FBMの日記を書くべきでしょうが、あえて1か月前のお出かけ日記です。(^^)
先の日記(バニョル・エ・シャンソン)の終わりに「行くべきところが、、」と書いたのは、この川原湯温泉なんですが、実はこの日に先立つこと9/23(祝)にも同じ場所を訪れていました。
一週間以内に二度も、、、(^^;
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民主党政権時代に工事が一時凍結され、一躍全国的に有名になった群馬県の吾妻川に建設される「八ッ場(やんば)ダム」。
工事は遅れに遅れているものの、ダム工事により水没となるJR吾妻線の川原湯温泉駅とその前後区間を新線に切り替える工事がこの9月に行われました。
9月24日をもって現行線は廃止。1週間バス代行となり、10月1日から新線、新駅の営業開始。というスケジュールでした。
、、、これだとバニョル・エ・シャンソンの日(28日)はもう廃止後か、、、うーん、、、じゃぁ、、、
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ということで、小川町経由で八高線に乗車。八高線、実は初めてだったり。
ほのかなディーゼル臭と小気味よい変速に伴うエンジン音の変化を楽しみながら、高崎到着。何やら両毛線のダイヤ乱れとかで吾妻線も影響を受けているよう。目的の電車がなかなか来ない、、。
まあ急ぐ旅ではないので、のんびりと。ようやく入ってきた電車の一番後ろの席に座ってスタンバイ。 同業者数名(笑)
第一の目的はコレ。

大人げなく車内から写真撮ってスミマセン。
「日本一短い鉄道トンネル」で有名な、「樽沢トンネル」ですね。全長7.2メートル。なんでこれっぽっちをわざわざくりぬいてトンネルにしたのかは諸説ありますが、とにもかくにも、このトンネルは9月24日を以って廃止となりました。新線に切り替えとなる区間とはいうものの、このトンネル自体は八ッ場ダムの堤体予定地より手前にあり、湖底に沈むわけではありません。何らかの保存運動もあるようですが、廃線跡としておそらくは静かに眠ることになるのでしょう。
で、ほどなく川原湯温泉駅到着。降りる人多数、ホーム上にも人多数。

反対ホーム上の待合室がいい感じ。奥に見えるのは民主党時代の工事凍結で造りかけの橋として八ッ場ダムの象徴のように扱われていた例の橋。

この車両(元常磐線スーパーひたち)が特急草津としてここを走るようになったのがこの3月からということなので、この駅(水没区間)にこれが走ったのはこの半年間だけということになるわけで、のちのち貴重な写真となるのか、、、

駅の待合室は写真を掲示したボードやら、メッセージボードやらが所狭しと置かれてました。

一日の平均乗車人数が20人とかいう超ローカル駅がこんなに賑わうのが廃止直前という、いつもの悲しいパターン。

昔の駅詰所でしょうか?
小さくて見えにくいですが、後ろの橋の左の橋脚上部に2本の目印が見えます。この目印がダム完成時の満水時の水位のようです。まさにこの場所は湖底となるわけですが、全く実感がわかない、、、。

さて、歩いてさっきの樽沢トンネルに行こう!と、駅を離れるといきなり素敵な鉄橋が! 手前の小ぶりなコンクリートのアーチ橋もいいですね。
(休日というのに、ダム工事のダンプカーがひっきりなしに通ります。)
で、、、

ちょっとトリミングしましたが、なかなか?
この鉄橋、吾妻川を渡る橋なんですが、並行する県道の橋から反対側を見ると、、

見事な渓谷ですが、残念ながらここはダムの底に、、、>_<

渓谷に降りる遊歩道は既に閉鎖済み。
少し行ったところで工事現場を覗くと、、

右端のコンクリートは、ダム堤体工事のために吾妻川を堰き止めて水を迂回させる仮排水路の入り口。その左が川を堰き止めている締め切り堤防。手前の重機が動いているところがダム堤体になるのでしょうか?

