よいよ、このシリーズも終焉を迎える時がやって来た。。
まずは目出度いお話なのだが、前回のブログで国産車最速(当時)と言っていたが、具体的にはどうなんだい??というメールを頂いたのでデーター(当時)を上げてみよう。
最高速
コスモロータリーターボ:213.8Km/h
初代ソアラ2800GT:206.0Km/h
R30スカイライン2000RS:195.9Km/h
初代レパード280X-CF:195.5Km/h
スタリオン2000ターボGSR-Ⅲ:194.3Km/h
コスモロータリーLTD:185.8Km/h
(全てモーターファン誌実測データーを転載)
このデータを見てもらえれば分かるが、まったくもってブッチギリの速さであった訳だ。
末恐ろしいのは、このロータリーターボがセダンにも搭載された事だ!!
だいたいコスモに「セダン」(マツダ流儀では「サルーン」という)があった事は、本当に知られていない事実なのだ!!嘘だと思ったら近所のマツダの販売店に行って、年長者の販売員に聞いてみるがいい・・・きっと知らないだろうし、下手をするとこのE-HBコスモ・ルーチェの存在すら忘れてしまっているだろう。。。
この点を見ても、このE-HBルーチェ&コスモが、「志」は高かったが、「意図」が不明だったと言われる所以なのだ。
どうして、「ルーチェ」と「コスモ」を兄弟車にしてしまったのか???これによって何がマツダにメリットがあったのか??未だ持って論議を呼ぶモデルなのだ。
さて肝心の「ルーチェ」の方はどうかといえば・・・
リトラクタブルのコスモに対して、ルーチェは
これでもかっ! というくらい巨大な「ヘッドランプ&フォグランプ」の顔でリリースされた。
これには、色々なクルマを見てきた評論家の皆さんも驚いたらしく、誰が言ったか忘れたが、
「どうせならグリルレスで全部ランプにしたら!??」 と言う様なコメントまで飛び出したくらいなのだ。。
もちろんコスモと兄弟車なので装備はほとんど共通なのだが、やはりヘッドランプには思いいれが強いらしく、わざわざカタログの装備の項で紹介されていた。
そうそう、兄弟車と言ってもボディカラーには、それぞれ専用色があって、例えば・・・ルーチェの
「ソーラオレンヂ・メタリック」なんて、330セドグロを髣髴させるカラーで面白いのではないだろうか???
さてさて・・・こうした革新的なデザインやロータリーのターボ化というトピックを残しながらE-HB型は。。。売れなかった。
売れない国産車の法則に従い、どんどんオリヂナルのバランスを崩していった。
崩壊 売れない国産車の末路は・・・・
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/5176367/
最後にはコスモは、リトラクタブルでなくなり、まさにルーチェばりのギンギンギラギラヘッドランプへと変わってしまった。
CMにはホンモノのPLAYBOY CLUB のバニーガールが登場して話題をかっさらった!(TOP画像は雑誌広告)
キャッチは「咲いてるオトコの。」、「BIG RUN」
一方ルーチェも、巨大なヘッドランプから、先祖返りしベンツ的な顔つきになってしまった。。。
空力を極め、デザインでも我流を極めようとしたコスモとルーチェだったが、速すぎたのだろうか理解される事無く、フツウのデザインになり多くの国産車の波に沈んでいってしまった。。。
しかし、このクルマによって開花したロータリーのターボ化の技術はRX-7にも生かされさらにリファインされて市場にリリースされた。
内容が専門的になってしまうので割愛するが、レシプロでは考えられない翼形状が考えられRX-7に搭載されたのだ。
「独創」、「個性」・・マツダを形容する言葉はたくさんあるが、数は売れなかったが、このコスモとルーチェは一番具現化していたように思う。。
なぜ、一緒にしてしまったか?というある意味マツダらしい、販売的の不器用さも印象に残して・・・
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Posted at 2007/08/18 19:01:21 | |
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