』(140円)を買いに行く。そして4日連続、この日もまた見事に「デイリー…」だけが売り切れで、駅前にあるもう一つのコンビニにまで500mばかり余分に足を伸ばす羽目に。
この東京西郊に、虎党がそんなにいるはずもないが、タイガースに本物の元気が確立してきた嬉しい余波と思えば、これもまた楽しからずや、である。
さて、お目当ての「デイリー…」紙面のなんとまあ賑やかなこと。第1面はともかく、裏表紙とも言える第32面まで使っての「見開きページ」に始まって、3〜4面、5〜6面と昨日の0—9からの「歴史的猛虎最大の逆転劇」を報じている!
*左側が第1面、右が最終32面
金本監督にはじまってベンチにいる虎戦士が腕を突き上げ、歓喜する瞬間が紙面を飾る。殊勲をあげた若手選手の躍動する瞬間。ひと頃の「ひ弱さ」が嘘のようだ。
前日(5月6日)の広島戦はプレーボールの瞬間から、最後のゲームセット、そしてヒーローインタビュー、監督インタビューまで、残さずTV観戦した。
5回表、0−9となった時でも、なんとなく、この先にとんでもないドラマが待ち伏せしている気がして、TVから離れるつもりになれなかったのも不思議だ。プロ初登板、初先発として起用したドラフト6位の右腕投手が、6点も取られながらひたむきに投げる姿にも、何かがやって来る予兆を感じ取ったのはなぜだろう?
*右側が第2面、左が第3面
案の定(じょう)、5回裏に梅野の中前打で1点、そして6回には高山の満塁からの3塁打で1点差に。こうなると逆転勝ちも夢ではなくなった。あんなに光り輝いていた広島ナインのヘルメットの「ソウルレッド・プレミアムメタリック」が、色褪(あ)せて見えてきた。
2日続けて逆転打を放って「ヒーロー」となっている梅野隆太郎に打席が回り、初球を右中間突破の3塁打。なんと11−9じゃないか!
*2016年シーズンから監督をひき受けた金本知憲
金本知憲という虎のリーダーの凄さを思い知らされた。就任1年目から『超変革』というスローガンをかかげ、徹底的に「若い力」を登用、ひたむきに鍛え上げた。そして2年目、その狙いが確実に実りつつある。
結局、12−9。今やセ・リーグの最強チームと目されている広島カープを、「後世に語り継がれること間違いなし」の大逆転劇で退けたこの日、甲子園に駆けつけた虎党は涙を流し、いつまでも「六甲あらし」を歌い続けたという。
*第4面と第5面
間違いなく、潮目が変わった。6月になればセ・パ交流戦が始まり、そこでここまで育ってきた「若き虎戦士」たちの力が改めて試される。やっと待ちに待っていた楽しみが続く……。
3年前、一旦、少年時代から贔屓しつづけてきた阪神タイガースから心が離れかかった時期がある。2014年6月9日付けの《みんカラBLOG
『阪神か広島か。ご贔屓球団に心変わりアリ!』》にその辺のくだりを詳述してあるので、改めてご一読いただければ、幸いです。タイトルをクリックください。
この稿をどのブログカテゴリーにおさめたのか、チェックしてみて驚いた。なんと「秩父こころ旅」である。どうやら、3年前の黄金週間の前後は、ひどくモチベーションが下がっていて、自らを「萎んだ風船」に見立てて、どうやればもとの元気な姿に戻すことができるのだろうか、と自らに問うていた。
で、結局は「その風船が破れてさえいなければ、プーッと新しい空気を吹き込んでやればいいじゃないか」と、言い聞かせて、焦らずに、ともかく大きく息を吸い込むモチベーションがやってくるまで、じっと待っていた。
そして足を向けたのが、その頃明治期の殖産興業を象徴するこの富岡製糸場が周辺の絹産業遺跡と合わせて、ユネスコの世界文化遺産に登録される見通しが報道されたのを機に、前もって富岡製糸場を見学し、その足で群馬県側から秩父に入る計画を立てていた。
その取材レポートの中で、我がこころが「便秘状態」にある原因の一つに、贔屓球団の「ダメ虎」ぶりだと言及しているのが『秩父こころ旅』に繰り入れられた理由だと判明。
そうか、秩父か。実は今年の大型連休に入ってから、遠出は無理にしても、近場くらいはひとっ走りしたいのだが、それぞれの高速道路の渋滞情報を知らされると、その気持ちもたちまち萎えてしまう。家人も出かけるのを渋って、弾まない。
現役時代は、まとまって休みがとれるのはこの時期と、盆と暮。渋滞も楽しからずや、と何処へでも出かけたものだ……。金沢、白川郷、松本、仙台、会津、明日香……。
*秩父・羊山公園。武甲山が正面にドーンと…・
「じゃあ、秩父・羊山公園の芝桜はどう? 電車一本で行けるし……」
と、いうわけで、5月3日の朝、午前8時発の電車で石神井公園へ。そこで接続する快速急行に乗り換え、西武秩父駅の一つ手前、横瀬駅へ向かったのだが……。
それは次回のレポートに譲るとしよう。
*横瀬駅前広場に立つ案内板
*前の4輌が横瀬から三峰に向かい。後ろの4輌は分離されてお花畑駅経由で長瀞へ向かった。(石神井公園駅にて)
Posted at 2017/05/08 00:36:14 | |
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秩父こころ旅 | 日記