皆さんは2009年の秋口に起きた岡山のガードレール串刺し事故を覚えているだろうか。
不運 岡山のガードレール事故に潜むもの。
⇒ https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/15087830/
世間の殆どの論調は、ドライヴァーの運転技量や運転そのものへの問題ばかりであったが、何故、ガードレールが刺さったか、貫通したかと言う観点を問題視する論調が少なかったのは、どうしたモノだろうか。
(岡山吉備ガードレール児童死亡事故)
2009年10月23日、岡山県吉備中央町国道429号で、岡山市在住の女性公務員が運転するミニヴァンがガードレールに衝突。
助手席の長男11歳と後左席の長女8歳が死亡した。
後右席の次女5歳は無事、運転していた女性公務員は軽傷だった。
工事中のガードレールが取り外された区間で道路を逸脱。残ったガードレールの端が助手席側に突き刺した。助手席側の子供二人が絶命。
僕は、この事故現場が工事中であった事、そして貫通したガードレールの端部に「袖ビーム」が見当たらないのが非常に気になっていた。
ガードレールの端部には、「袖ビーム」を設けることが決められている。
大概のガードレールの端部には、仮にクルマが衝突しても、それが串刺しにならない様に「袖ビーム」が付けられているが、実は、それが付けられていないガードレールも意外な程存在するし、問題は、工事などで、一時的にガードレールの一部を撤去した場合、ガードレールの端部にクルマが突き刺さない様に何某かの対策をしなければいけないのだが・・・・
まだまだ、ガードレール端部がむき出しで、クルマなどがぶつかった跡が見受けられるものが多々ある。
実は海外でも、同じ様なガードレールの串刺しの問題があって、施工のやり方など、見習うべきモノが多々見受けられる。
一番、多く見受けられるのが、「袖ビーム」の大型化と、ガードレールの敷設の工夫だ。具体的には、ガードレールの端部を道路に沿わせないで、少し外側に逸らす手法だ。
「袖ビーム」の大型化と弾性を持たせることによって、串刺しを防止。さらに道路に沿わせていないのも串刺し防止策の一環だ。
そうする事によって、不幸にして、ガードレール端部にクルマが突っ込んでも、串刺しにできるだけならない様に工夫されているのだ。
最近、増えているのが
積極的に衝突を吸収しようというガードレール端部の処理 だ。
端部の面積を増やして、串刺しを防止し、さらに衝撃を吸収する。
省みて日本の現状はどうだろうか?
あの岡山の事故で、「袖ビーム」があればと僕は当時述べたが、その状況は今も変わっていないと感じている。
少なくとも、あの事故や、これまでに起こった 「串刺し」 の事故を教訓に何かが変わったかと言えば、残念ながら変わっていないというのが今の日本だろう。
コストや、日本と言う狭い国土の問題が、そうさせているとかも知れないのかもしれないが、こうした事故が再び起きない様に何か方法を考えなければと感じているのは僕だけだろうか?
これまで、ガードレールについて、色々な事をブログしてきたが、そうしたガードレールの本質を知らない、知らされていないという現状も悲しいモノだ。
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Posted at
2014/01/18 22:44:22