◆ACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)の快適性について
以前のブログで、
ACCは高速道路でエコプロモードと併用していると書いたことがありますが、
今回はその内容についてもう少し踏み込んで書きたいと思います。
420iへの買い替えを決断するための論点のひとつに、
2015年モデルから標準装備のACCを挙げていましたが、
当時はその機能や利便性のことについては詳しく知らず、
この先5年6年乗るのにせっかく標準装備になるのなら…という漠然とした考えだったのですが、
実際使ってみて…この機能、非常に快適です。

前回のブログでブレーキダストのことを書いた際、
洗車直前のホイールの写真を撮り忘れたので、改めて掲載します。
洗車後5週経過、1,100km走行後の状態です。
ブレーキダストはほぼゼロ。
この理由は、前回のブログのスパグラさんからのコメントで明らかになりました。
325iに乗っているときは、
ドライバーズカーの代名詞であるBMWにACCなんて必要ないのでは…
という想いも正直ありました。
BMWは、がっつりハンドルを握ってペダルワークも楽しんで、
アドレナリンを垂れ流す歓びを味わう車。
しかし一般道では常時そんな状態で走ることはできず、
交通量が多いときは、車間距離をとって、前後左右を気にしながら、
周囲の流れに合わせた走行が求められます。
ACCは、まさにそういう状況で真価が発揮されます。
運転は、手足の単純動作を無意識的に行っていますが、
交通量が多いとき…即ち周囲からの情報量が多いときほど疲れます。
前を走る車のブレーキランプが頻繁に点灯する、
横の車が不意にこちらのレーンに入ってくる、
周囲の状況に反して前の車の速度が遅い…などなど。
今回420iでACCを体験して、
足の動きを省くだけで、こんなにも疲れ方が違うのかと驚きました。
交通量の多い高速道路を長時間走ったときの疲労感が全然違います。
アクセルワークとブレーキワークというのは、ハンドル操作に比べて、
感覚神経と運動神経がより目まぐるしく活動しているのかもしれません。

徳島県のとある小さな神社にて。
雰囲気がよかったので降りて撮ってみました。
以前1泊2日で広島へ行ったときは、高速道路を計850kmほど走って、
交通量が多いときは、エコプロモード+ACC、
交通量が少ないときはACCを解除して、スポーツモード+Sモード+パドル操作、
といった感じで高速走行を楽しみました。
機能面についてですが、
基本動作は、設定した速度まで自動で加速し、且つその速度を維持したまま走り続けてくれます。
そして、前方に車の存在を認識すると自動でブレーキがかかり、
以降は一定距離を保ちながら追尾してくれます。
前方の車の認識ですが、これが非常に精巧にできており、
レーン・ディパーチャー・ウォーニングとの相互作用で完璧に制御されています。
直線、Rのきついカーブ…如何なる状況であっても、
たとえば、右レーンを走っていて左レーンから不意に車が入ってきたときは即座に減速しますし、
その逆パターンで、前を走る車を追尾しているときにその車が左へレーンチェンジしたときは、
右後輪が白線から完全に左側へ出るまでは絶対に加速を始めません。
人命にかかわる機能ですので、当たり前といえばそうなのかもしれませんが、
見ていて、うまくできてるなぁと感心します。
なお、先行車との車間距離については4段階から選ぶことができ、
初期設定は3段階目(最も近い状態から3番目)になっています。
先日、コーディングで初期設定を2段階目に変更したのですが、
このことについてはまた後述したいと思います。

お気に入りのインテリア、アンビエントライトによる車内の雰囲気。
今回買い替えたRX100で手持ち撮影。
以前のXQ1もとても明るいレンズでしたが、ここまでは正直無理でした。
拡大するとさすがにぼやけますが、XQ1と比べると感動レベルです。
これが、店員が熱弁していた1.0型センサーとバリオ・ゾナーレンズの威力か。
ちなみに、渋滞のときでもACCはその存在価値を発揮してくれます。
走行中に渋滞に差し掛かって車が完全に停止した場合、
停止後3秒以内に前の車が発進すると、こちらも自動で動き始めます。
なお3秒経過後は、一旦追尾機能が解除されますが、
ACC自体はまだ作動していて、前の車が発進するとフロントディスプレイにGOサインの表示が出るので、
そのときにアクセルを少し踏んで車が動き出すきっかけを与えてあげれば、
また自動追尾モードになり、前車が停止すれば停止し…あとはその繰り返し。
要はブレーキを踏む必要がないため、渋滞中もとても楽です。
◆コーディングについて
今回、初めてコーディングにチャレンジしました。
個人的に、こういうのは何か弊害が伴うのではという勝手な思い込みで今まで手を出してこなかったのですが、
今回車の設定でどうしても不満な点があり、それを営業担当に相談したら、
BMWを専門で扱うチューニングショップを紹介してもらいました。
営業担当にもショップのオーナーさんにも詳しく話を聞き、
他に悪い影響を及ぼすことはないとのことでしたので、
どうしても不満な点を含めて以下3つ、
①エアコン(正確にはベンチレーションというのでしょうか)のエンジン入切の際のメモリー化
②ドアロック時ミラークローズ連動
③ACC初期車間距離変更
を実施しました。
まず①、これがどうしても不満だったのですが、
325iのときは、エンジンを起動した際、
ベンチレーション(及びエアコンも)は直前にエンジンを切ったときの状態で起動しました。
即ち、エンジンを切ったときにベンチレーションOFFなら次もOFF、ONなら次もONという、
いわゆる、直前の状態をメモリーしてくれていたわけですが、
今回の420iは、直前の状態がどうであれ、エンジン起動時は必ずベンチレーションONで起動します。
これがとても不便で、夏場や真冬はとくに問題ないのかもしれませんが、
それ以外の、ベンチレーションをOFFにしていたい時期は、
エンジン起動のたびに手動でOFFにしなければいけません。
毎朝晩の通勤のときも、ちょっと数分コンビニに立ち寄ったときも…。
非常に煩わしいです。
さらに私の場合は、ベンチレーションOFFの期間が年間を通じて比較的長いのかもしれません。
前回のブログでも触れましたが、エアコンボタンは真夏の暑い時期しかONにしていませんし、
春秋の気候のいいときはベンチレーションもOFFにしています。
ですので、E90のとき同様、エンジン起動時は直前の状態をメモリーされるよう、
コーディングをしてもらいました。
……のですが、これが随分と難航することになり…。そのことについてはさらに後述します。
まず②と③を片付けたいと思います。

