植木モーター で C26 を預けて、約一週間の間の為に代車を用意して頂いた。
八代目のカローラ、E110系とも言えようか後期のモデルだ。
もう二十歳を過ぎた、いいお年頃の叔母さまというか、最近はほとんど見なくなってしまったモデルなんだが、そこはトヨタ、ちゃ~んと外観にカローラのアイコンを残しながらモデルチェンジしていっていたので、パッと見た目では七代目か九代目かはクルマに疎い普通の人たちには分からないだろう。(笑)
柔らかい曲線と局面で構成されたエクステリアデザインは、トゲが無く個性という言葉からは無縁だ。
登場した当時は、バブルが弾け、わが春を謳歌していたカローラも例外なくコストカットが行われ、まぁあまり良い評価は得られなかったし、僕も絶対に欲しくは無いクルマの一台だった。
当日は結構な雨が降っていたが、キーを受け取ると、夕方の買い物渋滞の中、カローラを家まで走らせた。
渋滞を抜け、トンネルをくぐり、少々荒れた県道を走り抜けたが、驚くべくは内装が二十年選手というのに、カタピシという低級音が少ないことだ。
ATも、オイルを交換した形跡がなかったが、イヤハヤ、スリップやショックも少なく、実に軽快にカローラを前に進めてゆく。
二十歳の淑女・・紳士か分からない、いいお年頃なんだが、キシミ等が極少でATはまだまだシャキリとしている
しかし、久々にセダンに乗ったのだが、やはりイイ。交差点でフツ~ウに曲がっても、ロールが少ないし、ダルダルに躾けられたスティアリングなのに、自分がイメージしたラインをなぞってくれる。
この頃のトヨタ車のセダンお得意の、ワザとダルにされたスティアリングも、こうした雨の路面では、「オイタはダメよ」とばかりに元気に回してもゆったりとコーナリングを始める。
それにしても、ロードノイズは少ないし、お転婆なスティアリング操作をしても、クルマの挙動に破綻をきたさない様子に、これは、きっと、そこそこのタイアを履いてるに違いないと想像して、最近は、幅広で、厚みの薄いタイアばかり見てるので、カローラの厚みがあるタイアを懐かしいなぁなんて、まじまじとブランドを確かめてみると、
いやはや懐かしい GOOD YEAR のLS2000 を履いていた。
いやぁ懐かしい GOOD YEAR の LS2000 だった。
どうも重量級のクルマでは、芳しい評価の少なかった LS2000 なんだが、軽量なカローラでは、どうしてどうしてなかなかの役者で、ウエットグリップも高く、直角コーナーを曲がっても変なアンダーは出ないし、静かだったのは驚きだった。
懐かしいタイアなんで山が心配だったが確認すると、
軽い事って良い事だ!重心も低いから変な変摩耗は少ないし、ロードノイズだって低くなる
五部山くらいなんだが、変な変摩耗もなく綺麗にへっていた。五部山でも軽量で重心の低いカローラでは、まだまだ大丈夫そうであった。
バブルが弾けて、安っぽくなったとか、ダルダルのスティアリングに没個性なデザインと当時のクルマ好きにも見向きもされなかったカローラなんだが、まさにセダンの王道で、重心が低くて、なにより軽量コンパクトなボディは、最近ミニヴァンばかり乗っている身としては、やはり運転が楽しいと感じて仕方がなかった。
僕の世代は、最初は中古の「軽」か「小型車」、慣れてきたら、ひとつ上の大きなクルマと、ステップを経てLクラスのクルマやスポーティなクルマに乗り換えて来たのだが、今の人たちはいきなり、それなりのクルマに乗ってしまって、実はクルマ本来の楽しみを知らないのではと思ってしまう。

徳小寺が510以降長く乗っていた ファミリア サルーン の 1.5XG 若いなぁ(笑)
僕は親父から 510 を受け継ぎ、セミトレの醍醐味を知り、御釣りを喰らいながらカウンターの練習をしていた。故障も愛嬌で、シンプルな構造だったので、あぁでもない、こうでもないと工夫しながら治していた。
それから、幾つかあって、ファミリアのサルーンのXGにも乗っていたが、登りは、とにかくパワーが無くどうしようもなかったが、下りになると、いやぁハッチバックより実は前後のバランスが良く、当時の元気印のセリカやシルビアを追い回す実力があった。
今回、カローラに乗って、そんな甘酸っぱい体験を思い出してしまった。
免許を取ったら、小さな車に乗りなさいとは言えないけど、ミニヴァンも良いけどハッチバックやセダンを経験してからでもミニヴァンは遅くないと言いたいと感じた次第なのだ。
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Posted at 2019/11/03 22:31:40