南多摩尾根幹線道路という道路が多摩ニュータウンの南側にありますが、この道路は名前の通り多摩丘陵の尾根上を東西に走っており、その北側斜面を開発したところを多摩ニュータウンと呼んでいます。
南側も開発される予定があったそうですが、バブルの崩壊によりその開発がストップしたと言われています。
そのため、南側斜面は今も多摩丘陵の元々の里山の風景を残しています。
今日は、その里山の風景を体験しに電動ママチャリでおよそ1時間の旅に行ってきました。
下の地図が今日走ったトラックログです。
南側は町田市内ですが、中には自転車を走らせてはいけない自然保護地区もありますので注意が必要です。

地図上の上にある卍のマーク、妙櫻寺がスタート地点です。同寺の駐車場の入口から入り、砂利道をそのまま進んで行き、下り坂を下って行きます。

下り坂を下りながら右カーブに入り、さらに下ると恵泉女学園大学の農場が見えてきます。その横の道を道なりに進みます。
上の写真が農場です。奥の方まで谷が広がっています。

上の写真は、地図上の右下部分にあたります。ちょうど上の道から降りてきて、道は右に続いていますが、今回は左の道へ進んで行きます。
左の道は布田道といいます。
下の写真は、上の写真の後側を写したもので、下の写真の右側に写っている道が、上の写真の左の道です。

布田道を進んで行くと、関谷の切通し、小野路宿方面へと向かいます。

今回見たかった地形の1つ目の場所、大犬久保谷戸(おいなくぼやと)という場所です。
多摩丘陵には無数の谷筋があり、同地方では谷のことを谷戸といい、それぞれ◯◯谷戸と呼称していました。
今でも、その名前が残っている場所が多数見受けられます。
地図上では下の方から窪みが真ん中の方まで食い込んでいる部分がありますが、それが同谷戸です。

大犬久保谷戸の後側にある道標です。南方向を向いているので、地図とは逆向きになります。

地図の左下部分、関谷の切通しです。谷戸の標高80㍍付近から、この切通しまで急な坂を上がります。
電動自転車で良かった!切通しの標高は100㍍位なので、一気に20㍍の高低差を上がったことになります。

切通しにある道標、近藤勇も通ったと言われています。
何でしょうか、この辺はものすごい違和感が漂っています。
道の狭さと切通しの切迫感、急坂の威圧感が重なって落ち着いていられない感じがします。

切通しを抜けると景色が開けてほっとします。
地図上では左側の南北に伸びている道に出たことになります。
南に向かうと小野路宿があります。
昔、宿場町として栄えた場所で、新撰組の近藤勇が剣術の出稽古に訪れた場所としても有名です。

上の写真は、切通しの出口です。
前にこの場所に来た時は、何か入っていき辛い感じがして行きませんでした。

そして、北上していくと、民家へ入る右側の道と、鎌倉古道へと向かう左側の道の分岐があるので、左側へと進みます。
上の写真は鎌倉古道に入ったところ。
この道は舗装されてなく、木々に囲まれて徐々に暗くなり、一人で来るのが怖いくらいです。
夏はマムシ等注意した方が良さそうです。

上の写真、私道で入れませんでした。この道を行くと、先ほど通った大犬久保谷戸を上から望むことができたのですが残念です。

そして、上の写真の尾根の向こう側が大犬久保谷戸です。つまり尾根を越えて来てしまいましたので、今日の冒険はこれにて終了です。
この先は普通の道になり、恵泉女学園大学の裏側を通り、妙櫻寺に戻ります。
小一時間ほどでしたが、時空間を超えたような体験をすることができました。
でも、今も田畑を耕してそこで生活をしている方々が沢山います。
散策もそういった方々の迷惑とならぬように行かないといけませんね。
特にこういった散策は、その土地が公のものなのか、私有地なのかよく見極めて行かないと思わぬ失敗をするので注意が必要です。
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2017/05/06 23:55:07