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2005年10月23日

鋭角 初代アルシオーネって何だったんだろう?

鋭角 初代アルシオーネって何だったんだろう? 皆さんは初代アルシオーネを覚えているだろうか?

それまで、独特のメカニズムを生かした小型車や大衆車と呼ばれるクルマ造りでは定評のあった富士重工が、日本の国民の所得の増加と、より幅広いジャンルのクルマを造りたい・・という願望の元に造られた、FF&4WDの富士重初のスペシャルティーカーであった。

もともとは'85年の北米スバルでリリースされた「スバルXT」の国内版と言えるのだが、富士重工はアルシオーネの開発に関して、富士重工だから・・という個性を重要視して開発したのだった。

まずは・・・

1).元航空機メーカーとしての「空力」の追求。
2).水平対向エンジンを生かしたエクステリア、レイアウト。
3).富士重として解釈した先進性。

が大きな柱だろう。



具体的には、直線を生かしたシャープなラインで構成された「空力ボディ」。。
これは外観を見て頂ければ、まさに、その通りというエクステリアデザインである。
これで空気抵抗係数は何と「0.29」しかないのだ!!

それまで、「空力ボディ」と言えば、流面形で曲線と曲面がぐにょぐにょ・・というのが相場だったから、これは世界中のクルマメーカーが驚いたのも無理は無かった。

しかし、余りにも直線平面基調のデザインは・・・

「走る三角定規」!!(ノ゜ο゜)ノ オオオオォォォォォォ-

とか、

口の悪い連中からは、富士のCADには「circle」とか「curved surface」なんていうモードが無いか「壊れてるんだ!」などと言われてたもんである。

もちろん、その思想は内装まで及んでおり、おおよそ、これまでの国産車には見られなかった斬新なアイディアも多く盛り込まれた。



ハンドルの上下と連動する「メーターパネル」、デザインし過ぎて機能的でも美しくも無い「ステアリング」。

デザイン重視で、アームレストの真横に付けられた、使い難い「パワーウインドのスイッチ」・・とその特徴を上げれば枚挙にいとわないだろう。

メーターは当時大流行していた「デジパネ」もあって、「デジパネ」の表示は、色がアンバーで、真ん中にクルマの画が描かれており、ちょっとカッコ良かった事を思い出すのモノだ。



そうそう・・・「空力」と言えば、如何に空気抵抗を減らすかに細かいところまで、考えに考えて、例えばドア開閉のノブには指を差し込むと奥に倒れこむ「カヴァー」がされていて、通常はボディと「ツライチ」になるようになっていた。

しかし、アイディアは良かったが、このカヴァーは、長年使っていると、爪やキーなどで傷だらけになって見栄えがよくなかったし、何より、内蔵されたバネが経年変化で劣化して、空けたはいいが、永久に締まらなくなる・・奥に引っ込んだままになる現象も散見されたのであった。



また、デザイン重視のエクステリアやインテリアの影響で、スペアタイヤの置き場所が無くなり、遂にはトランクの上部に「テンパー」タイヤを吊るす・・という前代未問のレイアウトまでやってのけてしまったのであった。

果せるかな、この個性的なアルシオーネは、北米はもとより国内でも販売の不振を極め、富士重工の経営に少なからずとも影響を与え、日産やその後のGMの配下へと・・・という道筋を作ったヒトツの要因ともなってしまった。

しかしながら、それまでFRが当たり前だった高級車やスポーティカーのジャンルに、FFとか4WDといったメカを採用した富士重工の英断は、現代をみれば先進的であったし、エクステリアだって、これ以前も以後にも似たようなクルマなんて存在しない、独特のモノがあった。

初代は、末期になると2.7Lの水平対向6気等を搭載したモデルが登場して、さらにヨンクも格段に進歩して、この後のGT-Rなどよりも遥か先に「アクティブトルクスプリット型」の四輪駆動システム「ACT-4」を搭載して、ヨンクの富士重の先鞭を付けた。

初代アルシオーネは、良くも悪くも、この後の富士重工の道筋を作った「功労者!?」だったのかもしれない。

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Posted at 2005/10/23 09:10:05

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この記事へのコメント

2005年10月23日 9:45

プゥーと申します、よろしくお願いします。
 アルシオーネ、はっきり申しまして好きな車両ですね。
現在、スバルのトップモデルがレガシィ?になるのはチョト寂しい気がします、特にこれの2代目モデルSVXでしたっけ?本気で購入したいと思った時期が有りました。
 水平対向6気筒を積みあのスタイル、初代の直線的スタイルから少し丸みを入れた2代目、水平対向を生かした低いボンネットに低いスタイル、スバルの持ち味を十分生かした車だったのに、アルシオーネシリーズは作り続けて欲しかったです。
コメントへの返答
2005年10月24日 1:36
二代目のSVXは、まったくもって富士重工でないとできない素晴らしいクルマでしたね!
ジウジアローの美しいエクステリアデザイン、そして、フラット6の奏でる幻想的なメロディ。。。今でも、街を走っている姿を時々見ますが、まったく古さを感じさせない、非常に印象的なクルマでした。。。
正直、今の富士重工では色々な絡みがあって、アルシオーネの様なクルマは造れない・・というのが正直な所でしょう。。。
技術があっても、販売力や、いちメーカーがどうする事も出来ない、世の中の流れ・・・個性が強すぎるが故に、自らの道が困難になる。。。。理不尽な様ですが、今はしかたないですよね。
これから、富士重工が、その個性を発揮して、おもしろいクルマを作り続けて欲しい・・・本当に僕もそう思って止みません。。。
2005年10月23日 9:53
ぶつかるとグッサリ刺さりそうなウェッジシェイプ・・・ていうか、『くさび型』が印象的でしたね。
内装ははじめて見ましたが、F31レパードも逃げ出すぐらいの絶壁具合ですね。

