
LCV E STAR 西へ行く旅もよいよ終盤へと差し掛かった。
予定より三時間以上も時間を超過して、ようやく山陽道の「龍野西SA」へと到着した。
今回初めて、福祉車両の C26 で長距離を移動したのだが、想像していた通り、ノーマルより +150Kg のハンディはきつく、大人二人に、中学生一人、さらに荷物満載の状態では動力性能もまったく足りないと言わざる得なかった。
ちょっとした勾配でも、ガスペダルに力を加えなくては、どんどん速度が低下して、回転計のセグメントは 3,500 min-1 を超えて、車内には盛大なエンヂン音が鳴り響く事になる。
そんな状態だから燃費も良いい訳は無く、これだけ長距離を走っても 10~11Km/L しか伸びず、航続距離も頑張って 600Km が良い所だろう。
今回も渋滞や、事故渋滞の対応で下道を走った事もあって、航続距離の表示がバー表示になってかなり走って、ようやく 「龍野西」 に到達した感じとなった。
まぁ、ここは気持ちを切り替えて、家族の休息とも考えて「龍野西」に入ったのだが、ここのSAは、施設の外にも露天的なお店が沢山出ていて、そこで、ちょっと小腹を満たす買い物など家族でお楽しめる事が出来る。
さてさて、最後の福祉車両チェックなんだが、ここも旧来の設計を踏襲というより、できた当時は最新の駐車スペースだったのだろうが、やはりクルマの背後には、クルマの左右から降ろしたクルマ椅子が通れるスペースしかなく、スロープやリヤリフター付付きの福祉車両では、その通路を塞ぐ形になり、何よりスロープやリフターからクルマ椅子を降ろそうにも、段差が邪魔をしてクルマ椅子を降ろすことができないレイアウトだった。
クルマ椅子一台が通過できるスペースがあるが、スロープやリフターをリヤから出すと、段差に阻まれてクルマ椅子が出せない・・・
思い切って後ろの支柱をどけてくれたら、クルマを段差までバックして、そこにクルマ椅子を降ろせるのだが・・・・
設計した当時は、リヤからスロープやリフターでクルマ椅子を降ろすなんて感がもしなかったのだろう。せっかくの福祉車両のスペースなので、予算をかけず対応するのであれば、後ろにある支柱を撤去してくれえるだけでもすごく助かるのだが如何だろうか。
正直、今までは健常者と呼ばれる側だったので、こうした駐車スペースの事なんて感がもしなかったのだが、いざ、その立場になると、健常者では考えもしない現実に多く突き当たってしまったというのが偽らざる心境だ。
実は、こうした福祉車両の駐車場の指針を示した「道路の移動円滑化ガイドライン」というのがあるが、そこでようやく
「身体障害者が同乗する車両には、横から乗降するものと後ろから乗降するものが あるため、後部にも十分水平な乗降スペースを確保する必要がある。 」
というセンテンスが出て来たくらいだから、福祉車両駐車場の整備のこれからの課題になるであろう。
平成14年に策定された 「道路の移動円滑化整備ガイドライン」 の一節。(画像クリックで拡大)
後は、やはりモラルの問題だろう。どうしても、こうしたスペースに健常者のクルマがとまっているパターンが多いのが実情だ。
今回は、帰省の時期という事で警備員を配置している場合が多かったので、そうした不法な駐車が無かったが、警備員がいなかったら・・・
硬軟両方の対策と意識の変革が、もっと必要であると感じた今回の移動であった。
Posted at 2017/08/16 22:29:13 | |
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