お気に入りのドライブルート、高野龍神スカイラインにて。
全長43kmを誇る、日本最長のスカイライン。
前回の洗車から4週ぐらいたってけっこう汚れているのですが、
逆光気味なのでうまく汚れをごまかせてます( ´ 艸`)
次に②ですが、
これはE90のときから気になっていたことで、
国産車はほとんどの車がドアロックとミラークローズが連動するようになっており、
まぁ国土の狭い日本特有の発想なのだと思いますが、
あればとても便利な機能です。
325iのときは、面倒だと思いつつもBMWはこういうものなんだと割り切って、
毎回キーのドアロック長押しもしくは、ドアハンドル上面のロック操作部分を長く触れて、
ミラークローズしていました。
コーディング後、ドアロックと同時にミラークローズされるようになって、
とても快適になりました。
そして③ですが、
これはACCのところでも書きましたが、
車間距離の初期設定は近い方から3段階目になっています。
この距離が微妙で、普段比較的車間距離をとって走る私からしても、
明らかに前車との距離が遠く感じます。
そして実際、3段階目だと横からけっこう割り込まれるんですよね。
無謀な割り込みではなく、明らかに車間距離が開き過ぎているから、
普通に入ってくる感じです。
そしてその都度車は自動でブレーキングしますので、クルージングが不快になります。
個人的に2段階目がちょうどよく、割り込みもなくなるので、
ACCをセットするときは毎回手動で2段階目に切り替えていたのですが、
これもコーディングで初期設定を変更してもらいました。

標高1,000mの山岳ルートを気持ちよく駆けぬけます。
①に話を戻します。
今回のコーディングで、希望する3つすべてがうまくいったかのように思いましたが、
①について、メモリーが効かない問題が生じました。
というのは、
a)エンジンを切って、すぐにエンジンを起動した場合…
即ちスリープに入るまでにエンジンを起動した場合はメモリーが効いているのですが、
スリープに入ったあとでエンジンを起動した場合は、
納車時同様、常にベンチレーションONで起動してしまうのです。
問題を解決すべく、ショップに持ち込んで再度プログラミングをしてもらいました。
すると今度は、
b)エンジンを切った直後でもスリープ後でも、
常にベンチレーションOFFで起動するようになってしまいました。
今まで、多数のF世代(もちろんF32も)のコーディング実績があるとのことで、
その経験にもとづいてプログラミングをしているとのことですが、うまくいきません。
オーナーさんも他から情報を得たりいろいろと調べてくださり、
三たびショップに持ち込んでいろいろな方法を試したのですが、
私の車は強制的にこのa)b)2パターンのどちらかにプログラム化されてしまうようです。
BMWのプログラミングの初期設定は、発売年月のタイミングで頻繁に書き換えられているようで、
どの車もワンパターンではないとのことですが、
それでもここまでうまくいかないケースは初めてだと言っていました。
私の車はおそらく2015年モデルの初期型だと思いますが、
他に同じような方がいらっしゃらないか、気になるところです。

420iに買い替えて、真横から撮る機会が増えました。
325iのときは、正面もしくは斜め前からが圧倒的に多かったのですが、
やはりクーペはサイドシルエットが非常に美しいと思います。
ちなみに、洗車後4週経過したホイールも美しいです( ´ 艸`)
5月19日、納車後4か月と1週経過時点の走行距離は6996km。
325iのときも納車後しばらくはかなり走りましたが、それでも1年目で14,000kmほどでした。
そのときと比べてもかなりのハイペースです。
走るたびに感じますが、非常に気持ちのいい車です。