
第6節、高速サーキット2連戦。
舞台は、インディアナポリス、そしてモンツァ。
晴天に恵まれた早朝のインディアナポリスでは、フリー走行に向けて各チームがマシンの調整に余念がない。
フリー走行は、予選そして決勝に向けてマシンの状態を確認する大事なセッションである。
と同時に、ライバルチームの仕上がり具合を確認できるまたと無いチャンスでもある。
各チームが、おのおのタイミングでピットを後にしフリーセッションを開始する。
タイヤハンデによるスタートタイヤの違いがある為、チーム毎にタイムはバラけている。
そんななか、ハードタイヤ組がソフトタイヤ並のタイムを計測した。
と言うより、ソフトタイヤでフリー走行を行っていると言った方が正しいだろう。
決勝でのタイヤ交換を意識している事は容易に想像がつく。
ソフトタイヤ組への宣戦布告だ!
予選は大方の予想通り、ソフト組が上位を占めた。
ハード組は予選結果に一喜一憂せず、決勝での追い上げに意識を集中。
グリッドに整列したハードタイヤ組は、「タイヤ交換してからが勝負だ!」
そう思っていたに違いない。
スタートと同時に、獰猛なGT by シトロエンが咆哮を上げ1コーナへ飛び込む。
総勢9台によるレースがスタートした。
ソフトタイヤ組がレースをリード、ハード組は我慢のオープニングラップ。
そして、一周目が終わる頃レースが動き出す。
ハードタイヤ組が大挙してピットレーンに入ってきたのである。
ジャッキアップ、そしてタイヤ交換。
ここでタイムのロスをしてはならない、想像できない程のプレッシャーがピットクルーを襲う。
かたやソフト組は、このタイミングでギャップを少しでも稼ごうと猛アタック。
その結果、ハード組がピットアウトする頃にはギャップは約40秒!! 波乱の様相を呈してきた。
40秒のギャップを埋められるのか?
タイヤ交換組に一抹の不安が襲う。
しかし、このままレースを終わらせる気はない。
少ない可能性を、追いつく事を信じて、ただ前を見据えて先頭を追いかける。
しかし、ファイナルラップになっても先頭グループのうしろ姿が見えない・・・
この時のギャップ約25秒。
ここに来て、追いつくどころかノーポイントの可能性が出てきた。
焦る交換組、してやったりのソフト組。
追い付く事を信じた交換組の追い上げ空しく、ソフト組はタイヤ交換組に19秒の大差を付けてゴール。
3位以降はノーポイントという大波乱のレースとなった。
この大波乱のレースを制したのは、タイヤ交換の可能性を提唱した星野選手である。
なかなか興味深い。
この結果を受けて、次のモンツァラウンドでは殆どのチームがタイヤ無交換でレースを走りきる事になった。
第6節はタイヤ交換のハイリスクが証明された結果となった。
残すは4ラウンド。
どのサーキットもテクニカルコースであり、ハードタイヤでは到底敵わないだろう。
その状況を打破する為には、ソフトタイヤに交換するしかない。
しかし、今回のような大波乱が今後起きないとも限らない。
守りの走りか、攻めの走りか。
どちらにしても、『伝説最速の男』が決まるまで、あと4つだ。
Posted at 2012/12/18 00:05:40 | |
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