二か月ぶりのブログアップであるが、元気に過ごしていない。9月初めの突然の関節炎に始まり、その後足の腫れは治まったものの、今度は手が腫れてきて、皮がめくれてボロボロになってしまった。指紋認証が通らず大変だった。9月末には激しい耳鳴りが始まり、朝から晩まで鳴り続けるようになった。10月は忙しく日本に一時帰国、大勢の来客に対応、会社の会計や税務、TP(日本語はなんだっけ・・・移転価格?)の問題に対応しているうちに、暦の上では師走である。ベトナムでは実感が湧かないが、金曜日の朝4時に高熱(39℃)で目が覚め、病院に駆け込んで真っ青なタイ製の解熱剤を飲んだらあっという間に37℃まで下がり、季節感を覚えている次第である。
さて、不具合自慢はこのあたりにして、海外にいると、日本にずっといる人との間に認識のずれが生じるように思う。その代表的なものは、
「日本製品は抜群の品質で格別の信頼を得ており、技術と努力でアジア唯一の先進国入りを果たした日本は世界から尊敬と興味を集めている」
という認識だ。
海外にいると、そういう認識は3,40年前は正しかったかもしれないが、今は現実と異なると思うのだ。しかし、日本から来たばかりの人、特に50代以上の「高度成長期」を知っている人達は、未だにそう信じているようなのだ。そういう人たちは、ベトナムを見て「まるで日本の昭和40年頃のようだ!」と感想を漏らす。そして、日本ではすでに絶滅しつつある「残業まみれ」で「モーレツ」な「会社ぐるみ」の取り組みで、「若者たちに夢を」などとポエムなことをいいつつむやみな生産拡大に引っ張りまわすという昭和チックな経営手法がベトナムでは通用すると錯覚しているように見える。
また、その人たちは英語ができないことが多く、日本語対応ができる日系業者としか付き合わないし、日系の工業団地に入居するから、同様の価値観の人とだけしか交流しない。一度、工業団地のミーティングに西洋人が来たことがあったが、インフラ整備の問題について質問した際、国際的なビジネス感覚では理解できないような低レベルの回答を日系管理会社から得てから、ミーティングには来なくなってしまった。日系工業団地のミーティングや親睦会は、日本人とだけ交流したい日本人のための「たまり場」であり、そこに西洋人が参加しても得るものがないことを認識したのだと思う。
それに、日本人がよく口にする「サービス品質、おもてなし」ということについても、最近感じたことがある。近所のスーパーが日系流通業者と提携して、日系コンサルタントが経営指導にあたったことがあった。
以前記事にしたことがあるが、その指導でスーパーの店員が日本と同じように笑顔で「シンチャオ」とお辞儀するようになった。そして、日本製商品の陳列が増えた。私はそれに非常に違和感を覚えた。そのスーパーの客は日本人以外がほとんどだからだ。その後、そのスーパーはベトナムの財閥「ヴィングループ」に買収され、店内には同じくヴィングループの「ヴィンファスト」の電動スクーターが展示されるようになった。客足は減ってはいないようである。ヴィンファストはコンパクトカー、セダン、SUVの3種のベトナム国産車(中身はGM)を発売し、現在予約が殺到している模様である。
日本車神話なんて過去の話である。ベトナムで走っている日本ブランド車はほとんどベトナム生産で、台数的には韓国車のほうが圧倒的に売れている。また、富裕層はドイツ車を好む。商用車は中国、韓国、そしてアメリカ製だ。
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雑感 | クルマ
Posted at
2018/12/03 00:59:11