この後継のSVXも独特ですよね。窓が全開しないとこも含め『スペシャリティー』かも。(⌒o⌒;A
コメントへの返答
2005年10月24日 1:39
なにもそこまで・・・っていうくらい・・・思い切ったエクステリアデザインでしたね。。。
ちょうど、この頃のレオーネもパキパキの直線的なデザインで、ある意味で富士重工の個性が強く出たデザインだったのかもしれませんね。。。
確かにインパネは、絶壁でかつ「平面」でした。。。

「窓が全開できない」っていう、でかつさんのコメントには、大いにうなずいてしまいました!!

あそこまでデザインに拘って造るなんて・・・真面目に「ク○」が付く富士重工だったから・・・と思いますねぇ。。。
2005年10月23日 13:02
私が最初に乗った車がこのアルスオーネでした。約3年間のお付き合いでした。1.8L VRというグレードで1800ccながら 4WDと TURBOで武装しており、ダッシュ力は官能的でした。今のU14よりすごかったです。ダッシュ力では、他の5ナンバー車に引けをとったことはありませんでした。ただ、今では基本の「曲がる」ができない車だったと思っています。でもとても、個性的な車であり、強烈なメッセージを業界・ユーザーに与えたと思っています。
コメントへの返答
2005年10月24日 1:45
当時のレオーネもそうでしたが、ホント富士重工のヨンクは曲がらない!っていう印象が強かったですね!!
でも、初めて、このアルシオーネに乗った時は、フラットで路面の凹凸をこれほど、いなす足回りがあるんだ!!って、眼が点になりました。。
今でも、コーナーをタイヤが外れそうになる位の「ドアンダー」を出しながら走っている、初代アルシオーネの姿を僕は忘れる事ができませんねぇ。。。。
「メッセージ性」・・・たしかに、これほどメーカーの姿勢がにじみ出たクルマって、ホンダの空冷の1300くらいかもしれませんね。。。
2005年10月23日 14:20
マーケティングは難しいですね。世間の余り先を行き過ぎても、もちろん後行っても、商売は成功しませんからね。いい物なのに、タイミングが悪かっただけで、消えて言った工業製品は数多くありますよね。いい物を理解するだけの消費者の資質もとわれるのでしょうが、、、
コメントへの返答
2005年10月24日 1:48
う~ん。。。これだけは難しいですねぇ。。。

特にクルマに関しては、「時代を先取りし過ぎてた」っていうパターンが多いですね。。。

正直、メーカーとしての主張と、時代に即したデザイン、メカニズムをいかに上手く、ユーザーに伝えて行くか・・・その事も、ある意味でクルマという業界を生き延びてゆく「必須」なのかもしれませんね。。。

そういった意味合いから、富士重工は不幸だったのかもしれませんね。。。
2005年10月23日 17:35
今日偶然アルシオーネSVXを見かけて、やっぱりかっこいいナと思いました。是非とも経営を立て直し、またアルシオーネの後継モデルを作って欲しいものです。

ドアノブがおもしろいですね(笑)。日本のシトロエンになれそうな気がしました。
コメントへの返答
2005年10月24日 1:52
「日本のシトロエン」・・・うんうん、そうかもしれない・・・と感じました。
「ダヴル・シェヴロン」のマークは、シトロエンの特許の歯車をモチーフにしたもの。。。
その技術力と独創性は、世界中のどんなメーカーにも無い強烈な個性を醸し出していますよね。

アルシオーネも、まさに富士重工の技術の集大成なクルマでした。。。

考えに考えて考えて・・・

そんな拘りが、所有するオーナーの心をくすぐるのでしょうね!!

頑張れ「富士重工」ですね。
2005年10月24日 10:43
私が免許をとった当時は初代アルシオーネが現役の時代でしたが、正直なんじゃこりゃ?って感じでしたね。
某自動車雑誌に「斬新なデザインのインパネ」と評されていたのを思い出します。
私はこの時代のスペシャリティならイスズのピアッツァGMが少し手を加えてヤナセで販売していたピアッツァ・ネロが大好きでした。^^
コメントへの返答
2005年10月24日 13:57
まぁ・・・理解というか。。好き嫌いがはっきり分かれるエクステリアですよね・・・
後期になって2.7Lの方は、フロントバンパーが延長され、さらに形状も変わったので、これは良い!!という人が増えましたが、時すでに遅し・・っていう感じでした。

ピアッツァですが、これはすごいクルマです!!

例によっていすゞが、ジウジアローにエクステリアを頼んだのですが、ボディメイキングは、ほとんど、ジウジアローから出されたままを再現しているんですねぇ。。。

ですから、サイドウインドの段差が当時としては驚異のモノで、よくもまぁ量産した物だといまだに思いますねぇ。。

ただ。。。シャーシがねぇ・・・

FRジェミニの延長線だったので、操縦性も快適性も、華麗なる外観とは裏腹で・・・

いすゞに、もう少しお金があってシャーシまで新作していれば。。。ホント悔やまれるクルマです。。。

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「後視 いやぁこんなに簡単なバックカメラがあったなんて!! http://cvw.jp/b/124785/23876370/
何シテル?   01/04 14:54
無類のクルマ好きで、日産車を愛してやみません。 徳小寺 無恒のHNを引っさげ、かつての愛車、ワインレッド・パール・ツゥートンのU14ブルーバードの話題を軸...

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