一日に2つ以上記事を上げることは滅多にないのだけれど、ニュースで気になった記事があったので竜巻の対処法について書いておこうと思う。前に地震の備えについて
記事にしておいて、その内容が東日本大震災のときにかなり役に立ったので、竜巻についても役に立つ場面があるかもしれないと思うからである。
私は竜巻多発地帯であるアメリカ中西部に住んでいたことがある。そこでは毎年のように竜巻で被害を受けている。そこで、ドップラーレーダーによる竜巻警報システムと竜巻からの避難マニュアルが整備されている。
竜巻警報が出された場合、ストームシェルター(竜巻避難用地下室)がある場合にはそこに避難する。学校や図書館のような公共の施設にはストームシェルターがあることが多い。では、自宅にいて地下室が無い場合はどうするか。この場合、風呂場の風呂桶の中に入るようにとされている。竜巻が直撃した後の民家を見ると、建物はすっかり吹き飛んで基礎だけになっているのだが、そこに風呂桶だけがぽつんと残っていることが多い。風呂桶は下水管にしっかりと連結されているので吹き飛ばされないのである。それに、風呂桶の壁が高速で飛来する瓦礫から中の人を守ってくれる。竜巻のたびにローカルテレビ局で「竜巻から奇跡の生還!風呂桶の中の少女」みたなインタビュー番組をやっている。確かな実績があるのである。
それでは、建物がない野外にいたときはどうするか。野外で一番危険なのは自動車のような地面に締結されていない、ただ置いてあるだけの構造物である。アメリカの竜巻は規模が大きいので、乗用車だけではなく鉄道の貨車や18輪トレーラーでも吹き飛ばされて粉砕される。そんな中にいたらひとたまりもない。屋外では、地面よりも少しでも低いところ(くぼ地)に伏せてやりすごす。用水路とか、法面に開口している排水管の中でもよい。以前ハイウェイを竜巻が直撃したことがあり、スクールバスの運転手が子供たちをハイウェイ下の土管の中に避難させ、スクールバスは粉砕されたが子供は全員無事だったということがあり、運転手がローカルテレビ局でヒーロー扱いされていた。こちらも実証ずみのサバイバル術である。
Posted at 2012/05/06 23:20:42 | |
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まじめなサバイバル術 | クルマ