大きな説明看板がありました。この看板のある場所はダム堤体(コンクリート)の中になる? スケールが大きすぎてまったくイメージがわかない、、。
ダム工事現場を目の当たりにして、しばし鉄道のことを忘れてしまいました。が、ようやく到着。

左上に口を開けているのが樽沢トンネル。残念ながら緑に埋もれてしまって、肝心のトンネルの長さがわかりませんね。右下の歩道部分には撮り鉄多数!

で、こんな感じ。やっぱり生い茂る緑のせいでトンネルの短さがわかりませんね。

さてトンネルを後にして来た道を戻ると「吾妻渓谷入口」とな。下りてみましょうか。

ほどなくこんな橋が登場。で、橋をわたってみると、、、

こっ、これはっ!
ほんと、久しぶりに「おおっ!」と声が出そうになるような景色でした。
後で調べると「八丁暗がり」と呼ばれる場所のようです。両脇に岸壁が迫って川幅が狭くなるところ。
少な目の水がエメラルドグリーンに見えるところに絶妙な角度で太陽の光があたっているのか、ものすごく幻想的な景色に。
実際には肉眼ではもう少し全体的に明るく見えたのですが、写真にとるとこんな感じに。
いや本当にしばらく見とれてしまいましたね。思わず近くを通りかかった人に「いいところですねぇ。」と話しかけてしまいました。(^^)
この場所。八ッ場ダム完成後も変わらず残るところです。ダムの下流になります。(はじめここもダムの底に、、>_<と思ってかなり凹んでいましたが、早とちりでした。)
ただダムの放流があったりしても大丈夫なんですかね? 景観が変わってしまうようなことはないのでしょうか?

さて、「いいところですねぇ」と話しかけた親子?と思しき男性二人が、この先20分くらいで展望台に行けますよ、と言います。少し悩みましたが、行ってみようかと、、、。

ハイキングコース程度かとなめていると、、、

上がったり下がったり、、、手すりつかまらないとダメなところあり、、、プチ沢渡りあり、、、がけ崩れ現場あり、、、まだ着かないのか、、、

最後の最後に強烈な階段が、、、>_<

着いた!
見晴台とはいっても、それほど広い空間ではなく、緑が生い茂ってるせいもあるのか、それほど見晴らせるわけでもなく、、、と思ったけど、緑の隙間からよくよく見ると、、、

おお! さっき地上で見たものが全部ここから見渡せる!
仮排水路入り口のコンクリート、県道、吾妻線(電車小さく写ってます)、川原湯温泉駅、例の橋、、、
鉄道模型のジオラマのようなこの緑豊かな景色、八ッ場ダム完成の暁には、手前にコンクリートのダム堤体がどーんと見えて、その向こうは一面のダム湖、、、。全く想像できませんね。
さて、ここから川原湯温泉駅に抜ける道はダム工事で通れないので、もと来た道を引き返します。もう足にかなりキテます。>_< 、、、とここでメール着信。なにやら群馬の友人(クルマ仲間&鉄も?)がこちらに向かってるとのこと。マジですか??
再び樽沢トンネルに戻ると、たくさんの撮り鉄の中に友人発見。こんなところで会うとは、、。
で、二人で再度撮影に、、、(^^)

もう日が傾いて日陰になってしまったけれど、かえって白い車体には好都合かも。
さっきよりよく写ってますね。辛うじてトンネル右手も車両が見えてて、短いトンネル感が少し出ました。
帰りはちょっと楽して、友人のクルマに乗車。車内から、、、

吾妻線新線区間の橋。ちょっと立派過ぎ? もうちょっと周りの景観に溶け込むデザインにできなかったかなぁ、、、

正面が新線切り替え地点。左の低い築堤が旧線、右が新線。上のコンクリート橋につながる。

途中、今話題の(^^;中之条町のふるさと交流センターに寄ったりしながら、高崎まで送ってもらいました。(ちょっと甘えすぎ、、、) きび大福、素朴でうまいです。
その2に続く、、、