
もう自動車学校は卒業していますが、免許は試験場での学科試験が残っています。
苦しかった教習、厳しかった教官、自動車という乗りものを公道で運転する資格をやすやすと与えるはずもありません。今は指導に感謝です。
さあ、免許所得へ向けて最後の挑戦をする朝がやってきました。記憶は薄れていますが、かなりの早起きでした。5時起きだったかな?
外の景色に愕然としました。猛吹雪です。仮免のときとは比較にならないほど大荒れです。
当時住んでいたアパートは結構な山奥で、吹雪くとタクシーも来ないんです。雪をかき分け免許に向かって歩き出します。
完全にホワイトアウト状態。ち、地形が分らん・・。と、土手から足を踏み外しました。ズザーッと滑って谷底(大袈裟ですね)へ。
もう、上と下の区別もつきません。這いあがる為に使った体力はかなりのものでしたが、私の頭には免許のことしかありません。
歩き続け、ようやく自分がどのあたりにいるかが分るようになった頃、子供の頃見た映画の予告編を思い出していました。「天は我を見はなした・・・」通常の倍以上の時間を費やし国鉄(当時はJRではなかった)の駅へ。
乗らなくてはならない列車はとっくに行ってしまっている時間。駅に入って気が付きました。前髪からつららが垂れている。全身雪まみれ。と・・・、汽車が来ていない。考えてもみればこの悪天候なのだから遅れるよね。
とりあえず、乗りました。試験開始に間に合わないかもしれないけど。混んでいました。連結器部分に立っていきます。各駅数十分の停車。寒い・・・。TVで氷点下で洗濯物を干したらカチカチになるといのをよく観ますが、私の衣服もカチカチに・・。
何時間かかったか? 汽車を降り、バスに乗り換えます。既に試験開始時刻は過ぎていますが、なかなか来ないバスを待ちます。「もうだめだろう・・。」と思いつつも試験場に到着。既に正午過ぎ。
天候を考慮して、試験が受けられることが分りました。ホッとしました。その先のことは記憶に残っていません。気が付けば合格発表を朦朧として待つ私がいます。電光掲示板が点灯します。自分の番号を確認。あった! こんな思いをして落ちていたら目も当てられないところでした。
その先の記憶もとんでいます。帰宅したのは20時くらいだったハズです。たぶん14時間くらい費やして免許を持ち帰ったことになります。
受かって良かった・・というより生きてて良かった・・が正解かもですね^^;
完
Posted at 2014/02/21 23:59:15 | |
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