2005年12月23日
ついにフルモデルチェンジした日産のブルーバード・シルフィー。これで、ゴーン体勢後全ての日産車ブランドがフルモデルチェンジした気がする。個人的にはデザインはさておき、なかなか頑張っているのでいい傾向だと思う。
で、今回、2005年の年末慌しい中発表されたシルフィー。写真で見る限りなかなかのできばえのようだったので実車を目にするのを楽しみにしていた。そのチャンスは、クリスマスの雰囲気に沸き立つ銀座に出かけたことで訪れた。
銀座4丁目交差点にある、日産の銀座ギャラリーでは、やはり発表されたばかりの新型シルフィーが展示されている。注目度が高いせいか、多くの人が車に乗り込んではいろいろとチェックしていた。僕もその人の波に入っていろいろいじってみたので、今回はそのインプレッション(ファーストインプレッション)を書いてみたい。
まず外観。ボディーは5ナンバー枠に収まり小ぶりで好感が持てる。最近よくありがちな、Aピラーを立てたミニバン風なセダンが増えている中で、伝統的なセダンの形を守ったような形にまとめられている。ボンネット周りは最近の対人処理のせいかややふくらみがあるものの、デザインでそれほど膨らんで見せないようにすることで、鼻でかなイメージを押さえ込んでいるのは凄い。女性を意識したせいか、全体に流行の丸みを帯びているようだが、男性が乗ってもそれほど違和感がないような気がする。雰囲気的にはティアナの角を丸め、フーガの高級感をちょっとエッセンスとしてふりかけたという感じだろうか。
そして、中に乗り込む。ドアは軽めだが、開け閉めする時の音は意外と重い感じで良い。まずは運転席。5ナンバー好きな自分としては、程よい空間。ヘッドクリアランスも広すぎず、狭すぎず、ちょうどよい。展示されていた車はウッドパネルを装着したモデルだったが、インパネの雰囲気もなかなかだ。安っぽさはあまり感じられない。かといって高級というわけでもないのだが。
ATのシフトノブはそれなりに良いが、自分で変速できないのが残念。この手の車には走りにこだわる人が乗らないということからか、ATは固定だ。そのため、ステアリングにはパドルシフトなどは存在しない。
パーキングブレーキは、最近流行の足ふみ式。リリースする時は、もう一度パーキングブレーキペダルを踏み込む形式だ。この手のブレーキはシート横にあるほうが落ち着くので、自分的には減点。
シートは少し柔らかめ。女性を意識しているせいだろうか。長距離運転にはあまり向かないかもしれない。
続いて後部座席。これが意外と広い。座ると足の前に余裕がある。大人4人乗せて走っても決して窮屈ではないだろう。座面が高いのと、リアドアがやや大きいのか、昇降性もよい。ただ、これもデザインなのか、リアシートの両脇(ドアに近い部分)が妙に内側に傾いている。きちんと座れば気になることはないのだろうが、臨時に後部座席に3人座るとなったとき、両端の人は座り心地が悪くなりそうだ。
トランクを開けると、軽い。女性でも簡単に開け閉めできそうだ。しかし、あまりにも軽すぎて、占める時に逆に力が要る。軽く閉めた後に自動的にきちんと閉めなおす機能があれば、もっと女性にも扱い易いのではないだろうか。トランク容量は5ナンバーサイズの車にしては多そうだ。ゴルフバックも2~3個余裕で入りそうである。ただし、トランクスルー機構はセンタートンネルのみ。リアシートを倒してトランク容量を増やすことができないので、荷物の多い人には少し不便だ。
と、ここまでで今回のインプレッションは終了。実際に乗って走っているわけではないので詳細はわからないが、なかなかよさそうな車に仕上がっていると自分は感じた。
ただ、せっかくここまで作ったのに、残念というのが何点かある。例えば、最近機能を搭載していないこと。クルーズコントロールとかがないのは残念だ。メーカーオプションでもいいのでつけておいてもらったら、30代後半のファミリーユーザーにも受けたかもしれない。あと、もう少し男性に向けた装備も欲しいところ。昔はブルーバードといえば、それなりに走る車だった気がする。「ティーダは小さすぎて嫌だけど、スカイラインやティアナは大きすぎる」という人向けで、走る車だったらまだ需要がありそうな気がするのだが。NISMOのアフターエアロパーツとかでかっこよくなることを期待してみたいところだ。
Posted at 2005/12/26 13:00:58 | |
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試乗日記 | クルマ