
どんどんと加速度的に高齢化が進み、それはドライヴァーにも当てはまるようになって来た。
ポールフレィル先生の様に、亡くなる直前(91歳)までサーキットで、闊達なドライヴィングを堪能できる様は羨ましい限りだが、まだまだクルマ文化が始まって浅い日本では、高齢者にとってクルマに対する考え方、そして高齢者が普通にドライヴィングするに対して、道路行政や道路そのものが適切なのかが問われてきた。
そんな中、日本自動車工業会が興味深いレポートを作成していた事に気付いた。そのレポートとは
「高齢社会と道路交通環境のあり方についての提言」
シニアの自立的な移動を支援する交通環境づくり
http://www.jama.or.jp/user/senior_traffic/pdf/senior_traffic.pdf
というものだ。
このレポートを読むと、現代社会における高齢者層のドライヴァーの意識や、高齢者だけでない、我々ドライヴァーにも関わる道路環境の問題点も浮き彫りにされて面白いと感じた次第だ。
まず日本における運転免許保有者の現状なんだが、
如何に国民の中に免許の保有者が多いかが一目で分かるグラフだ。
これを見ると、1960年代の「モータリゼーション」の開花に合わせて、免許保有者が増えたかが一目で分かるグラフになっている。
さらにレポートでも触れているが、45歳以下25歳以上の免許保有者の割合が九割の層が、後数年で「高齢者」と呼ばれる年代に突入する現実も突きつけられているのだ。
それでは60歳以上の方々の、毎日の外出頻度はどうなのか?という調査を行った結果は、
この表では2001年と2005年の比較だが、現状はもっと外出する比率が増加しているハズだ。
「毎日外出する」という層が40%を超えているのが、2001年では74歳までであったのが、2005年では79歳までに伸びている。
かつては、歳をとると家でじっととか、せいぜい近所でゲートボールなんて言われていたが、平均寿命が延びたことによる、身体能力の衰える曲線が延びたことや、定年の延長といった社会的な要請による勤労年数の増加などによって、年々、「歳をとっても外出」という頻度が増えてきている事を表していると思うのだ。
基本的には、「毎日外出」の平均年齢は2005年以降も延びているハズだが、もっと先、現状の「クルマ離れ」という年齢層もそうなのか?「外出してもクルマ」で出るのか、過去ブログした
自動車利用と環境に関する世論調査
https://minkara.carview.co.jp/userid/124785/blog/18564101/
で明らかになった、クルマを所有しなくても良い、クルマが無くとも都市部に住んでいれば公共交通が便利で良い、という層が高齢者と呼ばれる年代になった場合、どうなるかが非常に興味深いと僕は感じているのだが。。。
Posted at 2010/08/08 06:23:01 | |
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