地元の芋煮会で、「牛タンの塩釜焼き」ならぬ「牛ロース」の塩釜焼きをつくり、それなりの味には仕上がったのですが、反省点がありましたので、ここに書いておきます。
参考にしたのは、ヤマハリゾート合歓の郷の総料理長・山崎大樹氏のレシピ。岩塩の代わりに粗塩を用い、ワインやブランデーを用いるところはカット、竹皮を半紙で代用して肉をくるむなどしましたが、基本は守ったつもりです。
ですから、できあがったものは、旨いことは旨いんです。でも、山崎氏が調理した写真のような「レア」な状態にはなりませんでした。ちょうど、よくある市販のローストビーフのような感じ。もちろん、もっとジューシーだし、塩加減もほどよくて、何も付けずにそのままいけるんです。
しかし、です。ステーキとして焼いてレモンバターのソースをつけて食べたとしたら……と考えると、ステーキにしたほうがよかったかも、と思えたことも確かでした。
焼き過ぎたのか?
そんな反省をこめながら、調理手順をたどってみます。
【調理手順】
①牛ロースのブロック(1kg)にクレイジーソルト(岩塩ベースのハーブ系味塩)をまんべんまぶして30分ほど馴染ませる。
②粗塩2kgに卵白2個分を加え、よく混ぜ合わせる。
③ダッチオーブンに底網を置き、その上にアルミホイルを敷く。②の塩をアルミホイルの上に薄くのばし、半紙3~4枚でくるんだ牛ロースのブロックをその上に置く。さらに肉の全体を塩でくるむように包み込む。
④ダッチオーブンを火にかけ、下は弱火、上は中火程度になるように火力を調整してローストする。
⑤45分間ほどローストしたところで、ダッチオーブンを火から降ろし、塩にくるまれたままのブロックを取り出し、さらに20分ほど蒸らす。
⑥塩釜を割って肉塊を取り出し、粗熱がとれたところで適当な厚さでカットする。
【反省点】
①ローストする温度が高く、時間が長すぎたようだ。
山崎氏のレシピには「(600gの肉は)160~170℃に熱したオーブンで、25~30分ほど焼き上げる」と書かれています。使った肉は1.1kgあったので、焼き時間を45分に設定しました。
しかし、ワタシはレシピを持参しなかったために、「160~170℃」というのをすっかり忘れて、ローストチキンをつくる要領で火加減していました。「160~170℃」といえば、オーブンでは低めの温度です。つまり、ダッチの上火も弱めで良かったようです。
時間もぜいぜい、35分程度でしょうか。
②塩釜がロースト中に割れてしまった。
ダッチを火にかけて40分ほどしたころ、ダッチから脂身の焼けるような匂いがしてきました。匂いが漏れてくるのは「おかしいな」とは思いつつも、肉の塩釜焼きは初めてだったので、こんなものかと思っていたのですが、45分たってリッドを開けてみると、塩釜の上部がパカッと割れているではありませんか。匂いの元は、これだったのです。
その割れたところから直接的に肉が加熱されて、さらなる焼き過ぎにつながったのでしょう。
【教訓】
①肉の塩釜焼きは、焼き加減が「命」と心得る。
②塩釜の焼き加減は、ダッチの上下とも弱火にする。
③加熱中に割れないように塩釜をつくる。
【余談と疑問】
今回の挑戦も含めて最近なんとなく感じていることは、ユニフレームのダッチオーブンはロッジ等鋳型製のダッチのよりも熱伝導率が高いため、同じ火加減だとダッチの内部はより高温になっているのではないか、ということです。
たとえば、スタッフドチキンのロースト時間は、1キロ程度の丸鶏の場合、ものの本には1時間半~2時間と書かれています(そこで使われているのはロッジ製ダッチ)。しかし、ユニフレームの添付レシピには1時間と書かれていますし、実際に800g程度の若鶏二羽でタンドリーチキンをつくっても、1時間できれいにローストされます。
この辺り、どうなんでしょう。何かご意見のある方がいましたら、コメよろしくお願いします。
長文失礼しました。
ここまでお読みいただいた方、ありがとうございます。
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野外料理 | 日記
Posted at
2005/10/26 23:45:11