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イイね!
2012年12月12日

スバル考 (その2)

その1で、ざっくりとスバルの現状を薄く総括して見ましたが、今度はスバルの中核技術のAWDについて、ちょっと考察したいと思います。


AWDを語る場合、私は3つの切り口が有ると考えています。

第1の分類は「用途からみた特性」です。

WRCに代表される高速高運動性とでも言えばいいのか、清二いわく「ハイパワーターボ+4WDにあらずんば車に有らず、峠のキングはランエボよ」というカテゴリーの車です。このカテゴリーの核は、いかにハイパワーを路面に伝え高いベクトル変化を獲得するか、に有ります。これをひとまず「①ハイスピードAWD」と呼びます。

次は路面状況の変化に寄らず、常に安定した姿勢を維持し、タイヤのグリップをいかに保つか、日常生活における車の挙動でハンドルで指示したヨー以外を出さない車です。これを「②ハイスタビリティAWD」と呼びます。(メーカのプロパガンダで、いかにも高速で鋭い、曲がる!をアピールしますが、AWDの本質は「真っすぐ走れる」です。ハイパワーな車が真っすぐ走れるためにAWD化したというのが真実だろうと思います。ですが、「民衆には真っすぐ走る」よりも「良く曲がる」のほうが受けが良いのでしょう。

最後は本格的なクロスカントリーの凹凸低ミュー路での機動性確保を主眼にした、いわば軍用車両のようなカテゴリーです。これを「③モビリティAWD」としておきます。



第2の分類は「構造からみた特性」です。

メカニズムで見たAWDには
①センターデフ制御型AWD
②前後軸クラッチ連結型AWD(パートタイム型:FF型やFR型ベースの切換え式)
③前後軸電子制御連結型AWD(スタンバイAWD)
に大くくりされる。これに重要な、左右デフの制限あるいは制御がセットになって、初めてAWDの性能が生きるようになります。机上の理論でなく、実際はこのメカニズムによってきまるので、これで語るのも有りですね、これが第2の見方。


そして第3の分類は「挙動から見た特性」(これ重要)
①ブレーキスリップの挙動(ABS制御)
②アクセルスリップの挙動(トラクション制御)
③ヨー変化(重心とヨーモーメント)
と言った、車の挙動を通しての見方。


AWDを語る時、いずれもこれらのどれかの視点で比較されたり、分析されているように思います。どの要素も互いに連結された話なのですが、これらの層別を頭に置いた上で、お読みいただくとわかりやすいかも知れません(笑)。



さて、アウディークワトロの登場で幕開けした、ハイスピードAWDは、戦闘マシンとしてとにかく4つのタイヤの摩擦円を常に個別最大に使えるように運転し、制御されることが前提です。具体的には荷重を掛けたタイヤに駆動力を求めるのか、コーナリングフォースを求めるのか、を総合的に最大化させる運転になります。得られるご褒美は最短の走行タイムです。


次がスバルの本質である、ハイスタビリティAWDですが、その前に、、、、
 ポールフレールさんのポルシェ本に、水平対向12気筒のモンスター、917の話が出て来ます。栄光のルマンでマックイーンが乗ったやつですね。 

この時代、ハイパワー車はどれも真っすぐ走らないのですが、結局テストドライバーが最も運転しやすかったのはリアデフを持たない直結車だったと言っています、わかりますか?。私も怪しいショップのデモ車で900kgに400psのFR車乗りましたが、リアは溶接デフロックでしたが、これが飛ばしてさえいれば、チョー乗りやすかった。帰ってきて駐車するのがえらい大変だったけどwww。

そういうわけで「駆動力のトルク配分をする」ということはどういうことか、ちょっと考えてみてください。

もうひとつ違う例ですが、FFの車両でハイパワーな奴は、ハンドル取られるので注意が必要ですね。これにはドライブシャフトの不等長から来るもの、サスペンションのスクワット(トラクション抜け)から来るもの、左右デフの作用によるもの、等が有ります。けれどもFFなので基本重心より前を引っ張る駆動故、スピンモードには入りにくい(タックイン作用で巻き込みスピンする場合はありますが)基本特性が有ります。

さて、トルク配分が後ろ寄りで、50:50でなく30:70とか、うたわれますし、私のB4では45:55~60:40だったかな?まで連続可変制御とか、GT-Rでは0:100~50:50までとか?、ま、色々あります。

ですが、バッサリ切ると、アクセルオン側で制御するアクティブ駆動輪分配制御か、路面とのスリップ検知によるパッシブ駆動輪分配制御のいずれを主体としているか、に分かれます。

要は、駆動力配分なんて、タイヤがスリップするまでわかんねぇし、タイヤの許容グリップも荷重変化で大きく時々刻々変化するってことです。なので、トルクをたくさん使えない低ミュー状態では、①前に進ませることと、②左右輪の推力変化で車にヨー変化を起こさせないこと ③前後軸の回転差をどうするか、この3点のバランスをどうするか、という哲学が必要です。

(つづく)
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Posted at 2012/12/12 00:59:27

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この記事へのコメント

2012年12月12日 1:43
こんばんわ。

大変に興味をそそる話題で思わず読みふけってしまいます。
また寄り道させてしまっては恐縮なので、先ずはつづきを楽しみにしておりますが、一点だけ。

マツダのHPに「マツダ技報」ってのがあって、今年の論文のひとつに「新世代4WDシステムの紹介」というのがあります。
http://www.mazda.co.jp/philosophy/gihou/pdf/2012_No035.pdf

マツダ技報2012はCX-5のアテンザの特集となっていますが、この4WDシステムの論文はCX-5に採用されているにも関わらず独立して掲載されていることから、CX-5用という訳ではなく複数の車種に塔載することが想定されていると踏んでいます。

「駆動力マネジメントコンセプト」を再構築し、4WDシステムを再設計したということで、マツダの最新のAWD哲学が解ります。きっとご興味があると思い、紹介させて頂きました。
コメントへの返答
2012年12月13日 0:25
こんばんは。

技報の紹介、ありがとうございます。
今のマツダのAWDが良くわからなかったので、参考になりました。 以前CX-5の試乗に行った時、セールスに聞いたけど「最近よくあるフツーのですよ、普段はFFで・・」と言ってました。

さすが非常に的確に、狙いを表現されてまして、偽りなしですね。

もともとFFで、普段のスタビリティには必要ないと考えてるのでしょう。 わざわざ燃費悪くして、常時4輪回しているには、それなりの理由と見返りがあります。


まとまりない文章ですが、もう少しお付き合いくださいw。 

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