今年は肉眼で2回も大彗星が見える!なんて景気のいいホラ話もあったのですが、まず来月初旬に太陽に接近するパンスターズ彗星(C/2011 L4)はと。
彗星の明るさというのは不確定な部分が多く、太陽熱の吸収によって明るさに影響する成分をどれだけ放出するかはその時その時で違います。
おおむねの光度変化というのは予想式があるのですが、先方の都合により暗くなったり、まさかの分解で派手な姿になったりと出た所勝負なので、結局は直近の光度データが集まらないと予報の確立を上げるのは難しいのです。
現在南半球の緯度の高い所でしか見えないのですが、低空なので望遠鏡で見るだけでも大変。
満月過ぎて月明かりが減って2月の観測も聞かれるようになりましたが、1月時点の予報通り一番明るい時でも良くて2等星程度にしかならないようです。
この彗星は、近日点の通過後も日没・日の出時の地平線に近い所で北に動いて行くので、3月は完全な夜では無い明るさのある時間に見る事になります。
金星のようなマイナス等級の明るさならともかく、太陽から離れ出してどんどん暗くなっていく状態での低空観察だと、おそらく双眼鏡でも見つけるのは難しいかと。
もちろん低空の開けた場所で、地平線まで晴れ渡っている前提で。
尾に関しては、頭部よりだいぶ暗いのでこの等級だと暗夜でないと無理です。
日が経って更に暗くなってしまいますが、4月に入れば高度が上がって夜間に見れるようになりますので、尾はともかく緑色の光芒がカシオペアのW字に寄っていくのが写せるかも。
リンクいろいろ
・国立天文台の解説ページ
・吉田誠一氏の彗星カタログ
・英語の観測データ1(マニアな方)
・英語の観測データ2(マニアな方)
Posted at 2013/02/07 18:47:19 | |
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