私が初めて山に登ったのは、小学4年生のころの乗鞍岳(3026m)でした。それからは毎年夏休みの初めは、祖父に連れられ北アルプスに登っていました。その後中学高校と過ぎるうち、日本の3000m峰21座のうち9座(
富士山を含める)を登っていました。ということで山屋の端くれとしては、関西にいるうちにどうしても登らねばならぬ山がありました。気温は30℃を越え、熱中症の危険があるのはわかっていても、登らねばならぬ、と(力みすぎw)
←海遊館より天保山方面を望む
その山の名は 関西山岳の雄「
天保山」。
7/16に念願の初登頂を果たせましたので以下にその顛末を。
□天保山登頂記 2012/07/16-------
海遊館を一通り見終わったのは13時頃。外に出ると、そこは梅雨も明け灼熱の夏空が広がっていました。この日は朝食もそこそこに出かけたので、まずは昼食をとることにしました。登山口①にある
昭和なイメージたっぷりの商店街をしばし探索・・・かすうどん屋さんを発見。かすうどん・・・大阪ならではですね。
さっと腹ごしらえを済ませ、いざ天保山に向かうと最初に見えたのは巨大な観覧車②。スッキリとした青空のもとで眺望もいいだろうとは思いましたが、この後の天保山山頂からの眺望に期待し今回はパスしました。
歩き始めは左手に大阪港の旅客用桟橋を見ながら進みます。防潮堤③の可動扉は派手な赤に塗られ大きな数字が描かれていました・・・日本離れした大胆さがなかなかいいですね。
しばらく山道は舗装路です。歩きやすいことこの上ないのですが、この日は気温が30℃以上あり、かつ、強い日差しだったこともあり、路面の熱さと強い照り返しに耐える厳しい登りとなりました。
5合目あたりになるのか、江戸時代の様子を描いた壁画のあるゲート④がありました。そこの説明を読むと、天保山は生駒山から比叡山、六甲山まで一望できる場として江戸時代から庶民のレジャーの場だったとのこと。ここからは本格的な山道になりますが、眺望に期待して頑張ることにしました。
すぐにルートは右手(南東)側の稜線の斜面をトラバース気味に進み、やがて樹林帯に入りました。木々の日陰にほっとします。そこかしこに清楚な高山植物の花も咲いていました。写真は天保山山系を代表する花「ヒメジョオン」。
それにしても酷暑の中の日陰は助かりますね。また高度が上がったせいか、やや強い風も吹き始め汗を乾かしてくれます。ほっとして花の写真を撮りながら進みました・・・が、しかし・・・そういう気のゆるみは危険ですね。このあと思わぬ判断ミスをすることに・・・
樹林帯を抜けると右手の稜線が低くなりつつつながっていました。また正面やや左手には巨大なオベリスクがありましたが、山頂であれば当然稜線上だろうと安易に考え、右の斜面を登る(これが厳しい階段!)ことにしました。
実はこれが大きな間違いでした。
山頂は稜線ではなくオベリスクのすぐ近くにあったのです(汗)「おかしいなぁ」と稜線上をしばし彷徨いましたが、フト見下げるとそこに山頂を示す看板が見えました(ホッ)
今思い返せば単純な判断ミスですが、そういったことが山岳事故の原因になるのですね。(反省)
急いで稜線を下り、念願の天保山山頂⑤に到達しました。酷暑の中、一時ルートをロストするという失態をしてしまったこともあり、感動もひとしお。で、三角点にタッチまでしちゃいました(笑)
ただ残念だったのは思いのほか眺望がきかなかったこと。一応山頂からパノラマ写真は撮ったのですが・・・画面左(東)は樹林帯、中央(南)は先ほど迷い込んだ稜線、右(西)はオベリスクということで、ほとんど眺望は得られず(残念)
山頂付近には数か所ベンチも設置されておりそこでしばし休憩。暑い中でも山頂の風は気持ちの良いものでした。
下りはまだ余裕があったので例の稜線を登り返し、そのまま稜線上を帰ることに。途中稜線は広いピーク⑥を越え最後は階段で一挙に高度を下げるルートです。そのまま登山口付近まで歩き、最後に
カフェで冷たいものをいただいて帰りました。
天保山は日本で一番低い山として知られていますが、決して侮ってはいけません。充分に準備してお出かけ下さいませ。
参考コースタイム
①登山口(天保山マーケットプレース)13:30→②大観覧車下13:35→③防潮堤13.37→④ゲート13.41→⑤天保山山頂13:46(休憩10分)13:56→⑥広いピーク14:00→⑦登山口(クマカフェ)14:11
----------------以上 天保山登頂記でした。
※この登頂記は事実に基づいたフィクションです。一部にあからさまな誇張等が含まれます。
※特別な理由がない限り、わざわざ行く必要はありません(たぶんw)
※ちなみに最後に寄ったカフェ「
Kuma-Kafe」は居心地の良い店でした。
天保山マーケットプレースのゴチャゴチャに疲れたら、こちらがお勧めです♪
Posted at 2012/07/19 20:51:07 | |
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□近場で発見の旅 | 日記