みやこしのブログ一覧

先日の車高調ミニオフのとき、我らがBOBさんはメインカー？　のクリッパーバンで現れました。「試乗記を書け！」とのりられたので（笑）、書こうかと思います。真面目にクリッパーバンなんて語られることもないでしょうから（笑）

クルマは現行型の変なグリルになったやつ。ヘッドランプレベライザーも付いています。このグリル、どうせなら元祖クリッパーのアイデンティティである楕円と＋マークを合わせたグリルにすれば良いのに。じゃなきゃあえてクリッパーを名乗ることもないと思うのですが。全く今の日産はセンスがないというか期待に応えてくれない。

閑話休題。

グレードはDXで、トランスミッションはもちろん5MTです！　軽のNAでATなんて乗るもんじゃないですからね～。このクリッパーバンは我がミニカと同じ3G83のSOHC 12バルブエンジンを搭載しています。車重は890kgでミニカとは150kgもの差。前に乗ったタントカスタムのNAと同じ車重です。この辺りがどう出るのかが楽しみでした。

結論としては、ギヤ比のマジックで普通に乗る分には結構楽しいです♪　元々このエンジンは前のミニカバンでも証明されているようによく回るエンジンなのですが、BOBさんの調教もあいまってさらに回ります（笑）　１速がかなり低いので、初めて乗るとガクンガクンです。２速からでも十分スタート出来るぐらいです。BOBさん曰く、「３速入れっぱなしでずっと走れる」とのことでしたが、あながち間違いでもないと思います。

最後まで妙な感じだったのはシフトフィール。「ガッキン、ガッキン！」と入りはいいにしても、スポーティとは言い難いですね（苦笑）

暑かったのでエアコン付けっぱなしで走っていましたが、十分パワフルな印象でした。エアコンONであからさまにパワーダウンする赤ミニカとは全然違います…エアコンと言えば、「なるほどな」と思ったことがあります。セミキャブスタイルなので、エンジンはお尻の下。エアコンのユニットはボディ前部にあるためにエアコンがエンジンの熱の影響をあまり受けない！　というわけでよく冷えますね、これ。軽のNAエンジンだとそれほど熱は持たないので、ミニカでも某VZ-Rみたいに熱風しか出て来ないなんてことはないのですが、これはセミキャブレイアウトの利点と言えば利点ですね。年中暑がりな私にはいいかも…

とは言え、バン用のペンペラペンのクッションにビニール生地のシートだと年中シートヒーター状態だから暑いですね。この点はセミキャブ＋リヤミッドシップのホンダ系のレイアウトがいいのではないでしょうか。

セミキャブの難点と言えば難点なのが足元が窮屈なこと。足元にボッコリとタイヤハウスが出っ張っているのでたまりません。慣れるまでは「全部のペダルを踏んでるんじゃないか？」と思えて目茶苦茶怖いんですよ。足の大きな方には悲惨でしょうね。ハンドルの位置は自然だと思います。パワステはかなり軽めじゃないですかね。

この日は風も割と強かったのですが、街乗り程度の速度域であれば風に煽られる恐怖はありませんでした。ペダルレイアウトから来る運転すること自体への恐怖がありましたが、しばらく乗っていれば慣れるので乗る前に思い描いていたほど怖いクルマではないですね。あのBOBさんが乗ってもひっくり返りそうな挙動は示さないと言うんですから、やっぱり三菱の軽商用車は良く出来てます(^^)。

参考までにリヤシートの居心地についてですが、これはちょっと…でした。もちろんミニカバンのリヤシートとは雲泥の差（広さが）ですが、背もたれも小さいし角度も立ち気味なので短時間でも辛いです。ミニカバンのリヤシートの方が背もたれの面積自体は大きいので、もう少し居心地が良かったような気もします。静粛性は、ミニカバンと共にクルマの性格を考えれば優秀だと思いますよ。エンジンが室内にあるので、回せばうるさいに決まっていますが、それほど我慢ならないほどではないです。よっぽど現行アルトの方が常にノイジーな感じでしたから。

「軽の1BOXでNAだったら全然走らないだろう」と思っていた期待は見事に裏切られ、改めて3G83エンジンの優秀さを思い知った試乗になりました。軽の1BOXはスペース的には魅力だけど、走っても全然面白くないだろう…という思い込みがありましたが、走りも意外に侮れないもんですね。FRのMTだからなのか、ワゴンＲやタントでは全く味わえなかった運転の楽しみがありました。

このクルマに関しては、５速のギヤ比をもっと低くした方が燃費にも最高速にも良いと思います。３速と４速が妙に離れている割に、４速と５速がそんなに離れてないというよく分からないセッティングなんですよね～。

ちなみに燃費は、BOBさんがガンガン回して乗っても13km/lまで行くそうです。このエンジンは恐ろしい。

ミニカ買う前に乗らなくて良かった（苦笑）でも軽の1BOXというカテゴリーは正直なところ、結構魅かれてたりするんですよね…たった0.66Lのエンジンであの箱をあれだけ走らせて10km/l以上の燃費を記録する。排気量や限られたボディサイズの中にいろいろなことを凝縮させてかつ安く造らなくてはならない。軽自動車にはボディも排気量も際限なく膨らんで行く登録車よりもよっぽど（日本的）技術者魂を感じます。