F1熱に冒された20歳のオレが、
イタリアに単身乗り込んだ理由。
それは…
フェラーリに乗るA.プロストを、
ホームコースのモンツァで
応援したかったからだ。
が、せっかくイタリアまで行くんだし、
F1GPだけ観て帰ってくるのもなんだなぁ…と思い、
1991年は4日ほど北イタリア限定で観光もしてきた。
内訳はミラノに2泊、ボローニャに1泊、
そしてアドリア海に面したラヴェンナに1泊だ。
この中で、オレがどうしても
行きたかったのがラヴェンナ。
というのも、高校生のとき世界史を選択していて、
その資料集の中でなぜか興味をソソられた
サン・ヴィターレ教会を
自分の目で見てみたい!
と思ったから。
↑朝(8時くらいだったと思う)の
サン・ヴィターレ教会。
今から1500年近く前、
6世紀半ばに完成した、
ビザンツ様式の代表作
と言われる教会だ。
ここで見たかったのが、
内部の天井や壁面を彩るフレスコ画。
建物の中に足を踏み入れると、
空気がピーンと張り詰め、
まさに静寂と言える雰囲気の中で、
地元のひとと思われる数名が祈りを捧げている。
キリスト教徒じゃないオレは、
その場にいてもいいものかどうか?
と思ったくらい。
なもんで、ここでいかにも観光客な風情で
パシャパシャ写真を撮るのも気が引けたから、
フレスコ画は見るだけにした。
ステンドグラス越しに差し込む
まぶしい朝陽を受けたフレスコ画は、
思わずハッ…と息を飲んだくらいの美しさ。
博物館や美術館とはまるで縁のなかったオレでさえ、
思わず見とれ、心奪われるかのように眺めつづけた。
じつはこの経験をキッカケにF1イタリアGPだけでなく、
イタリアっていう国そのものに
興味を持つようになったのだ。
考えてみれば、ローマでもミラノでもヴェネツィアでも、
見るべきところが
ありすぎるくらいにある。
そして、こっちはまるで理解できないのに、
イタリア語でまくしたてるように
親切にしてくれるひとたち(笑)。
見ず知らずのひとにも平気で声をかけてタバコをもらってしまうような、
日本人にはちょっと理解できないイタリア人の感覚があまりにも新鮮で、
うらやましくもあり、オレはイタリアの魅力に引き込まれてしまった。
なもんで、1992年は1ヵ月、1993年は1ヵ月半、
F1GP観戦を含めてオレはぶらりとひとりで
イタリアの小さな街まで巡ることになったのだ。
ちなみに1991年、初めてイタリアに行ったとき、
40代以上のひとたちはほとんど英語がしゃべれず、
万国共通語だと思ってた「オレンジ」や「グレープフルーツ」、「レモン」が
まったく理解してもらえなかったことに激しい衝撃を受けたため、
(のちにオレンジは“アランチャ”、グレープフルーツは“ポンペルモ”、
レモンは“リモーネ”と知るんだけど…)
1992年はNHKラジオ講座で
半年間イタリア語を勉強して、
自己紹介したり買い物で店員と
やりとりできるくらいの準備はしていった。
さらに1992年はテントとシュラフ、片手鍋まで持って行って、
モンツァサーキットに面した
キャンプ場で寝泊り&自炊したり、
(色んな国のF1ファンと一緒に飲み食いしてすんげぇ楽しかった!!)
1993年は初めてローマを訪れ、10日間滞在して、
映画『ローマの休日』に
出てきたシーンを
隅から隅まで回ったり
(スペイン広場でジェラートを食べるのはお約束ね、笑)
…と、この3年間の思い出は、とてもじゃないけど、
ブログで書ききれないくらいあったりする。
あぁ、もういちどやってみたいな~
自由気ままなイタリアひとり旅!
Posted at 2012/12/23 14:31:41 | |
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