引き続きまして撮影機材の要点、4について。
まず、数秒から数分(バルブ)のシャッターを切らなけ
ればいけませんので三脚が必要です。
後で合成処理とかをするなら、ずれないように風の強く
ない所で硬い地面に重い三脚を。
カメラ・レンズは今あるもので対応する訳ですが、写る
確立を手っ取り早く増やすには、知人友人から借りて
台数を増やすのも手です。ついでに持ち主もいっしょに
観測させれば、退屈しのぎにも適w。
最低限 F2.8/ISO400(F4.0/ISO800)は必要です。明るく周辺像の乱れが少ないレンズだとベター。
[カメラによって夜空の高感度ノイズ(背景のザラザラ感)は違いますので、事前にテストしておきま
しょう]
明るいレンズで高感度にするほど相乗的に暗い流星も写りますが、しょぼい物がどんだけ写っても
あまり満足感は得られませんので(暴言)、大物を美しく捕らえる事をめざしたい物です。
ピントは無限大なのですが、暗い場合のAFは安定して精度が出ないです。
[事前に月や輝星、スバルなどでMFの練習を。周辺部の方が解り易いかも。
ライブビューやクロスフィルターなども活用。レンズ側に目印を着けるのも手]
レンズに依っては、絞り解放だと周辺部星像が著しくゆがんだり周辺減光が発生します。
[日周運動やソフトで誤魔化せる部分もありますが、露出との関連もありますので事前にテストして
絞り値を決めておきます]
露出時間ですが、肉眼で楽しんでいる横にカメラを置いて撮る前提だと、一応空の暗い所かな?
そうすると背景が暗いので、星を点像にしなくてもいいなら数分の露出が可能なはずなのですが、
デジカメには撮影素子の熱カブリやホットピクセルの問題があります。ですから、シャッター設定の
ある15秒や30秒が楽です。
連写モードにしてロック付きのレリーズで押しっ放し状態にしておけば、多分メディアがいっぱいに
なるまで撮ってくれる筈です。
[ある程度街明かりのある所で撮る場合は、背景が黒い状態になるよう露出を詰めて下さい。
絞ったりISOを下げると、流星も暗くなってしまいます。また熱カブリは連写1時間連続ぐらいで
最大になる機種もありますので、事前のテストにはご配慮を]
夜は11月ですのでかなり寒いです。リチウム系はマンガン乾電池に比べれば寒さには強い方
ですが、予備バッテリーが必要な場合もあります。
カメラの設定ですが、撮影する時間を減らさない為にはノイズリダクション(ダークフレーム減算)は
できれば切った方が良いと思います。この辺りは熱カブリ等や露出時間との兼ね合いになります。
後でソフトで日周運動処理をする場合、ピクチャースタイル等のエッジシャープ処理は無しにして
おいた方がスムーズに繋がると言われます。この辺りは私もこれからテストなので不明です。
最後に、場所にも依るのですが夜露の問題があります。
風のある高台なら少ないのですが、車の屋根に露が着き始めたらレンズも付くと思って下さい。
極端な場合は霧になって透明度も落ちるので、観望にも悪条件の一つになります。
対策の基本は暖める事なのですが、昔の桐灰式カイロ以外は放熱で消えてしまうのでやっかい
です。
完全に冷えたカメラ・レンズを暖かい室内に入れる時は、内部結露防止の為にビニール袋等で
包んでから持ち込み、1時間ぐらい放置を。
フィルムカメラは基本的には同じなのですが、長時間露光が楽な反面、プリント時の色バランス・
濃さを綺麗に仕上げてくれるプリント屋を探すのに苦労するかもしれません。
まだ日数は有りますが時間や天気は中々思うようになりませんので、メーカーやカメラによって
違う所は各々方にて早めのご確認をヨロシク。
Posted at 2009/10/28 18:49:23 | |
トラックバック(0) |
月・星 | 日記